Vポイントマーケティング、三井住友カード、Visa、QUADRACと鉄道4社は、2026年10月7日から「クレカ乗車」に対するVポイントの付与を始めると発表しました。対象は京王電鉄、つくばエクスプレス、ゆりかもめ、江ノ島電鉄の全線全駅です。4社では2年間の実証実験として導入します。 新しい乗車ポイントは三井住友カード専用ではなく、Visaブランドの対象カードなら発行会社を問わず、乗車額200円(税込)につきVポイントが1ポイント貯まります。還元率は0.5%相当。利用にはVポイントと「Q-move」の連携、乗車に使うカードの登録が必要です。 対象のVisaで乗車すると、乗車額の0.5%相当が貯まる 乗車ポイントの対象となる決済ブランドは、サービス開始時点ではVisaのみです。Visaブランドのクレジットカードのほか、タッチ決済対応のデビットカードやプリペイドカード、対象カードを設定したスマートフォンなども利用できます。カード現物での乗車も対象です。 クレカ乗車そのものはカードを改札の専用端末にタッチすれば利用できますが、今回のVポイントを貯めるには事前の設定が必要です。Vポイントアプリの「乗車で貯める」からQ-moveへ進み、Q-moveへの会員登録・ログインとV会員番号の連携を済ませます。そのうえで、Q-moveに登録したVisaのカードやスマートフォンで乗車します。 ポイントは月間の対象乗車額に応じて計算され、乗車した翌月の10日前後に付与されます。例えば対象路線で1か月に合計1,000円(税込)乗れば、乗車ポイントは5ポイントです。Suica・PASMOでの乗車や、各社の改札で使えるほかの国際ブランドによる乗車は、今回のVポイント付与の対象ではありません。相互直通運転で他社線まで乗る場合も、他社線の区間は付与対象外です。 カードの決済ポイントは別。三井住友カードには独自の乗車特典も 今回加わる0.5%相当の乗車ポイントは、乗車に使ったカードの決済ポイントとは別に付与されます。カード決済分のポイントが付くか、どれだけ付くかはカードごとの条件によって異なります。 別の特典として、三井住友カードは現在、4社を含む対象路線でスマートフォンのタッチ決済乗車にポイントを付与しています。三井住友カード(NL)など対象のクレジットカードは通常ポイント込みで7%相当、Oliveフレキシブルペイのクレジットモードは同8%相当です。10月7日以降、これらの対象カードをスマートフォンのVisaのタッチ決済で使い、乗車ポイントの連携も済ませれば、それぞれ合計7.5%相当、8.5%相当になります。 ただし、三井住友カードの7%・8%特典は対象カードを設定したスマートフォンでの乗車限定で、カード現物でのタッチ乗車は対象外です。Oliveもクレジットモード以外の乗車には8%が付きません。カード側の特典にはカード券種ごとに月1,000ポイント(通常ポイントを含む)の上限があります。一方、新しい0.5%相当の乗車ポイントは、登録したVisaのカード現物で乗車した場合にも対象となります。 なお、京王電鉄には登録したPASMOで乗ると貯まる「京王トレインポイント」もあります。大人の定期外乗車では運賃の5%分が貯まりますが、こちらは登録PASMOでの乗車が条件です。今回のVisaによる乗車ポイントと同じ乗車で両取りすることはできません。京王線を日常的に利用する人は、利用するカードの決済特典も含めて比較するとよいでしょう。 クレカ乗車導入から、乗車ポイント開始までの経緯 4社とも、Vポイント付与に先立ってクレカ乗車を導入しています。主な経緯は次の通りです。 2023年4月15日:江ノ島電鉄が全駅でタッチ決済による乗車を開始。 2024年3月25日・11月6日:京王電鉄が一部駅で実証実験を始め、11月に京王線・井の頭線の全駅へ拡大。 2025年3月17日:ゆりかもめが全16駅でクレカ乗車を開始。 2025年8月31日・2026年2月7日:つくばエクスプレスが一部駅で実証実験を始め、2026年2月に全20駅へ拡大。 2026年10月7日:4社のクレカ乗車で、登録したVisaによる乗車額に応じたVポイントの付与を開始予定。 これまでは「普段のカードを改札で使える」ことが主な利点でした。今回の実証実験で、移動そのものに共通ポイントが付くようになります。対象の鉄道事業者は今後増やす方針ですが、4社での実証実験を続けるかどうかは、2年間の利用状況などを踏まえて判断されます。
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TXのクレカ早朝割引が第2弾、青井〜流山セントラルパークは午前7時まで運賃20%オフ

つくばエクスプレス(TX)で、クレジットカードなどのタッチ決済を使った早朝割引「クレカタッチでゆとり通勤キャンペーン」の第2弾が実施されます。 実施期間は2026年10月1日から2027年1月31日までの平日で、祝日にあたる平日も対象です。指定された駅から対象時刻までにタッチ決済で入場し、秋葉原駅など5駅のいずれかで出場すると、普通旅客運賃が20%割引になります。 第1弾との大きな違いは、青井駅から流山セントラルパーク駅までの6駅で、対象となる入場時刻が午前6時30分までから午前7時までに広がることです。対象駅や割引率は変わりませんが、都心に近い区間では利用しやすくなりました。 「クレカタッチでゆとり通勤キャンペーン」第2弾の概要 実施期間 2026年10月1日(木)~2027年1月31日(日)の平日(祝日を含む) 午前6時30分までの入場が対象となる駅 つくば、研究学園、万博記念公園、みどりの、みらい平、守谷、柏たなか、柏の葉キャンパス、流山おおたかの森 午前7時までの入場が対象となる駅 流山セントラルパーク、南流山、三郷中央、八潮、六町、青井 対象出場駅 秋葉原、新御徒町、浅草、南千住、北千住 対象の支払い方法 Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯のタッチ決済に対応したクレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、またはそれらを設定したスマートフォンなど 特典 普通旅客運賃(10円単位運賃)から20%割引 対象駅であればどの区間でも割引されるわけではありません。指定された15駅のいずれかから対象時刻までに入場し、秋葉原、新御徒町、浅草、南千住、北千住のいずれかで出場する必要があります。 第1弾との違い 第1弾 第2弾 実施期間 2026年5月11日~7月31日の平日 2026年10月1日~2027年1月31日の平日 対象となる入場時刻 対象15駅すべてで午前6時30分まで 9駅は午前6時30分まで、青井~流山セントラルパークの6駅は午前7時まで 対象入場駅 15駅 15駅(変更なし) 対象出場駅 秋葉原、新御徒町、浅草、南千住、北千住 同じ5駅(変更なし) 割引率 普通旅客運賃から20%割引 普通旅客運賃から20%割引(変更なし) 対応ブランド 7ブランド 同じ7ブランド(変更なし) 変更の中心は、都心に近い6駅の締め切り時刻を30分遅らせたことです。第1弾では青井駅や八潮駅などから利用する場合も午前6時30分までに入場する必要がありましたが、第2弾では午前7時まで対象になります。 一方、流山おおたかの森駅より北側の9駅は、引き続き午前6時30分までの入場が条件です。すべての対象駅で午前7時まで利用できるわけではないので注意してください。 青井駅や八潮駅などから早朝に都心へ向かう人ほど使いやすく 第2弾の恩恵が大きいのは、青井、六町、八潮、三郷中央、南流山、流山セントラルパークの各駅から、北千住や秋葉原方面へ早朝に移動する人です。 例えば午前6時30分を少し過ぎてから八潮駅や南流山駅に入場する場合、第1弾では対象外でしたが、第2弾では午前7時までに入場すれば割引の対象になります。勤務開始時刻が比較的早い人だけでなく、午前7時までに移動できる人も利用しやすくなった形です。 なお、これは利用額の20%が後日戻るポイント還元やキャッシュバックではありません。条件を満たした乗車の普通旅客運賃そのものが20%引きになります。第1弾の公式例では、つくば駅から秋葉原駅までの1,280円が1,030円に、流山おおたかの森駅から北千住駅までの580円が470円になっていました。 利用時は同じカードやスマートフォンで入出場する 利用にあたって事前エントリーは案内されていません。対象となるタッチ決済対応のカードやスマートフォンを、入場時と出場時に改札機へタッチします。 対象入場駅と対象出場駅の組み合わせで利用する 駅ごとに定められた時刻までに入場する 入場時と出場時は同じカード、または同じスマートフォンなどを使う 交通系ICカードやきっぷではなく、対象ブランドのタッチ決済で乗車する カード現物と、そのカードを設定したスマートフォンは、決済上は別のカード番号として扱われることがあります。入場時にカード現物を使った場合は出場時もカード現物を使うなど、同じ媒体で統一するのが安全です。 また、タッチ決済による乗車は定期券とは異なります。すでに定期券を持っている区間では、20%割引だけを理由に毎回タッチ決済へ切り替えると、かえって負担が増える可能性があります。普段は都度運賃を支払っている人や、利用日数が少ない人ほど検討しやすいキャンペーンです。 30分の拡大で実用性は向上、ただし対象区間は限定的 第2弾は、割引率を引き上げるのではなく、比較的都心に近い6駅で対象時間を30分広げる内容です。午前6時30分までという第1弾の条件は使える人が限られましたが、午前7時までなら選択肢に入る利用者は増えるでしょう。 ただし、対象出場駅は秋葉原から北千住までの5駅に限られ、反対方向の移動や対象外駅での出場には適用されません。また、現時点では期間限定の施策であり、恒久的な早朝割引ではありません。 第1弾の具体的な利用実績や混雑緩和の効果は今回の発表では示されていません。それでも第2弾として期間を延ばし、一部駅の対象時間を緩和したことから、TXがクレカ乗車のデータを活用しながら、利用時間帯を分散させる仕組みを引き続き検証する段階にあるといえます。
楽天ペイの「楽天カードタッチ決済」が終了へ 新ウォレットはGoogle PayのVisaタッチ対応か?

楽天カードは2026年9月16日、Android端末向けに提供している「楽天カードタッチ決済」を、2027年1月中旬から2月中旬頃に終了すると発表しました。 楽天カードタッチ決済は、楽天ペイアプリにVisaまたはMastercardブランドの楽天カードを設定し、Androidスマートフォンを決済端末にかざして支払えるサービスです。サービス終了後は楽天ペイアプリからタッチ決済を利用できなくなり、2026年秋に提供予定の「新しいウォレット決済サービス」へ移行することになります。 新しいサービスの名称や対応する決済方式はまだ発表されていませんが、Google Pay(Google ウォレット)におけるVisaのタッチ決済やMastercardタッチ決済への対応を準備している可能性も考えられます。 楽天ペイアプリの「楽天カードタッチ決済」が終了 終了するのは、楽天ペイアプリから設定するAndroid端末向けの「楽天カードタッチ決済」です。 楽天ペイのコード・QR払いそのものが終了するわけではなく、楽天ペイアプリに設定した楽天カードを使って、Visaのタッチ決済またはMastercardタッチ決済として支払う機能が対象です。 対象:Android端末向け「楽天カードタッチ決済」 新規設定受付終了:2026年9月30日13時 サービス終了:2027年1月中旬~2月中旬頃 新しいウォレット決済サービス開始:2026年10月下旬~11月中旬頃 2026年9月30日13時までに設定を完了している利用者は、サービス終了日まで引き続き利用できます。それ以降は、楽天カードタッチ決済を新たに設定することはできません。 具体的な終了日は、確定後に楽天カードのお知らせやメールなどで案内されます。 サービス終了までのスケジュール 時期 内容 2026年9月30日13時 楽天カードタッチ決済の新規設定受付を終了 2026年10月下旬~11月中旬頃 新しいウォレット決済サービスの提供開始予定 2027年1月中旬~2月中旬頃 楽天ペイアプリの楽天カードタッチ決済を終了 新しいウォレット決済サービスの開始後も、現在の楽天カードタッチ決済は一定期間利用できます。数カ月間の移行期間を設け、利用者に新サービスへの設定変更を促す形です。 楽天カードタッチ決済とは? 楽天カードタッチ決済は2022年10月に開始されたサービスで、NFC(Type A/B)に対応したAndroid端末に、VisaまたはMastercardブランドの楽天カードを設定して利用します。 楽天キャッシュや楽天ペイの残高をタッチして使う機能ではありません。楽天ペイアプリを通じて設定した楽天カードで支払う、クレジットカードのタッチ決済です。 設定・支払い方法 利用できる決済 楽天ペイアプリ Visaのタッチ決済/Mastercardタッチ決済 Google Pay(現在) QUICPay 現在の楽天カードはGoogle Payにも対応していますが、店頭での支払い方法はQUICPayです。Google ウォレットに楽天カードを登録しても、楽天カードでVisaのタッチ決済やMastercardタッチ決済が使えるわけではありません。 Visa/Mastercardのタッチ決済をスマートフォンで使うには楽天ペイアプリを設定し、Android側で楽天ペイを優先する決済アプリに指定する必要がありました。他社カードをGoogle ウォレットのタッチ決済で利用している場合、決済アプリを切り替える必要があるなど、分かりにくさもありました。 楽天カードタッチ決済の詳しい仕組みや設定方法は、以下の記事で解説しています。 Androidでの楽天カードの「タッチ決済」を解説 Google PayのVisaタッチ決済に移行する可能性は? 楽天カードが案内しているのは、あくまで「新しいウォレット決済サービス」です。現時点ではサービス名、利用するアプリ、対応する国際ブランド、対応端末などは明らかにされていません。 ただし、移行先として考えられる候補の一つが、Google Pay(Google ウォレット)におけるVisaのタッチ決済やMastercardタッチ決済への対応です。 Google ウォレットはVisaのタッチ決済とMastercardタッチ決済に対応している 現在の楽天カードはGoogle PayではQUICPayのみ利用可能 現行サービスは楽天ペイアプリを優先決済アプリにする必要があり、他社カードとの使い分けが複雑 新サービスは「より快適な決済体験」を目的としている 仮にGoogle ウォレットへ移行するのであれば、楽天ペイアプリとGoogle ウォレットを切り替える必要がなくなり、他社カードとまとめて管理しやすくなります。また、おサイフケータイに対応していないNFC搭載Android端末でも、国際ブランドのタッチ決済を利用できる可能性があります。 一方で、楽天カードはGoogle PayへのVisa/Mastercardタッチ決済対応を正式発表していません。新しい独自ウォレットや、楽天カードアプリを利用する別サービスである可能性も残されています。 公式発表にGoogle Payの名称が記載されているのは、現在提供中のGoogle Pay・QUICPayが引き続き利用できることを説明するためです。Google Payという記載だけを根拠に、移行先がGoogle ウォレットであると断定することはできません。 Google PayのQUICPayとApple Payは継続 今回の終了対象は、楽天ペイアプリから設定するAndroid向けの楽天カードタッチ決済です。 楽天カードをGoogle Payに設定して利用するQUICPayは、サービス終了後も引き続き利用できます。iPhoneのApple Payも終了対象ではありません。 サービス 今後の扱い 楽天ペイアプリの楽天カードタッチ決済 2027年1月中旬~2月中旬頃に終了 Google PayのQUICPay 継続して利用可能 Apple Pay 継続して利用可能 新しいウォレット決済サービス 2026年10月下旬~11月中旬頃に開始予定。詳細は後日発表 利用者は何をすればよい? 現在、楽天ペイアプリの楽天カードタッチ決済を利用している人は、すぐに設定を変更する必要はありません。新しいウォレット決済サービスの詳細が発表されるまでは、これまでどおり利用できます。 新サービスの開始後は設定手続きが必要です。端末によっては利用できない場合もあるため、対象機種や移行方法の案内を確認した上で設定しましょう。 これから楽天カードタッチ決済を使いたい人は、2026年9月30日13時が新規設定の期限です。ただし、終了までの利用期間が限られるため、新サービスの詳細を待つ選択肢もあります。 まとめ 楽天ペイアプリから設定する楽天カードタッチ決済は、2027年1月中旬から2月中旬頃に終了します。楽天ペイのコード・QR払い、Google PayのQUICPay、Apple Payは終了対象ではありません。 新しいウォレット決済サービスは2026年10月下旬から11月中旬頃に始まる予定ですが、詳細はまだ公表されていません。Google PayでVisaのタッチ決済やMastercardタッチ決済に対応すれば、現在より分かりやすく便利になる可能性がありますが、現段階では推測にとどまります。 楽天カードから今後発表されるサービス、対応ブランド、対象端末、設定方法に注目です。
名古屋市営地下鉄、9月3日から全駅で「クレカ乗車」 対応、名鉄13駅とも相互利用

名古屋市交通局と三井住友カードなどは2026年8月17日、名古屋市営地下鉄の全駅で、クレジットカードなどのタッチ決済による「クレカ乗車」サービスを9月3日の始発から開始すると発表した。タッチ決済対応のクレジットカード、デビットカード、プリペイドカードのほか、カードを設定したスマートフォンなどを専用リーダーにかざすだけで乗車できる。 2026年9月に愛知・名古屋で開かれるアジア競技大会、10月のアジアパラ競技大会を前に、国内外からの来訪者を受け入れる交通環境を強化する。日本の券売機や交通系ICカードに不慣れな旅行者でも、普段使っている決済手段で移動しやすくなる。 名古屋市営地下鉄「クレカ乗車」の概要 項目 内容 開始日時 2026年9月3日(木)始発 対象 名古屋市営地下鉄の全駅 利用できる媒体 タッチ決済対応のクレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、カードを設定したスマートフォンなど 対応ブランド Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯 利用方法 入場時と出場時に、改札機や窓口に設置された専用リーダーへ同じカード・端末をタッチ 利用履歴 「Q-move」で会員登録すると確認可能 乗車前の会員登録やチャージは不要。対応カードやスマートフォンを改札で直接使える。乗車履歴を確認する場合のみ、QUADRACが運営する「Q-move」への無料会員登録が必要となる。 名鉄の対応13駅と相互利用 名古屋エリアでは、名古屋鉄道が2024年3月から一部駅でクレカ乗車を導入している。今回の地下鉄全駅対応により、名鉄側の対応13駅と名古屋市営地下鉄の間で相互利用が可能になる。 事業者 タッチ決済の対応範囲 名古屋市営地下鉄 全駅(2026年9月3日から) 名古屋鉄道 中部国際空港、名鉄名古屋、金山、東岡崎、神宮前、国府宮、名鉄一宮、新木曽川、笠松、名鉄岐阜、犬山、知多半田、西尾の13駅 名鉄では対応駅が13駅に限られる。非対応駅を利用する場合は、連絡きっぷを購入するか、交通系ICカードを利用する必要がある。利用できる改札口も駅によって異なるため、専用リーダーの設置場所を確認しておきたい。 全国の交通タッチ決済、直近の対応状況 交通分野のタッチ決済は、空港アクセスや観光路線を中心とした個別導入から、都市圏の全駅展開、事業者をまたぐ相互利用、1日上限運賃へと段階を進めている。2026年8月17日時点で確認できる主な動きは次の通り。 地域・サービス 直近の対応状況 時点 全国 三井住友カードの「stera transit」は45都道府県、累計232事業が導入を公表。政府答弁では、代表的な民間事業者の集計として鉄道約2,200駅、バス約7,000台への導入が示されている。なお、政府は全国全体を網羅した数値ではないとしている 事業数は2026年6月末、駅・車両数は同年3月末 関東の鉄道11社局 小田急、京王、京急、相鉄、西武、東急、東京メトロ、都営地下鉄、東武、横浜高速鉄道など11社局で相互利用を開始。54路線・729駅が対象 2026年3月25日から 札幌市営地下鉄 全3路線・49駅で利用可能。1日の利用額が平日830円、土日祝などは520円に達すると、それ以降の地下鉄運賃がかからない上限運賃サービスを導入 上限運賃は2026年3月26日から JR九州 実証実験から本格導入へ移行。現在は福岡エリア50駅に対応し、2026年秋ごろに香椎線、福北ゆたか線、若松線を加えた計92駅へ拡大予定 本格導入は2026年4月1日から 名古屋市営地下鉄 全駅へ導入し、名鉄の対応13駅との相互利用を開始予定 2026年9月3日から 一方で、タッチ決済は全国共通の交通系ICカードと同じように、すべての鉄道・バスを無条件で乗り継げる仕組みではない。対応駅、対応改札、利用できるブランド、他社線への乗り越し範囲は交通事業者ごとに異なる。入場と出場で別のカードや端末を使うと正しく運賃計算できないため、同じ媒体を使うことも重要だ。 大型イベント後の日常利用にも注目 名古屋市営地下鉄への導入は、アジア競技大会・アジアパラ競技大会を見据えたインバウンド対応という位置付けが大きい。ただ、事前チャージやきっぷ購入が不要になるため、市民や国内旅行者にとっても決済手段の選択肢が増える。 今回の発表では、札幌市営地下鉄のような1日上限運賃や、小児・各種割引運賃の取り扱いについては明らかにされていない。運賃、乗り継ぎ、利用できる改札口などの詳細は、サービス開始までに公表される名古屋市交通局の案内を確認したい。
Visa、Apple Payのタッチ決済で最大500円キャッシュバック 「タッチでVisa割」第3弾、牛角・くら寿司・KFC・西松屋・PARCOなどはさらに10%還元

ビザ・ワールドワイド・ジャパンは2026年6月1日、「Apple Payでも!タッチでVisa割キャンペーン!」を2026年6月11日(木)から7月19日(日)まで全国で実施すると発表した。Visaが進める「タッチ決済全国キャッシュレス推進プロジェクト」の第3弾にあたる施策で、今回はApple PayによるVisaのタッチ決済利用を促進する。 キャンペーンでは、事前に「Visa割」へ登録したVisaカードをApple Payに設定し、対象期間中にApple PayでVisaのタッチ決済を1回1,000円以上(税込)利用すると、ルーレット形式の「Visa割チャンス」に参加できる。キャッシュバック額は1等500円、2等100円、3等5円で、1つのVisaカードにつき最大25回まで抽選に参加できる。過去6カ月間にVisaでの取引がない「新規利用者」は、初回抽選分のキャッシュバック額が実質2倍になる。 さらに、牛角、しゃぶしゃぶ温野菜、くら寿司、ケンタッキー・フライド・チキン、西松屋チェーン、PARCOでは、1回1,500円以上(税込)のApple PayによるVisaのタッチ決済で、通常のルーレットに加えて利用金額の10%がキャッシュバックされる。こちらの上限は1つのVisaカードにつき期間中1,000円まで。 キャンペーンのポイント 項目 内容 注意点 キャンペーン名 Apple Payでも!タッチでVisa割キャンペーン! Visaの「タッチ決済全国キャッシュレス推進プロジェクト」第3弾。 期間 2026年6月11日(木)0:00〜2026年7月19日(日)23:59 早期終了の可能性あり。鉄道など一部交通機関では対象期間の扱いが異なる場合がある。 対象決済 Apple PayでVisaのタッチ決済を1回1,000円以上(税込)利用 Apple Pay上でVisaブランドのカードを選んで決済する必要がある。iD、QUICPayなどVisa以外の決済手段は対象外。 参加条件 Visa割にメールアドレスとカード番号を事前登録 既にVisa割に登録済みの場合は再登録不要。登録後、決済データが反映されるまで時間がかかる場合がある。 特典 1回1,000円以上の利用ごとに、最大500円キャッシュバックのルーレットに参加 抽選メール配信後240時間以内にルーレットを回す必要がある。 参加上限 1つのVisaカードにつき最大25回まで 複数のVisaカードを持っている場合は、条件を満たせばカードごとに対象となる。 新規利用者特典 初回の抽選によるキャッシュバック金額が実質2倍 2025年12月1日〜2026年5月31日の間にVisaでの取引がないカードが対象。 ルーレットのキャッシュバック額 等級 キャッシュバック額 当選確率 1,000円利用時の見方 1等 500円 1% 1,000円利用なら実質50%相当。新規利用者の初回は実質1,000円相当となる可能性がある。 2等 100円 8% 1,000円利用なら実質10%相当。 3等 5円 91% 必ずキャッシュバックはあるが、多くの利用者は5円還元となる設計。 理論上の平均額 約17.55円 確率通りに抽選された場合 1,000円利用時の期待還元率は約1.755%。ただし、実際の結果は抽選次第。 第1弾の「スマホで!タッチでVisa割キャンペーン!」では、1等500円の当選確率が10%、2等150円が30%、3等100円が60%だった。これと比べると、第3弾は抽選1回あたりのキャッシュバック期待額が大きく下がった。一方で、今回はApple Payに特化し、特定店舗での10%上乗せキャンペーンを組み合わせることで、日常の買い物や外食で使いやすい設計になっている。 特定店舗ではさらに10%キャッシュバック 今回の第3弾では、通常のルーレットに加えて、対象店舗での10%キャッシュバック施策も同時に実施される。対象店舗で1回1,500円以上(税込)、Apple PayでVisaのタッチ決済を行うと、利用金額の10%がキャッシュバックされる。上限は1つのVisaカードにつき期間中1,000円までのため、対象店舗で合計1万円利用すると10%還元分の上限に達する。 対象店舗 ジャンル 特典 条件 牛角 焼肉 利用金額の10%キャッシュバック 1回1,500円以上(税込)、Apple PayでVisaのタッチ決済 しゃぶしゃぶ温野菜 外食 利用金額の10%キャッシュバック 一部対象外店舗あり。対象外店舗リストの確認が必要。 くら寿司 回転寿司 利用金額の10%キャッシュバック 通常ルーレットの対象にもなるため、1,500円以上の利用なら二重に特典を狙える。 ケンタッキー・フライド・チキン ファストフード 利用金額の10%キャッシュバック 店舗によりVisaのタッチ決済で支払えない商品・サービスがある場合がある。 西松屋チェーン 子育て・日用品 利用金額の10%キャッシュバック 子育て世帯の日用品購入でも使いやすい対象店舗。 PARCO 商業施設 利用金額の10%キャッシュバック テナントやレジによって対象外となる可能性があるため、利用前に確認したい。 特定店舗キャンペーンは、1回1,500円以上の決済が条件だ。例えば、対象店舗で1,500円を利用した場合、10%分の150円に加え、通常ルーレットで最低5円、最大500円のキャッシュバックを受けられる可能性がある。新規利用者が初回に対象店舗で利用した場合は、ルーレット部分のキャッシュバック額が実質2倍になる。 第1弾・第2弾・第3弾の比較 今回の第3弾は、これまでのキャンペーンと比べると対象決済の範囲が絞られている。第1弾はApple Payだけでなく、Google Pay、Samsung Wallet、Garmin Payなどを含むスマホ・ウェアラブル決済全般が対象だった。第2弾は鉄道乗車に特化し、物販ではなく移動シーンでのタッチ決済を広げる狙いがあった。第3弾は、Apple PayでのVisaタッチ決済に焦点を当てている。 区分 キャンペーン名 期間 主な対象 特典内容 第1弾 スマホで!タッチでVisa割キャンペーン! 2026年2月10日〜4月30日予定。ただし本体キャンペーンは予算上限に達し、2026年3月26日23:59に早期終了。 スマートフォン・ウェアラブルデバイスでのVisaタッチ決済。Apple Pay、Google Pay、Samsung…
JCB、タッチ決済乗車で10%還元 先行する三井住友カードに対抗

ジェーシービー(JCB)は、JCB ORIGINALシリーズ会員向けのポイントアップサービス「J-POINTパートナー」に、公共交通機関のタッチ決済乗車「クレカ乗車」を追加する。2026年5月16日利用分から1年間、対象の電車やバスなどでJCBのタッチ決済対応カード、またはJCBカードを設定したスマートフォンなどを使って乗車すると、通常ポイントを含めて合計10%相当のJ-POINTが還元される。 今回の施策は、クレジットカードのタッチ決済による公共交通機関の利用拡大を背景にしたものだ。JCBによると、対象となる公共交通機関は全国約190事業者。鉄道や路線バスに加え、空港連絡バス、都市間高速バス、フェリー、ロープウェイなども含まれる。 利用には、JCB ORIGINALシリーズ会員向けのポイントアップ登録が必要となる。J-POINTパートナーは、事前にポイントアップ登録をしたうえで対象店舗を利用すると、通常より多くポイントがたまるサービス。今回、「クレカ乗車」が10%還元対象に加わった。 また、JCBカード W、JCBカード W plus L、JCB Biz ONEを持つ会員は、今回の還元率にさらに0.5%分が上乗せされる。対象カードを日常的に使っている利用者にとっては、通勤や通学、買い物、旅行などの移動でポイントをためやすくなる。 タッチ決済乗車をめぐっては、三井住友カードもすでに優待を展開している。三井住友カードは2026年4月13日から、対象の公共交通機関で「スマホのタッチ決済乗車」を利用した場合に、最大8%相当を還元するサービスを開始している。 三井住友カード発行のVポイント対象カードでは7%相当、Oliveフレキシブルペイのクレジットモードでは8%相当のVポイントが還元される。一方で、三井住友カードの通常特典はスマートフォンでのタッチ決済乗車が対象で、カード現物によるタッチ決済乗車は対象外となっている。 JCBと三井住友カードの主な違いは以下の通り。 比較項目 JCB「クレカ乗車」 三井住友カード「スマホのタッチ決済乗車」 還元率 合計10%相当のJ-POINT還元 通常7%相当。Oliveフレキシブルペイのクレジットモードは8%相当 開始日・期間 2026年5月16日利用分から1年間 2026年4月13日開始。終了日は公式ページ上では明記されていない 対象の乗車方法 JCBのタッチ決済対応カード、またはJCBカードを設定したスマートフォンなど 対象カードを設定したスマートフォンでのタッチ決済乗車 カード現物での利用 対象 対象外 対象交通機関 電車、バスなど全国約190事業者 全国の対象鉄道・バス事業者 対象カード JCB ORIGINALシリーズ対象カード 三井住友カード発行のVポイントが貯まる個人クレジットカードなど 事前登録・条件 J-POINTパートナーでポイントアップ登録が必要 対象カードをスマートフォンに設定し、対象路線でスマホのタッチ決済乗車を利用 特典上限 JCBの発表上、上限の明記は確認できない カード券種ごとに毎月1,000ポイント、または1,000円 特徴 還元率が10%と高く、カード現物でも利用できる OliveやVポイント利用者と相性がよく、スマホ決済利用者向け 比較すると、日常的な通勤・通学で継続して使う場合は、JCBの10%還元が三井住友カードの通常7〜8%還元を上回る。さらにJCBは、タッチ決済対応カード現物でも利用できる点が大きい。スマートフォン決済を使わない人でも、カードを改札機や運賃箱の専用端末にかざすだけで対象になるため、利用のハードルは低い。 一方、三井住友カードはOliveやVポイントを日常的に使っている利用者にとって相性がよい。対象カードをスマートフォンに設定しておけば、対象の鉄道・バスで乗車するだけでポイント還元を受けられるため、すでに三井住友カードやOliveをメインカードとして使っている人には使いやすい仕組みだ。 ただし、三井住友カードの通常特典では、カード現物によるタッチ決済乗車は対象外となる。Apple Pay、Google Pay、Samsung PayのVisaのタッチ決済、またはApple PayのMastercardのタッチ決済など、スマートフォンでの利用が前提だ。この点では、カード現物でも対象になるJCBのほうが幅広い利用者に対応している。 また、対象外となる取引にも注意が必要だ。三井住友カードでは、オンラインショッピング、交通系ICカードへのチャージ、駅構内や停留所内の売店利用、定期券購入などは対象外とされている。JCBについても、一部対象外の事業者や路線があるため、実際に利用する交通機関が対象かどうかを事前に確認する必要がある。 公共交通機関でのクレジットカードタッチ決済は、訪日外国人向けの利便性向上だけでなく、国内利用者の普段使いにも広がり始めている。JCBによると、2026年3月以降は関東の主要鉄道事業者も新たに参画し、首都圏でも事業者をまたいだ利用が広がっている。 JCBの10%還元は、こうした流れを後押しする施策といえる。三井住友カードが先行して展開してきたタッチ決済乗車の優待に対し、JCBはより高い還元率と、カード現物でも使える利便性を打ち出した。今後、公共交通機関でのタッチ決済乗車をめぐるカード会社間の競争は、さらに活発になりそうだ。
【常設】三井住友カード(Olive)、スマホのタッチ決済乗車で最大8%還元を開始 全国の対象鉄道・バスが対象

三井住友カードは2026年4月13日、「スマホのタッチ決済乗車で最大8%還元!」を開始した。全国の対象交通事業者の鉄道・バスで、対象カードを設定したスマートフォンによるタッチ決済で乗車(クレカ乗車)すると、毎月の合計利用額200円(税込)ごとに最大8%相当の還元を受けられる。対象となるのは、Apple Pay・Google Pay・Samsung PayのVisaのタッチ決済、またはApple PayのMastercardのタッチ決済で、カード現物でのタッチ決済は対象外だ。 以前、同様の条件でキャンペーンを開催していたが、今回は終了日時は発表されておらず、当面継続される施策になっている。 対象カードと主な条件 還元率は対象カードによって異なる。 三井住友カードが発行するVポイントが貯まるカードのうち、Oliveフレキシブルペイをクレジットモードで利用した場合が8%相当のVポイント還元、通常の三井住友カードなどOliveフレキシブルペイ以外が7%相当のVポイント還元。三井住友カードの他の特約店と同様にOliveのクレジットモードが最もお得になる形だ。名鉄ミューズカード ゴールド、名鉄ミューズカード、minapitaカード、S STACIAカードも対象だが、還元率は6.5%となる。いずれも通常ポイントを含む還元率で、上限はカード券種ごとに毎月1,000ポイントまたは1,000円。家族カードの利用分は本会員と合算される。 対象カード:三井住友カード発行のVポイントが貯まる個人クレジットカード、または名鉄ミューズカード ゴールド/名鉄ミューズカード/minapitaカード/S STACIAカード(三井住友カード ビジネスオーナーズおよび三井住友ビジネスカード for Ownersも対象) 対象外カード:ANA VISA Suicaカード、ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカード、ANA VISA nimocaカード、コーポレートカード、エクスプレスコーポレートカード、パーチェシングカード、デビットカード、プリペイドカード、旧SMBCファイナンスサービス発行の一部カード(OM/CF/QC表記)など Oliveフレキシブルペイはクレジットモードの発行が必要 上限はカード券種ごとに毎月1,000ポイントまたは1,000円 2026年4月分の集計期間は4月16日~30日。通常月は1日~末日で集計 加算分ポイント・キャッシュバックは原則として利用月から3カ月以内に付与 主な対象事業者・対象路線 対象事業者は全国の鉄道・バスに広がるが、事業者ごとに対象駅、対象便、対象路線が細かく異なる。主な対象は次の通り。 鉄道 北海道:札幌市営地下鉄、札幌市電 東北:仙台市地下鉄(東西線) 関東:小田急電鉄、京王電鉄、京浜急行電鉄、相模鉄道、西武鉄道、つくばエクスプレス、東急電鉄、東京メトロ、都営地下鉄、横浜高速鉄道(みなとみらい線)、横浜市営地下鉄、ゆりかもめ、高尾登山電鉄(ケーブルカー・リフト)、小田急箱根(箱根登山電車・箱根登山ケーブルカー・箱根ロープウェイ・箱根海賊船)など 北信越:北陸鉄道 東海:遠州鉄道、伊豆箱根鉄道(駿豆線のみ)、長良川鉄道、名古屋鉄道 関西:Osaka Metro、大阪モノレール、北大阪急行電鉄、京都丹後鉄道、近畿日本鉄道(生駒ケーブルを除く全線)、神戸市営地下鉄、神戸新交通、山陽電鉄、阪急電鉄(神戸高速線は対象外)、南海電鉄、能勢電鉄 九州・沖縄:沖縄都市モノレール(ゆいレール)、熊本市交通局、熊本電鉄、JR九州、西日本鉄道、長崎電気軌道、福岡市地下鉄 バス 北海道:旭川電気軌道(旭山動物園線・旭川空港線など)、網走バス(女満別空港線など)、ジェイ・アール北海道バス(高速あさひかわ号など)、道南バス、道北バス、ニセコバス、北都交通、北海道中央バスなど 東北:岩手県北バス(八森号、久慈こはく号、106特急・急行バスなど)、羽後交通、弘南バス、仙台市交通局(るーぷる仙台)など 関東:小田急バス、小田急ハイウェイバス、神奈川中央交通、京王バス、京急バス、京成バス東京、国際興業、西武バス、相鉄バス、東京空港交通、東京BRT、東急バスなど。羽田空港・成田空港連絡便、箱根・御殿場・河口湖方面、観光周遊便など一部路線が対象 北信越:アルピコ交通、越後交通、加越能バス(世界遺産バス)、京福バス(小松空港連絡バス、永平寺ライナーなど)、富山地方鉄道(富山空港線)など 東海:伊豆箱根バス(小田原箱根線など)、静鉄バス(富士山静岡空港線・特急静岡相良線)、東海バス、三重交通、名鉄バス(タッチ決済対応のリムジンバス)など 関西:大阪シティバス、関西空港交通(大阪駅前線、伊丹空港線、神戸線、西宮線、奈良線など)、近鉄バス、奈良交通、阪急観光バス、阪急バス、阪神バスなど 中四国:広島空港リムジンバス、広島電鉄、広島バス、広島交通、芸陽バス、JRバス、松江一畑交通など 九州・沖縄:沖縄バス、那覇バス、琉球バス交通、西日本鉄道(博多駅~福岡空港国際線、Fukuoka BRT、福岡~熊本「ひのくに号」など)、長崎県営バス、長崎自動車、鹿児島交通、九州産交バス、産交バス、熊本都市バス、熊本バスなど なお、対象事業者であっても一部路線ではタッチ決済が利用できない場合があり、乗継割引の適用条件も事業者ごとに異なる。利用前に各事業者の案内を確認しておきたい。 注意点 オンラインショッピング、交通系ICへのチャージ、駅構内・停留所内の売店での利用、定期券購入は対象外 今後、内容変更または取り扱い中止の可能性がある 参照:キャンペーンページ
「タッチ決済乗車」は「クレカ乗車」へ 普及加速の裏で問われる“名称の正確さ”

公共交通でクレジットカードなどのタッチ決済を使う乗車サービスの呼び名が、転機を迎えている。これまで三井住友カードや交通事業者の案内では「タッチ決済乗車」や「クレジットカード等のタッチ決済による後払い乗車サービス」といった表現が中心だったが、三井住友カードは3月9日の「stera transit シンポジウム2026」で、訴求ワードを新愛称「クレカ乗車」に切り替えていく方針を示した。実際、同社の特設ページでも「いつものクレカで クレカ乗車」と前面に打ち出している。 背景にあるのは、カードのタッチ決済そのものの普及だ。三井住友カードとしては、「タッチ決済」という説明を前面に出さなくても伝わる段階に入りつつあるとみて、より短く覚えやすい「クレカ乗車」で認知拡大を狙う目的らしい。 ただ、この新愛称には見過ごせないズレもある。三井住友カードのFAQは、事前登録なしで使える対象を「タッチ決済」に対応したクレジットカード・デビットカード・プリペイドカードと明記し、別の公式案内でも「クレジットカードだけでなく、デビットカード・プリペイドカードも利用可能」と説明しており、筆者も実際にデビットカードやプリペイドカードをApple Payに登録して交通利用で使っている。実態が“クレカ限定”ではない以上、「クレカ乗車」という言い方は、デビットやプリペイドの利用者に「自分は対象外かもしれない」と受け取られる余地を残す。 しかも、名称の統一はまだ途上だ。2025年末から2026年初の公式キャンペーンページはタイトルで「スマホのVisaのタッチ決済乗車」と掲げながら、本文では「クレカ乗車とは…」と説明する。首都圏11社局の公式発表も、正式名称は「クレジットカード等のタッチ決済による後払い乗車サービス」で、対象にクレジット・デビット・プリペイドを並記している。消費者向けの愛称と、制度を説明する正式名称がずれており、移行期ならではの分かりにくさが残る。 もっとも、普及のスピードは速い。三井住友カードの案内では、2025年3月時点でVisaのタッチ決済に対応する交通機関は124事業者・32都道府県だった。その後、公式リリースベースのstera transit導入公表事業数は2025年12月に45都道府県193事業、2026年2月末には45都道府県221事業まで拡大。さらにシンポジウムでは、2025年度中に45都道府県232事業、約7,000台のバス、約2,200駅に広がる見通しと、2026年2月の月間利用件数が598万件に達したことも示された。 足元でも大型の拡大案件が続く。3月25日には関東の鉄道事業者11社局54路線729駅で相互利用が始まり、Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯の7ブランドに対応する。4月1日にはJR九州でも本格導入が始まり、計92駅で利用できるようになる予定だ。いずれも対象はクレジットカードに限らず、デビットカード、プリペイドカード、さらにそれらを設定したスマートフォンまで含む。 一方で、サービスはまだ発展途上でもある。現時点で定期券利用は未対応で、入場と出場は同一カード番号かつ同一媒体で行う必要がある。3月25日に始まる首都圏の相互利用も、当面は大人運賃のみで、定期券など他の乗車券との併用はできない。「クレカ乗車」という言葉は手軽で強いが、実際のサービスは対応駅、ブランド、運賃制度、利用条件を都度確認しながら使う段階にある。 認知拡大のための名称として「クレカ乗車」には力がある。ただ、利用対象の正確さという点では、「タッチ決済対応カードで乗れる」という本来の説明が欠かせない。普及が広がるほど、キャッチーな名称と実態のずれをどう埋めるかが、次の課題になりそうだ。

