Samsung Galaxyスマートフォン向けのデジタルウォレット「Samsung Wallet」で、au PAY、楽天ペイ、楽天ポイントカードの対応が広がった。 KDDIとauペイメントは、2026年4月23日からSamsung Walletにau PAYを登録できるようになったと発表した。あわせて、Samsung Walletにau PAYを登録してエントリーすると、1,000Pontaポイントがもらえるキャンペーンを実施する。 楽天ペイメントも同日、Samsung Walletで楽天ペイと楽天ポイントカードが利用可能になったことを記念し、登録キャンペーンを開始した。楽天ペイと楽天ポイントカードをそれぞれ登録すると、先着で各500ポイント、両方登録すれば合計1,000ポイントの楽天ポイントを受け取れる。 Samsung Walletとは Samsung Walletは、Samsung Galaxyスマートフォンで利用できるデジタルウォレットアプリだ。 クレジットカード、デビットカード、QRコード・バーコード決済、ポイントカード、搭乗券などを1つのアプリにまとめられるのが特徴。スマートフォンの画面からすばやく起動できるため、支払い時に複数のアプリを探す手間を減らせる。 今回、au PAY、楽天ペイ、楽天ポイントカードが加わったことで、Galaxyユーザーにとってスマホ決済やポイントカード提示の選択肢がさらに広がることになる。 キャンペーン内容を比較 対象サービス 期間 特典 主な条件 au PAY 2026年4月23日11時〜6月14日23時59分 1,000Pontaポイント Samsung Walletにau PAYを登録し、キャンペーンページからエントリー 楽天ペイ 2026年4月23日11時〜6月14日23時59分 楽天ポイント500ポイント Samsung Walletに楽天ペイを登録し、キャンペーンページからエントリー。先着10,000名 楽天ポイントカード 2026年4月23日11時〜6月14日23時59分 楽天ポイント500ポイント Samsung Walletに楽天ポイントカードを登録し、キャンペーンページからエントリー。先着10,000名 au PAYは登録とエントリーで1,000Pontaポイント au PAYのキャンペーンでは、期間中にSamsung Walletへau PAYを登録し、キャンペーンページからエントリーすると、1,000Pontaポイントが進呈される。 特典はPontaギフトコードとして進呈され、コードを入力して交換すると、即日から翌日ごろにポイントが加算される。ポイントの受け取りにはPontaアプリが必要となる。 キャンペーンへの参加は、1端末および1Samsungアカウントにつき1回まで。Samsung Walletにau PAYを登録するには、Samsung Walletアプリに加えてau PAYアプリのインストールも必要だ。 au PAYは、店舗でのコード支払い、ネット支払い、請求書支払いなどに対応するスマホ決済サービス。auユーザー以外でも利用でき、Pontaポイントをためたり、au PAY残高にチャージしたりできる。 楽天ペイと楽天ポイントカードは各500ポイント、両方で1,000ポイント 楽天ペイメントのキャンペーンでは、Samsung Walletに楽天ペイを登録すると楽天ポイント500ポイント、楽天ポイントカードを登録すると楽天ポイント500ポイントが進呈される。 両方を登録すれば、合計1,000ポイントを受け取れる。ただし、特典はそれぞれ先着10,000名が対象で、上限に達した場合は期間中でも終了する可能性がある。 特典は楽天ポイントのギフトコードとして進呈される。発行されたクーポンの有効期限は2026年7月31日23時59分までで、期限内にポイント受け取りを完了すると、期間限定ポイントとして進呈される。 楽天ペイ、楽天ポイントカードをSamsung Walletに登録するには、楽天ペイアプリのインストールが必要となる。また、複数台の端末を持っていても、同一のSamsungアカウントでは1回しかエントリーできない。同じ端末でSamsungアカウントを切り替えた場合も、1回のみの参加となる。 Galaxyユーザーは「決済アプリ探し」の手間が減る 今回の対応拡大で分かりやすいメリットは、Galaxyユーザーが日常的に使う決済サービスをSamsung Walletから呼び出しやすくなることだ。 スマホ決済を使う際は、au PAY、楽天ペイ、ポイントカードアプリなどを個別に起動する必要がある。Samsung Walletにまとめておけば、支払い時やポイント提示時にアプリを探す手間を減らせる。 とくに楽天ペイは、楽天ポイントカードの提示と楽天ペイでの支払いを組み合わせる場面が多い。楽天ポイントカードもSamsung Walletに登録できるようになることで、ポイント提示と決済の導線がより分かりやすくなる。 au PAYについても、Pontaポイントとの連携を日常的に使っているユーザーにとって、Samsung Walletからアクセスできる選択肢が増える意味は大きい。 対象はSamsung Wallet対応のGalaxyスマートフォン 今回のキャンペーンは、Samsung Walletに対応しているSamsung Galaxyスマートフォンが対象となる。 楽天ペイメントの発表では、2021年以降の発売モデルかつAndroid 14以上のSamsung Galaxyスマートフォンが対象とされている。また、Samsung Walletの最新バージョンへのアップデートが必要だ。 一方で、対象端末には一部条件がある。日本国内で販売された端末が対象で、並行輸入品などは対象外となる場合がある。参加する前に、自分の端末がSamsung Walletに対応しているか確認しておきたい。 注意点は「登録だけで終わらせない」こと 今回のキャンペーンで注意したいのは、単にSamsung Walletへサービスを登録するだけでは、ポイントを受け取れない場合があることだ。 au PAYは、Samsung Walletにau PAYを登録したうえで、キャンペーンページからエントリーする必要がある。さらに、Pontaギフトコードの交換手続きも必要になる。 楽天ペイと楽天ポイントカードも、Samsung Walletに登録したあと、Samsung Wallet内のプロモーション一覧から対象キャンペーンを選び、エントリーする必要がある。その後、クーポンに表示される楽天ポイントのギフトコードを使って、ポイント受け取りを完了する流れだ。 楽天の特典は先着制のため、利用する予定がある人は早めに手続きを済ませた方がよさそうだ。 Samsung Walletの対応サービス拡大が加速 Samsung Walletは、日本国内でのサービス開始以降、クレジットカード、QRコード・バーコード決済、ポイントカードなどの対応を増やしてきた。 今回、au PAYと楽天ペイ、楽天ポイントカードが加わったことで、主要なスマホ決済・ポイントサービスをSamsung Walletから使える場面がさらに増える。 スマホ決済は、支払いアプリ、ポイントカード、クーポン、残高確認など、利用シーンごとにアプリを行き来しがちだ。Samsung Walletの対応サービスが増えることで、Galaxyユーザーにとっては「支払いまわりを1カ所にまとめる」使い方がしやすくなる。 まとめ 2026年4月23日から、Samsung Walletにau PAY、楽天ペイ、楽天ポイントカードの対応が広がった。 au…
エアウォレット、4月21日からキャンペーンを複数開始 QR決済50%還元、Visa決済、チャージ、友だち招待コードまでまとめ

エアウォレット関連のキャンペーンが、2026年4月21日から相次いで始まった。 今回実施されているのは、COIN+のQR決済を対象にした50%還元、エアウォレットのチャージ式Visaカードを対象にした最大50%還元、本人確認とチャージで2,000円分のCOIN+残高がもらえるキャンペーン、友だち招待プログラム、Visaカード決済額に応じた8.88万円抽選キャンペーンなどだ。 いずれも特典は原則としてCOIN+残高として加算される。COIN+残高はエアウォレットでの支払いなどに利用でき、銀行口座への出金にも対応する。 【500円貰える招待コード】 eutrmtp 4月21日開始の主なキャンペーン キャンペーン 期間 主な特典 主な条件 QR決済50%還元 2026年4月21日〜5月18日 最大500円分または300円分のCOIN+残高 エントリー、リクルートID連携、対象店舗でのCOIN+ QR決済 Visaカード最大50%還元 2026年4月21日〜5月18日 最大500円分のCOIN+残高 エントリー、本人確認、エアウォレットのチャージ式Visaカード決済 本人確認+15,000円以上チャージ 2026年4月21日〜5月20日 全員に2,000円分のCOIN+残高 新規の金融機関口座登録、本人確認完了、累計15,000円以上のチャージ 友だち招待プログラム 2026年4月21日〜6月22日 招待者・被招待者に各500円分 招待コード入力、本人確認、リクルートID連携など Visaカード8.88万円抽選 2026年4月21日〜5月18日 抽選で50名に88,800円分のCOIN+残高 Visaカードで合計5,000円以上決済、エントリー、本人確認など QR決済は50%還元、初回利用なら上限500円分 COIN+のQR決済を対象にしたキャンペーンでは、対象店舗でエアウォレットアプリのQR決済を利用すると、決済金額の50%相当がCOIN+残高として還元される。 期間は2026年4月21日0時から5月18日23時59分まで。エントリーとリクルートID連携が必要で、エントリーと決済の順番は問わない。 還元上限は、期間中にCOIN+で初めて支払う人が500円分、すでにCOIN+で支払い経験がある人は300円分。エアウォレットアプリのQR決済に加え、三菱UFJ銀行アプリのCOIN+ QR決済も対象となる。 一方、エアウォレットのチャージ式Visaカードでの支払いは、このQR決済キャンペーンの対象外だ。Visaカード利用者は、同時開催されているVisa決済向けのキャンペーンを利用する形になる。 チャージ式Visaカードは初回50%、利用経験者も10%還元 エアウォレットのチャージ式Visaカードを対象にしたキャンペーンでは、期間中のVisaカード決済額に応じてCOIN+残高が還元される。 期間は2026年4月21日0時から5月18日23時59分まで。エアウォレットのチャージ式Visaカードで初めて支払う人は決済金額の50%、すでに支払い経験がある人も10%が還元される。還元上限は1人あたり合計500円分。 対象となるのは、エアウォレットのバーチャルカードとリアルカードの決済で、期間中の利用額は合算される。ネット通販やアプリ課金、リアルカードを使った店舗決済などで利用できるが、サブスクリプション、金券類、他サービスへのチャージ、公共料金など、一部の支払いは対象外となる。 特典加算は2026年6月下旬ごろが予定されている。 新規の本人確認と15,000円以上チャージで全員2,000円分 今回のキャンペーン群のなかで、固定額の特典として大きいのが「本人確認+15,000円以上チャージ」のキャンペーンだ。 期間中にエントリーし、エアウォレットアプリで新規に金融機関口座登録から本人確認までを完了したうえで、累計15,000円以上チャージすると、条件達成者全員に2,000円分のCOIN+残高がプレゼントされる。 期間は2026年4月21日0時から5月20日23時59分まで。アプリのダウンロードやCOIN+アカウント作成、リクルートID連携は期間前に実施済みでも対象となるが、新規の金融機関口座登録、本人確認申請と審査完了、15,000円以上のチャージは期間内に行う必要がある。 このキャンペーンは、すでにエアウォレットで本人確認を済ませている既存ユーザーよりも、これから本格的に使い始める新規ユーザー向けの色合いが強い。 特典加算は2026年6月下旬ごろが予定されている。 友だち招待は双方500円、10人以上で10万円抽選も 【招待コード】 eutrmtp 友だち招待プログラムも、2026年4月21日から始まっている。期間は6月22日23時59分まで。 エアウォレット利用者が招待コードを送り、招待された人がコードを入力したうえでアカウント作成、金融機関口座登録、本人確認、リクルートID連携を完了すると、招待した人と招待された人の双方に500円分のCOIN+残高が加算される。 Visaカード5,000円以上決済で8.88万円抽選 エアウォレットのチャージ式Visaカードでは、還元キャンペーンに加えて、高額抽選キャンペーンも実施されている。 期間中にエアウォレットのチャージ式Visaカードで合計5,000円以上支払うと、抽選で50名に88,800円分のCOIN+残高がプレゼントされる。支払い合計金額5,000円を1口として扱い、口数に比例して当選確率が上がる仕組みだ。 期間は2026年4月21日0時から5月18日23時59分まで。バーチャルカードとリアルカードの決済は合算される。参加にはエントリー、本人確認、リクルートID連携などが必要となる。 また、このキャンペーンではリアルカード発行者向けの特典も用意されている。期間中にリアルカードを発行し、合計10,000円以上をVisaカードで決済すると、リアルカード発行手数料相当の900円分がCOIN+残高でキャッシュバックされる。 当選発表は2026年6月上旬ごろ、特典加算は2026年6月下旬ごろが予定されている。 複数キャンペーンは併用可能なものも、条件確認が重要 今回のキャンペーンは、QR決済、Visaカード決済、本人確認・チャージ、友だち招待など、対象となる行動が分かれている。 たとえば、QR決済50%還元とVisaカード還元は対象となる決済手段が異なる。QR決済キャンペーンではVisaカード払いは対象外で、VisaカードキャンペーンではQR決済は対象外となる。 一方で、Visaカードの最大50%還元と8.88万円抽選キャンペーンは、同じVisaカード決済を軸にした企画であり、同時参加できるとされている。5,000円以上のVisaカード決済を予定している人は、両方のエントリー条件を確認しておきたい。 また、本人確認やチャージを条件にするキャンペーンでは、エアウォレットアプリ以外のCOIN+対応アプリから手続きをした場合、対象外となるケースがある。三菱UFJ銀行のスマート口座開設アプリなど、別アプリ経由でCOIN+アカウントを作成した場合も対象外とされているため注意が必要だ。 エアウォレットの利用拡大を狙うキャンペーン群 エアウォレットは、COIN+を利用してチャージ、支払い、送金、出金ができる送金アプリだ。家族や友人への送金、自分の銀行口座間の資金移動、COIN+加盟店での支払いに対応している。 今回のキャンペーンは、既存ユーザーの決済利用を促すだけでなく、新規ユーザーの本人確認、銀行口座登録、チャージ式Visaカードの発行、友だち招待まで幅広く対象にしている。 特に、2,000円分のチャージ特典や友だち招待の双方500円特典は、新規利用者の獲得を意識した内容だ。一方で、Visaカード還元や8.88万円抽選は、エアウォレットの決済機能を使ってもらうための施策といえる。 キャンペーンごとに期間、対象決済、本人確認の要否、特典加算時期が異なるため、参加する場合は事前のエントリーと条件確認が欠かせない。特典目的で利用する場合は、対象外となる支払い、返品・キャンセル時の扱い、COIN+残高の上限などにも注意したい。 まとめ 2026年4月21日から始まったエアウォレット関連キャンペーンは、QR決済、Visaカード決済、チャージ、友だち招待を横断する内容となっている。 少額決済ではQR決済50%還元、Visaカード利用では最大50%還元と8.88万円抽選、新規利用者には本人確認とチャージで2,000円分、さらに友だち招待では双方500円分と10万円抽選が用意されている。 エアウォレットをこれから使い始める人にとっては、本人確認とチャージのキャンペーンが大きな入り口になる。既存ユーザーにとっては、QR決済やVisaカード決済、友だち招待をどう組み合わせるかがポイントになりそうだ。
札幌市電で「クレカ乗車」開始へ 土日祝は460円で自動乗り放題に、北海道で広がるタッチ決済での乗車

札幌市電で、クレジットカードやデビットカードなどのタッチ決済による乗車サービス、いわゆる「クレカ乗車」が始まる。 札幌市交通事業振興公社、札幌市交通局、三井住友カード、ジェーシービー、北海道アトラス、小田原機器、QUADRACは、2026年4月27日から札幌市電の全車両でクレカ乗車サービスを開始すると発表した。 対象となるのは、タッチ決済に対応したクレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、またはカードを設定したスマートフォンやウェアラブル端末など。乗車時のタッチは不要で、降車時に車内の専用端末へタッチすることで運賃を支払える。 札幌市電の全停留場・全車両で利用可能に 今回のクレカ乗車は、札幌市電の全停留場、全車両で利用できる。 対応ブランドは、Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯。交通系ICカードのような事前チャージは不要で、対応カードやスマートフォンを持っていれば、現金を用意せずに乗車できる。 札幌市電は観光客の利用も多く、沿線にはすすきの、狸小路、西線エリア、ロープウェイ入口方面など、市内観光や日常利用の目的地が点在する。クレカ乗車の導入により、交通系ICカードを持っていない国内外の旅行者にとっても、市電を使いやすくなる。 一方で、他の交通機関との乗継割引は適用されない。また、現金や他の乗車券との併用はできないため、利用時には注意が必要だ。複数人での利用、福祉割引、こども運賃で利用する場合は、タッチする前に運転手へ申し出る必要がある。 土日祝・年末年始は460円で自動的に乗り放題 今回の導入で注目されるのが、上限運賃サービス「札幌市電クレカ乗車ホリデー割」だ。 土日祝日と年末年始期間に、札幌市電でクレカ乗車を利用した場合、当日の乗車運賃が累計460円に達した時点で、それ以降の運賃は発生しない。つまり、2回分の乗車運賃に到達すると、その日は自動的に札幌市電が乗り放題になる。 従来の1日乗車券のように、事前に窓口やアプリで購入する必要はない。対象日に同じカードや同じスマートフォンで乗降すれば、自動的に上限額が適用される。 ただし、カード本体とスマートフォン、スマートウォッチなど、支払いに使う媒体が異なる場合は、同じカード番号であっても1日の利用額として合算されない。また、上限運賃の対象は大人運賃のみで、複数人利用時は大人1人分のみが上限運賃の対象となる。 北海道ではバスから地下鉄、市電へとクレカ乗車が拡大 北海道ではここ数年、クレジットカードなどのタッチ決済で公共交通に乗れる動きが広がっている。 先行したのは、空港連絡バスや都市間高速バスだ。北海道中央バスは2024年3月、新千歳空港連絡バスや高速あさひかわ号でタッチ決済乗車サービスを開始した。新千歳空港と札幌市内を結ぶ空港アクセス路線で導入されたことで、訪日外国人や道外からの旅行者が、現金や交通系ICカードを用意せずにバスを利用しやすくなった。 その後、ジェイ・アール北海道バスも2025年1月から高速あさひかわ号、流氷もんべつ号で、同年2月から高速おたる号でタッチ決済乗車を開始。札幌と道内主要都市を結ぶ高速バスでも、クレカ乗車の利用範囲が広がった。 さらに、北海道中央バスは2025年12月から、小樽方面の高速4路線にもタッチ決済乗車サービスを拡大した。対象は高速おたる号、高速ニセコ号、高速いわない号、高速よいち号で、札幌から小樽、余市、岩内、ニセコ方面へ向かう観光・生活路線でも利用できるようになっている。 札幌市営地下鉄では全49駅で実証、上限運賃も導入 札幌市内の都市交通では、札幌市営地下鉄が2025年4月からクレカ乗車の実証実験を開始している。 対象は南北線、東西線、東豊線の全49駅。自動改札機に設置された専用リーダーに、タッチ決済対応カードやスマートフォンをかざして入出場する仕組みだ。 札幌市営地下鉄では、2026年3月から上限運賃サービスも始まった。クレカ乗車を利用した場合、平日は830円、土日祝日と年末年始は520円に到達すると、それ以降の地下鉄運賃が発生しない。従来の地下鉄専用1日乗車券やドニチカキップに相当する料金が、自動的に適用される形だ。 今回、札幌市電でもクレカ乗車と上限運賃サービスが始まることで、札幌市内では地下鉄に続き、市電でも「事前購入なしで乗り放題上限が自動適用される」環境が整うことになる。 観光地・北海道との相性は高い クレカ乗車は、観光地との相性が高い。 旅行者にとって、現地の交通系ICカードを用意したり、券売機で切符や1日券を買ったりする手間は意外と大きい。特に海外からの旅行者にとっては、手持ちのタッチ決済対応カードやスマートフォンでそのまま乗れることは、移動の分かりやすさにつながる。 北海道の場合、新千歳空港を起点に札幌市内へ入り、地下鉄や市電、都市間高速バスで観光地へ移動する需要が大きい。空港連絡バス、札幌市営地下鉄、札幌市電、道内高速バスへとクレカ乗車が広がることで、旅行者の移動導線はよりスムーズになる。 また、利用者側だけでなく、交通事業者側にもメリットがある。現金支払いの減少は、乗降時の時間短縮や運賃収受の効率化につながる。市電やバスのように車内で運賃を支払う交通機関では、支払いのスムーズさが定時運行にも関わってくる。 課題は「交通機関をまたいだ一体感」 一方で、現時点では交通機関をまたいだ割引や上限運賃の合算には制限がある。 札幌市電のホリデー割は札幌市電のみが対象で、札幌市営地下鉄やバスの利用分とは合算されない。札幌市営地下鉄の上限運賃サービスも、地下鉄のみが対象だ。 そのため、利用者にとっては「どの交通機関で、どの上限運賃が適用されるのか」を理解する必要がある。今後、クレカ乗車がさらに普及していくには、対応路線の拡大だけでなく、サービス内容の分かりやすさも重要になる。 札幌観光の移動手段がさらにキャッシュレス化 札幌市電へのクレカ乗車導入は、北海道における公共交通のキャッシュレス化を象徴する動きといえる。 北海道では、まず空港連絡バスや都市間高速バスでタッチ決済乗車が広がり、続いて札幌市営地下鉄、そして札幌市電へと導入が進んできた。今回の市電対応により、札幌中心部の観光や日常移動でクレカ乗車を使える場面はさらに増える。 現金、交通系ICカード、スマートフォン決済に加え、クレジットカードのタッチ決済が公共交通の支払い手段として定着すれば、北海道を訪れる旅行者にとって移動のハードルは下がる。 札幌市電でのサービス開始は、単なる支払い手段の追加にとどまらず、北海道の公共交通が観光需要やキャッシュレス化に対応していく流れの一歩となりそうだ。
ことら送金、累計送金額3兆円を突破 対応424社に拡大、主要銀行の対応を時系列で振り返る

株式会社ことらは、個人間の小口送金サービス「ことら送金」の累計送金金額が3兆円を突破したと発表した。 ことら送金は、2022年10月11日に20社でサービスを開始した銀行間送金サービス。現在は対応事業者が424社まで拡大し、10万円以下の個人間送金を、対応スマートフォンアプリから原則無料で利用できる。 口座番号による送金に加え、対応アプリによっては携帯電話番号などを使った送金にも対応しており、家族間の資金移動、友人との割り勘、複数口座間の資金移動など、日常的な少額送金の手段として利用が広がっている。 ことら送金とは ことら送金は、10万円以下の個人あて送金をスマートフォンから行える小口送金インフラだ。従来の銀行振込と異なり、対応アプリによっては携帯電話番号などを使って送金できる点が特徴となっている。 送金手数料は各金融機関・事業者が決める仕組みだが、現在サービスを提供している多くの金融機関では無料で利用できる。銀行口座間で少額を動かす際の手数料負担を抑えられることから、日常使いの送金サービスとして存在感を高めている。 主な銀行の対応を時系列で振り返る 2022年10月:メガバンクなど20社でサービス開始 ことら送金は2022年10月11日、20社でサービスを開始した。 開始当初から、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行といったメガバンク・大手銀行が参加。横浜銀行、福岡銀行などの主要地方銀行も加わり、銀行間の小口送金インフラとしてスタートを切った。 メガバンクが初期から参加したことで、ことら送金は単なるスマホ決済アプリの送金機能ではなく、銀行口座を基盤にした新たな個人間送金サービスとして位置づけられた。 2022年11月:対応行が31行に拡大 サービス開始から約1カ月後には、対応行が31行に拡大した。 京都銀行、きらぼし銀行、静岡銀行、七十七銀行、千葉銀行、西日本シティ銀行、北陸銀行、北海道銀行、山口銀行などが加わり、地方銀行への広がりが進んだ。 この段階では、都市部だけでなく各地域の主要地銀が順次参加し始めたことが大きな特徴だった。 2023年4月:対応行が49行に 2023年4月には、対応金融機関が49行に拡大した。 伊予銀行、鹿児島銀行、四国銀行、中国銀行、八十二銀行、北洋銀行などの地方銀行に加え、ネット銀行系の「みんなの銀行」も対応した。 この時期から、ことら送金はメガバンクと一部地銀のサービスから、より広い金融機関ネットワークへと拡大していった。 2023年8月〜9月:信用金庫を含め207先に急拡大 2023年夏から秋にかけて、ことら送金の対応先は大きく増加した。 SBI新生銀行、群馬銀行、第四北越銀行、筑波銀行、武蔵野銀行、琉球銀行などが加わったほか、多数の信用金庫が参加。対応先は207先まで広がった。 これにより、ことら送金は大手銀行・地方銀行中心のサービスから、地域金融機関を含む小口送金インフラへと性格を強めた。 2024年2月:ゆうちょ銀行が対応 大きな節目となったのが、2024年2月のゆうちょ銀行の対応だ。 ゆうちょ銀行は「ゆうちょ通帳アプリ」でことら送金の取扱いを開始した。全国に広い口座基盤を持つゆうちょ銀行の参加により、ことら送金を利用できる人の裾野は大きく広がった。 銀行間の少額送金サービスとして普及を進めるうえで、ゆうちょ銀行の対応は重要な転換点だったといえる。 2024年8月:住信SBIネット銀行が対応 2024年8月には、住信SBIネット銀行がことら送金に対応した。 住信SBIネット銀行は、同社アプリや各NEOBANKアプリからことら送金を利用できるようにしたほか、条件を満たす振込でことら送金を自動適用する仕組みも導入した。 この対応により、ネット銀行利用者にとっても、ことら送金がより身近な選択肢となった。 2024年12月:390先に拡大 2024年12月には、対応先が390先に拡大した。 清水銀行のほか、多数の信用組合や労働金庫が加わり、地域金融機関のカバー範囲がさらに広がった。 ことら送金は、都市銀行や地方銀行だけでなく、信用金庫、信用組合、労働金庫を含む幅広い金融機関のサービスへと成長していった。 2025年3月:累計送金額1兆円を突破 2025年3月には、ことら送金の累計送金金額が1兆円を突破した。 2022年10月のサービス開始から2年半弱で1兆円に到達したことになり、無料の小口送金サービスとして利用が定着し始めたことを示す節目となった。 2025年10月:三菱UFJ銀行アプリでも利用可能に 2025年10月には、三菱UFJ銀行のスマートフォンアプリでもことら送金が利用できるようになった。 三菱UFJ銀行はサービス開始当初からことら送金に対応していたが、当初はBank Pay経由での利用が中心だった。銀行公式アプリ内で使えるようになったことで、利用者にとっては送金までの導線がより分かりやすくなった。 このように、対応銀行数の拡大だけでなく、各銀行アプリ内での使いやすさの改善も進んでいる。 2026年4月:対応424社、累計送金額3兆円を突破 2026年4月時点で、ことら送金の対応事業者は424社に拡大した。 あいち銀行、青森みちのく銀行なども加わり、対応金融機関はさらに増加。そのなかで、累計送金金額は3兆円を突破した。 2025年3月に1兆円を突破してから、送金額の積み上がりは加速している。ことら送金が、銀行口座を使った少額送金の選択肢として定着しつつあることがうかがえる。 メガバンクは初期から参加、アプリ対応は段階的に進化 ことら送金は、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行といったメガバンクが初期から参加していた点が特徴だ。 ただし、開始当初からすべての銀行公式アプリで同じように使えたわけではない。銀行によって、Bank PayやJ-Coin Payなど対応アプリが異なり、利用者にとっては「自分の銀行口座が対応しているか」だけでなく、「どのアプリから使えるか」も重要だった。 その後、銀行公式アプリ内での対応や、自動適用機能の導入など、使いやすさを高める動きが進んでいる。 主要ネット銀行では未対応の銀行も残る 一方で、主要ネット銀行の一部は、現時点でことら送金に対応していない。 対応事業者一覧を確認すると、楽天銀行、ソニー銀行、auじぶん銀行、PayPay銀行は掲載されていない。住信SBIネット銀行やみんなの銀行が対応済みである一方、利用者の多いネット銀行の一部が未対応である点は、今後の普及余地として残る。 ことら送金が銀行間の無料小口送金インフラとしてさらに広がるには、こうした主要ネット銀行の参加が次の焦点になりそうだ。 3兆円突破が示すもの ことら送金の累計送金額が3兆円を突破したことは、サービスが単なる新機能の段階を超え、日常的な送金手段として使われ始めていることを示している。 背景には、10万円以下の送金に特化した分かりやすさ、手数料無料で使える金融機関の多さ、24時間365日利用できる利便性がある。 特に、自分名義の別口座への資金移動、家族への仕送り、友人との割り勘精算など、少額をすぐに動かしたい場面では、従来の銀行振込よりも心理的なハードルが低い。 ただし、利用できるかどうかは、自分と相手の金融機関がことら送金に対応しているか、また利用するアプリが対応しているかによって変わる。対応事業者は424社まで増えたものの、主要ネット銀行の一部が未対応であることから、完全な標準インフラになるにはまだ拡大の余地がある。 まとめ ことら送金は、2022年10月に20社で始まった小口送金サービスから、現在では424社が対応する銀行間送金インフラへと成長した。 メガバンク、地方銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、ネット銀行の一部へと対応が広がり、累計送金額は3兆円を突破した。 今後の注目点は、楽天銀行、ソニー銀行、auじぶん銀行、PayPay銀行といった主要ネット銀行の対応だ。これらの銀行が加われば、ことら送金はさらに日常的な小口送金手段として使いやすくなる。 銀行振込とスマホ決済の間をつなぐ無料の小口送金サービスとして、ことら送金がどこまで普及するのか。対応金融機関の拡大と、各銀行アプリでの使い勝手の向上が今後のカギになりそうだ。
TX、クレカタッチで早朝運賃20%割引 5月11日から「ゆとり通勤」実証

つくばエクスプレス(TX)で、クレジットカード等のタッチ決済乗車を活用した早朝割引キャンペーンが始まる。 首都圏新都市鉄道、三井住友カード、ジェーシービー、QUADRACの4社は、2026年5月11日(月)から「クレカタッチでゆとり通勤キャンペーン」を実施すると発表した。平日の始発から午前6時30分までに対象駅から入場し、都心側の対象駅で出場すると、大人普通旅客運賃から20%が割り引かれる。 実施期間は2026年7月31日(金)まで。期間中の平日が対象で、7月20日(月・祝)の「海の日」も対象に含まれる。 始発から午前6時30分までの入場が条件 今回のキャンペーンは、朝の混雑時間帯より前に都心方面へ移動する利用者を増やし、朝ラッシュの混雑緩和につなげる狙いがある。 対象となるのは、対象入場駅からタッチ決済乗車サービス対応改札機で入場し、対象出場駅で出場した場合。対象出場駅以外で降りた場合や、対象入場駅同士の移動は割引対象外となる。 区分 対象駅 対象入場駅 青井、六町、八潮、三郷中央、南流山、流山セントラルパーク、流山おおたかの森、柏の葉キャンパス、柏たなか、守谷、みらい平、みどりの、万博記念公園、研究学園、つくば 対象出場駅 秋葉原、新御徒町、浅草、南千住、北千住 事前登録なし、カードやスマホをタッチするだけ 利用方法は、対象のクレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、またはそれらを設定したスマートフォン等を、改札機の専用端末にタッチするだけ。事前登録は不要で、条件を満たせば自動的に割引が適用される。 対象ブランドはVisa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯。入場時と出場時は、同じカードまたは同じスマートフォンなど、同一の媒体を使う必要がある。 なお、改札機の表示には割引前の運賃が表示される。実際の決済時には割引後の運賃が適用され、割引後の金額はQUADRACの「Q-move」マイページで確認できる。 いくら安くなる?具体例 割引額は、普通旅客運賃から20%を差し引き、10円未満の端数を切り上げて計算される。たとえば、つくば駅から秋葉原駅までの利用では、通常1,280円が1,030円となり、1回あたり250円安くなる。 利用例 通常運賃 割引後 1回あたりの割引額 朝の片道を月20回使った場合 つくば → 秋葉原 1,280円 1,030円 250円 5,000円お得 流山おおたかの森 → 北千住 580円 470円 110円 2,200円お得 八潮 → 秋葉原 520円 420円 100円 2,000円お得 南流山 → 秋葉原 630円 510円 120円 2,400円お得 流山おおたかの森 → 秋葉原 690円 560円 130円 2,600円お得 守谷 → 秋葉原 920円 740円 180円 3,600円お得 朝の片道だけが対象となるため、帰宅時の運賃は通常通りとなる。それでも、週に数回出社する人や、定期券を持たないハイブリッド勤務の利用者にとっては、出社日の交通費を抑えやすい仕組みだ。 利用シーンの例 つくば・研究学園方面から秋葉原へ出社する場合 つくば駅から秋葉原駅まで利用する場合、キャンペーン適用後は1,030円となる。通常より250円安く、月20回利用すれば朝の片道だけで5,000円の差になる。始発駅に近い区間では、早朝時間帯に移動することで座れる可能性も高まり、出社前に都心で朝食や作業時間を確保しやすくなる。 流山おおたかの森から北千住で乗り換える場合 流山おおたかの森駅から北千住駅までの利用では、通常580円が470円となる。北千住でJR線や東京メトロ、東武線などに乗り換える利用者にとっては、ピーク前に移動することで乗り換え時の混雑も避けやすい。 守谷・柏の葉キャンパス・南流山方面から都心へ向かう場合 守谷、柏の葉キャンパス、南流山など、沿線の住宅地側から秋葉原、新御徒町、浅草、南千住、北千住方面へ向かう通勤・通学前の移動も対象になる。勤務開始時間が比較的早い人や、フレックスタイム制を使える人には、運賃面と混雑回避の両方でメリットが出やすい。 TXのタッチ決済乗車サービスを混雑緩和に活用 今回のポイントは、単にクレジットカードで乗れるだけでなく、タッチ決済乗車のデータを活用して早朝利用者に自動で割引を適用する点にある。三井住友カードの公共交通機関向けソリューション「stera transit」による「クレカ乗車」サービスの乗車データを使った早朝割引として、首都圏の鉄道事業者では初の取り組みだという。 TXでは、2025年8月31日に先行5駅でタッチ決済乗車サービスの実証実験を開始し、2026年2月7日に全20駅への導入を完了した。現在は全駅で利用でき、改札機全体の約4割でタッチ決済乗車サービスが使える。 タッチ決済乗車は、交通系ICカードのチャージやきっぷ購入をせずに、対応カードやスマートフォンを改札機にタッチして乗車できる仕組み。沿線住民だけでなく、出張者や観光客など、普段TXを使わない人にも使いやすい。 利用時の注意点 対象は大人普通旅客運賃の10円単位運賃。 小児がタッチ決済で乗車する場合も、大人片道普通旅客運賃となる。 入場時と出場時は同じカード、同じスマートフォンなど、同一媒体を使う必要がある。 カードの名義人以外は利用できない。 タッチ決済で乗車した場合、振替輸送の対象外となる。 新御徒町駅B3階の都営大江戸線のりかえ専用改札、流山おおたかの森駅こかげテラス口改札はタッチ決済乗車サービスの対象外。 早朝移動の定着につながるか TX沿線では、住宅開発や人口増加により、朝ラッシュ時の混雑が課題となっている。今回のキャンペーンは、運賃割引によって利用時間を前倒しする人を増やし、混雑の平準化につなげる狙いがある。 特に、フレックスタイム制や在宅勤務を組み合わせる働き方が広がる中で、毎日定期券で通勤する人だけでなく、週数回だけ出社する人への訴求も大きい。タッチ決済乗車を使った柔軟な割引が、今後の鉄道サービスの新しい選択肢になるか注目される。
JR東日本、海外発売のSamsung Galaxyで「Welcome Suica Mobile」対応へ 2027年上半期にサービス拡大

JR東日本は2026年4月21日、Samsungと協業し、海外で発売されるSamsung GalaxyスマートフォンにFeliCaを搭載し、訪日旅行者向けSuicaアプリ「Welcome Suica Mobile」を利用できるようにする取り組みを発表した。サービス開始時期は2027年上半期を予定している。 今回の発表は、訪日旅行者が日本到着後すぐに鉄道・バスなどの交通機関や買い物でSuicaを使える環境を広げるもの。これまでiPhone・Apple Watch向けに提供されてきたWelcome Suica Mobileが、海外発売のAndroidスマートフォンにも広がる大きな一歩となる。 海外で購入したGalaxy端末からSuicaを発行可能に JR東日本によると、2027年以降に海外で発売されるSamsung Galaxyスマートフォンにおいて、Welcome Suica MobileでSuica(Welcome Suica)を発行できるようにする計画だ。対象となる発売地域や対応機種は、今後詳細が決まり次第発表される。 これにより、訪日旅行者は海外で購入したAndroidスマートフォンを使って、日本入国後すぐにSuicaを利用できるようになる。駅の窓口や券売機で交通系ICカードを購入する手間を減らし、空港到着後から鉄道・バス・買い物までをよりスムーズにつなげる狙いがある。 Samsung Pay決済にも対応へ あわせてJR東日本は、モバイルSuicaおよびWelcome Suica Mobileのアプリ内決済方法として「Samsung Pay」を利用できるよう対応を進める。 対象となる決済シーンには、Suicaへのチャージ、普通列車グリーン券、おトクなきっぷ、定期券の購入などが含まれる。訪日旅行者向けのWelcome Suica Mobileだけでなく、国内利用者向けのモバイルSuicaにも関わる取り組みとなる。 Samsung Galaxy版Welcome Suica Mobileの主な内容 サービス開始時期 2027年上半期予定 対象 2027年以降に海外で発売されるSamsung Galaxyスマートフォン 利用できる主な機能 Suicaの発行、SF・電子マネー利用、おトクなきっぷの利用など チャージ方法 Samsung Payに登録したクレジットカード、チャージ専用機などでの現金チャージ 有効期間 発行日から180日間 デポジット 不要 払いもどし チャージ残額の払いもどしはなし。有効期間終了後は残額が失効する Welcome Suicaの歴史 カード型からモバイルへ Welcome Suicaは、もともと訪日外国人旅行者向けの短期利用ICカードとして登場した。JR東日本は2019年9月1日、デポジット不要で28日間利用できるカード型の「Welcome Suica」の販売を開始。赤地に桜をあしらった専用デザインで、旅行後に記念として持ち帰れるカードとして展開された。 通常のSuicaが日常的・継続的な利用を前提としていたのに対し、Welcome Suicaは短期滞在のインバウンド旅行者向けに設計されたサービスだった。デポジットを不要にすることで、帰国時の払いもどし手続きの手間を減らした点が特徴だ。一方で、チャージ残額の払いもどしは行われない。 その後、Welcome Suicaはモバイル化へ進む。2025年3月6日には、iPhoneとApple Watch向けに「Welcome Suica Mobile」が提供開始された。アプリ上でSuicaの発行やチャージができるようになり、日本入国前から準備できる点が大きな進化となった。カード型の有効期間が28日間であるのに対し、Welcome Suica Mobileでは発行日から180日間有効となっている。 チケットレス化も拡大 新幹線・特急・グリーン券へ Welcome Suica Mobileは、単なる交通系ICカードのモバイル化にとどまらず、旅行中のチケットレス化も進めてきた。 2025年10月には「JR-EAST Train Reservation」との連携を開始。成田エクスプレスや富士回遊などの在来線特急列車、東北・北海道、秋田、山形、上越、北陸の各新幹線の指定席特急券を予約し、Welcome Suica Mobileを改札にタッチするだけで乗車できるようになった。 さらに2026年3月には、首都圏近郊の普通列車グリーン車を利用するための「Suicaグリーン券」購入機能も追加された。訪日旅行者が成田空港方面や鎌倉方面などへ移動する際にも、スマートフォン上でグリーン券を購入し、車内で端末をタッチして利用できる。 インバウンドの移動体験をさらにシームレスに 今回のSamsung Galaxy対応は、Welcome Suicaの流れを「カード型」「iOS版アプリ」から、海外Android端末へと広げるものだ。特に、海外で購入したスマートフォンをそのまま日本の交通・決済インフラにつなげられるようになれば、訪日旅行者にとっての利便性は大きく高まる。 JR東日本は今後、Welcome Suica MobileおよびモバイルSuicaをさらに進化させ、訪日旅行者が安心して移動・買い物できるサービスを目指すとしている。将来的には、訪日旅行者にもウォークスルー改札やJR東日本全線でのSuica利用を当たり前にすることを視野に、サービス拡充を進めていく方針だ。 注意点:既存のGalaxy端末すべてが対象とは限らない 現時点で発表されているのは、2027年以降に海外で発売されるSamsung Galaxyスマートフォンでの対応方針であり、既存端末やすべてのGalaxy端末が対象になるとは限らない。対応する国・地域、機種、具体的な利用方法などは今後の発表を待つ必要がある。 それでも、訪日旅行者向けSuicaが海外Androidスマートフォンへ広がる意味は大きい。空港到着後の交通カード購入や現金チャージの負担を減らし、日本での移動体験をよりシンプルにする取り組みとして注目される。 参考 JR東日本「Welcome Suica MobileおよびモバイルSuicaにおけるSamsungとの協業」
セブンカード、ポイントをカード利用代金に充当できるキャッシュバック開始 1000ポイント単位で

セブン・カードサービスは、セブンカードで貯めたポイントをカード利用代金に充当できる「ポイントキャッシュバック」サービスを開始した。セブンカードポイントを1ポイント=1円相当で支払い金額に充当できる仕組みで、セブンカード会員が対象となる。 開始日は2026年4月21日。カード利用代金への充当という選択肢が加わったことで、ポイントの使い勝手はさらに広がった形だ。 1,000ポイント=1,000円分として利用代金に充当 新たに始まったポイントキャッシュバックでは、セブンカードポイントを1,000ポイント=1,000円分としてカード利用代金に充当できる。1回あたり最大10口まで申し込みできるため、最大で10,000ポイント=10,000円分を利用代金に充てることが可能だ。 申し込みはポイントWEBサービスから行う。ログイン後、ポイント交換メニューの「商品に交換」から「商品・その他」を選び、「ポイントキャッシュバック」を選択。口数を指定して送信すると、申請後にカード利用代金へ充当される。 これまでの交換ルートでは、実際に使える店舗や交換先を意識する必要があった。これに対し、カード利用代金への充当であれば、ポイントを日々の支払い負担の軽減に直接つなげられる。セブン&アイグループの店舗を頻繁に利用しない会員にとっても、使いやすい選択肢となりそうだ。 これまでの主な使い道は店頭利用、nanaco交換、ANAマイルなど セブンカードポイントは、従来からイトーヨーカドー、ヨークマート、ヨークフーズ、ヨークプライスでの買い物に利用できる。レジで「ポイントで支払います」と申し出ることで、1ポイント=1円として支払いに充てられる。 また、同じくイトーヨーカドー、ヨークマート、ヨークフーズ、ヨークプライスでは、店頭でnanacoポイントへの交換も可能だ。交換単位は1ポイント=1nanacoポイントで、サービスカウンターなどで手続きできる。即時交換が可能と案内されている点も特徴だった。 Web経由では、ポイントWEBサービスを通じてnanacoポイント、ANAマイル、セブン‐イレブン記念財団への募金にも交換できる。公式FAQでは、nanacoポイントは500ポイント以上100ポイント単位、ANAマイルは3,000ポイント以上、募金は1,000ポイント以上1,000ポイント単位で交換できるとされている。 少額は店頭利用、まとまったポイントはキャッシュバックという使い分けも 今回のポイントキャッシュバックは、1,000ポイント単位での申し込みとなる。そのため、少額のポイントを細かく使いたい場合は、対象店舗での1ポイント=1円利用やnanacoポイントへの交換の方が使いやすい場面もある。 一方で、まとまったポイントを保有している場合は、カード利用代金に直接充当できるキャッシュバックの利便性が高い。nanacoポイントやANAマイルに交換する必要がなく、利用店舗や用途を限定されにくい点は大きい。 セブンカードポイントは、店頭での支払い利用、nanacoポイント交換、ANAマイル交換、募金、セブン&アイ共通商品券への活用、そして今回のカード利用代金へのキャッシュバックと、複数の使い道が用意されている。保有ポイント数や普段の買い物先に応じて、最も無駄なく使えるルートを選びたい。
USDCをVisa加盟店で使える「Slash Card」が日本で発行開始 ステーブルコイン決済は日常利用へ進むか

SLASH VISION PTE. LTD.、株式会社アイキタス、株式会社オリエントコーポレーション(オリコ)の3社は、米ドル連動型ステーブルコイン「USDC」を決済原資として利用できるカード「Slash Card」を、2026年4月20日より日本国内での先行申し込みを開始した。 Slash Cardは、ユーザーが保有するUSDCをチャージし、国内外のVisa加盟店で決済できるカード。ユーザー側は、決済のたびにUSDCを日本円などの法定通貨へ交換する手続きを行う必要がなく、加盟店側には従来のカード決済と同じように日本円などの法定通貨で支払いが行われる。 暗号資産やステーブルコインは、これまで取引所やウォレット、Web3サービスの中で使われるイメージが強かった。しかしSlash Cardの登場により、コンビニ、飲食店、オンラインショップなど、Visa加盟店での買い物にUSDCを使える可能性が広がる。ステーブルコインを「保有するもの」から「日常で使うもの」へ近づけるサービスとして注目される。 Slash Cardとは Slash Cardは、USDCをチャージしてVisa加盟店で支払いに使えるカードだ。公式サイトでは「ステーブルコインを日常の支払いに」とうたっており、物理カードとバーチャルカードの2種類が用意されている。 物理カードは実店舗での決済に向いており、全国配送に対応する。バーチャルカードはオンライン決済向けで、発行後すぐにカード情報を確認できればECサイトなどで利用できる。 サービスは現在β版として順次案内中。事前登録または先行利用の申し込みをしたユーザーから案内メールが送られ、アカウント作成、本人確認、USDCのチャージを経て利用開始となる。PR TIMESの発表では、一般ユーザー向けの申し込み受付は2026年8月ごろを予定している。 USDCとは? USDCとは、米ドルに価値が連動するように設計されたステーブルコインの一種だ。発行体は米Circleで、1USDCがおおむね1米ドルに連動することを目指している。 ビットコインやイーサリアムのような暗号資産は価格変動が大きい。一方、USDCのようなステーブルコインは、米ドルなどの法定通貨と価値を連動させることで、価格の安定性を高めることを目的としている。Circleは、USDCについて、現金および現金同等資産に100%裏付けられ、米ドルと1対1で償還可能なデジタルドルだと説明している。 ただし、USDCは「日本円に連動するコイン」ではない。米ドル連動型であるため、日本円で見た価値は米ドル円の為替レートによって変動する。たとえば1USDCが1米ドル相当でも、1ドル150円のときと140円のときでは、日本円換算の価値が変わる。 USDCはどのように使うのか USDCは、対応する暗号資産取引所、ウォレット、決済サービスなどで取得・保管し、ブロックチェーン上で送金できる。一般的な用途としては、個人間送金、海外送金、オンライン決済、Web3サービス、DeFi、そして今回のようなカード決済などがある。 Slash Cardで使う場合の流れは、次のようになる。 Slash Cardの事前登録または先行利用申し込みを行う 案内メールを受け取り、アカウントを作成する マイナンバーカードを使って本人確認を行う 対応するUSDCを用意する ウォレットからSlash Cardアプリ内の接続元ウォレットへUSDCを入金する 接続元ウォレットからカード残高へUSDCをチャージする Visa加盟店でカード決済を行う 公式FAQによると、現時点でチャージできるステーブルコインはSolanaチェーンのUSDC。異なるネットワークから送金すると資産を失う可能性があるため、送金時にはネットワークと送金先アドレスを必ず確認する必要がある。 カード利用時の仕組み Slash Cardには「接続元ウォレット残高」と「カード残高」の2種類がある。接続元ウォレット残高は、ユーザーがSlash Cardに接続しているウォレット内のUSDCなどの残高を指す。一方、カード残高は、接続元ウォレットからSlash Cardへチャージされ、実際にカード決済に使える残高だ。 つまり、ウォレットにUSDCを入れただけではカード決済には使えない。カードで支払うには、接続元ウォレットからカード残高へUSDCをチャージしておく必要がある。 実店舗では、タッチ決済対応端末での非接触決済や、ICチップを使った接触決済に対応する。オンラインでは、バーチャルカードのカード番号を使ってECサイトなどで支払いができる。 費用と対象ユーザー Slash Cardの対象は、18歳以上の日本在住者。本人確認にはマイナンバーカードが必要だ。 カード発行手数料は、物理カードが70USDC、バーチャルカードが20USDC。年会費は初年度無料、2年目以降は20USDCと案内されている。 また、現時点では1カ月のカード利用上限が50万円まで。チャージ金額自体に上限はない一方、カード決済として使える金額には月間上限がある点に注意したい。 利用前に注意したいポイント Slash Cardを使ううえで最も注意したいのは、ブロックチェーン送金の取り消しができない点だ。送金先アドレスやネットワークを間違えると、資産を失う可能性がある。初めて送金する場合は、少額でテスト送金を行ってから本送金するのが安全だ。 また、Slash Card側のチャージ手数料は無料とされているが、ブロックチェーン上の送金ではネットワーク手数料、いわゆるガス代が発生する場合がある。SolanaチェーンのUSDCを扱う場合、ネットワーク手数料としてSOLが必要になることがある。 さらに、カードへチャージしたUSDCの出金機能は現在準備中と案内されている。接続元ウォレットから外部アドレスへの出金は可能だが、カード残高にチャージした分を自由に戻せるわけではない点も確認しておきたい。 公共料金やサブスクリプションなどの継続課金には、現時点でSlash Cardは利用できない。日常の単発決済には使える場面が広がる一方、すべてのカード払いに対応するわけではない。 なぜ注目されるのか 今回のポイントは、ステーブルコインを「暗号資産の世界の中だけ」で使うのではなく、Visa加盟店という既存の決済網につなげる点にある。 ユーザーはUSDCを保有したまま、カード決済という慣れた方法で支払いができる。加盟店側はステーブルコインを直接扱う必要がなく、従来のカード決済と同じように法定通貨で受け取れる。つまり、ユーザーには新しい決済手段を提供しつつ、加盟店側の導入負担を抑える仕組みといえる。 日本では、暗号資産やステーブルコインの利用はまだ投資・送金・Web3領域に偏っている。Slash Cardのようなサービスが広がれば、ステーブルコインが日常の支払い手段として認識されるきっかけになる可能性がある。 まとめ Slash Cardは、米ドル連動型ステーブルコインUSDCをチャージし、Visa加盟店で使えるカードとして日本で発行が始まった。決済時にユーザーが毎回USDCを法定通貨へ交換する必要がなく、加盟店側には円などの法定通貨で支払われる点が特徴だ。 一方で、対応チェーン、送金ミス、ガス代、カード残高からの出金、利用上限、継続課金への非対応など、利用前に確認すべき点も多い。USDCは米ドル連動型であり、日本円ベースでは為替変動の影響も受ける。 それでも、ステーブルコインを日常決済に近づける取り組みとして、Slash Cardは日本のデジタル決済市場における新しい一歩となりそうだ。 出典・参考: Slash Card公式サイト
ノジマで楽天ペイが利用可能に

楽天ペイメントは2026年4月20日、家電専門店「ノジマ」244店舗で、スマホ決済サービス「楽天ペイ」が利用可能になったと発表した。対象は楽天ペイのコード表示・QR読み取りによる支払いで、利用者は支払い時に楽天ポイントを使うこともできる。 今回の導入により、ノジマの店頭決済は楽天ユーザーにとって一段と使いやすくなる。楽天ペイでの支払い金額に対しては、条件達成により最大1.5%の楽天ポイント還元が受けられる。 ノジマのキャッシュレス対応の流れ ノジマでは、従来からクレジットカードやタッチ決済、J-Debit、ショッピングクレジットなど、家電量販店らしい高額決済に対応した支払い手段を用意してきた。近年はスマホ決済や電子マネーへの対応も進み、キャッシュレス決済の選択肢を広げている。 大きな転機となったのは2019年11月。ノジマは全店でQR/バーコード決済に対応し、au PAY、d払い、PayPayを導入した。当時は消費増税後のキャッシュレス還元施策とも重なり、スマホ決済を初めて使う利用者向けに、店頭で設定サポートも行っていた。 その後、店頭ではd払い、au PAY、PayPay、AEON Pay、iD/QUICPay、交通系ICカードなどが利用できるようになり、ノジマスーパーポイントやdポイントによるポイント払いにも対応。一部店舗では、楽天Edy、WAON、nanaco、モール独自の電子マネーが利用できる場合もあった。 一方、楽天系の決済については、これまで楽天Edyが一部店舗で使えるにとどまり、楽天ペイや楽天ポイントでの支払いは未対応と案内されていた。今回の楽天ペイ導入は、ノジマのキャッシュレス決済のラインアップに楽天経済圏の主要スマホ決済が加わる動きとなる。 楽天ペイ導入記念キャンペーンも実施 導入を記念して、2026年5月1日から5月31日まで「ノジマでのお支払いで最大10,000ポイントが当たるキャンペーン」が実施される。 期間:2026年5月1日(金)0:00〜5月31日(日)23:59 条件:キャンペーンにエントリーし、対象店舗で楽天ペイを使って1回1,000円(税込)以上支払う 対象店舗:キャンペーン対象のノジマ231店舗 特典:抽選で7,800名に楽天ポイントを進呈 1等:10,000ポイント/50名 2等:3,000ポイント/250名 3等:100ポイント/7,500名 特典ポイントは2026年7月末ごろまでに進呈予定で、有効期限は2026年9月30日までの期間限定ポイントとなる。キャンペーンページは5月1日に公開予定。対象外店舗やポイント進呈条件があるため、利用前に公式情報を確認しておきたい。 家電購入時の支払い選択肢がさらに広がる 家電量販店では、スマートフォン、パソコン、白物家電、テレビなど、1回あたりの支払い金額が大きくなりやすい。支払い方法によってポイント還元やキャンペーンの有無が変わるため、どの決済手段を選ぶかは購入時の満足度にも影響する。 今回、ノジマに楽天ペイが加わったことで、楽天ポイントを貯めている利用者や、楽天キャッシュ・楽天カードを日常的に使っている利用者にとっては、店頭での支払いの選択肢が増える。これまで楽天Edyが一部店舗に限られていた楽天系決済は、楽天ペイの導入によってより使いやすい形に広がった。 ノジマはこれまでもキャッシュレス対応を段階的に拡充してきた。2019年のQR/バーコード決済導入、電子マネーやタッチ決済への対応拡大に続き、今回の楽天ペイ導入は、家電購入時の「ポイントを貯める・使う」ニーズに応える動きといえる。
訪日客向け「TOURIST PASMO」2026年5月発売 漢字デザイン採用、28日間使えるICカード

PASMO協議会は4月17日、訪日外国人向けのICカード乗車券「TOURIST PASMO」を2026年5月に発売すると発表した。成田空港や羽田空港の鉄道駅などで販売予定で、首都圏をはじめ全国の交通系ICカード対応の鉄道・バスの利用に加え、電子マネーでの買い物にも対応する。主な対象は短期滞在の訪日外国人で、発券日から28日間使える期間限定カードとなる。 「TOURIST PASMO」は、2024年まで発売していた訪日外国人向けICカード乗車券「PASMO PASSPORT」のコンセプトを踏襲した商品。券面は「漢字」をテーマにしたデザインで、「旅」の文字を中心に、旅行や観光に関係する漢字をちりばめた。PASMO協議会は、移動の利便性だけでなく、訪日の記念として持ち帰れるカードを打ち出す。 カードは通常のPASMOと同様にチャージして繰り返し使うことができる。鉄道やバスへの乗車に加え、交通系ICカード対応店舗での支払いにも利用可能だ。一方、払い戻しは未使用の場合を含めてできない。 販売価格は、成田空港が2,000円で、2,000円分のチャージ込み。羽田空港では1,000円、2,000円、3,000円、4,000円、5,000円、10,000円から選べ、いずれも発売額と同額分のチャージが含まれる。デポジットは不要で、発売箇所の窓口または自動券売機で販売する予定だ。 訪日客向けの類似サービスとしては、JR東日本の「Welcome Suica」がある。Welcome Suicaもデポジット不要で、購入日から28日間利用でき、鉄道・バスの利用と買い物に対応する。さらにJR東日本は、2025年3月に訪日客向けアプリ「Welcome Suica Mobile」をリリースした。iPhoneやApple WatchでSuicaを発行・チャージでき、鉄道やバス、買い物に使える。Suicaの有効期間は発行日から180日間で、JR東日本では物理カードに加えてモバイル版も提供している。 どちらの券面が人気になるのだろうか。
イオン、株主向けアプリ「イオンオーナーズクラブ」開始 iAEONで直接つながる基盤に

イオンは2026年4月17日、イオンのトータルアプリ「iAEON」内で、株主向け新サービス「イオンオーナーズクラブ」の提供を始めた。2026年2月末時点で約115万人に達する株主と、アプリを通じて直接つながる仕組みを整える。従来の郵送中心の情報提供に加え、イベント案内や動画配信、アンケート、議決権行使などをデジタルで集約し、株主との対話を日常的に深める狙いだ。 優待カードのデジタル化にとどまらない新基盤 「イオンオーナーズクラブ」は、従来のオーナーズカード機能をスマートフォン上で使えるようにするだけでなく、基本理念や環境の取り組み、イオン環境財団・岡田文化財団・イオン1%クラブの活動、株主限定イベントの案内、事業報告や経営メッセージ動画の配信、株主総会関連書類のペーパーレス化、チャットやアンケート、株主総会の視聴や議決権行使まで、株主向け接点をひとつのアプリ内にまとめる構想だ。機能は今後順次拡充する。 登録した株主は、緑色のプラスチック製オーナーズカードを持ち歩かなくても優待を利用できる。さらに、優待還元の受け取り方法はWAON POINTだけでなく現金も選べるようになる。なお、登録できるのは株主本人のみで、既存のオーナーズカードも引き続き使える。 背景にあるのは「郵送」から「常時接続」への転換 イオンはこれまで、株主とのコミュニケーション手段として資料の郵送に加え、株主総会や経営陣が参加する株主懇談会を実施してきた。ただ、開催回数や参加人数には限りがあった。今回のアプリ化は、半期ごとの郵送物や限られた対面イベントを中心とした関係から、スマートフォンを通じて継続的に情報を届け、株主の声を受け取る双方向型へと軸足を移す動きといえる。 イオン株主優待の歩みと、利便性の変遷 1985年: イオンは「お客さま株主」という考え方を取り入れ、株主優待制度を導入。オーナーズカードの発行を始めた。小売業として、利用者である株主の声を経営に反映させる発想はこの時期に形になった。 2002年: 単元株式数を1,000株から100株に引き下げ、個人株主が参加しやすい枠組みに広げた。株主層の裾野を広げる転機となった。 長く続いた基本形: 新規株主には権利確定からおよそ2カ月後にオーナーズカードが郵送され、本人用カードと家族カードの2枚が発行される。店頭でカードを提示し、半年ごとの利用実績に応じて後日、返金引換証や還元通知を受け取る方式が中心だった。現在もこの仕組みは残るが、今回の「オーナーズクラブ」はこの紙・カード中心モデルを大きく変える。 2015年: 長期保有株主優待制度を導入。3年以上継続保有し、現在は1,500株以上を保有する株主を対象に、保有株数に応じたイオンギフトカードを進呈している。 2023〜2024年: iAEONでアプリ版オーナーズカードの利用が始まり、スマホ提示が可能になった。2024年4月からはアプリ登録者が優待還元をWAON POINTで受け取れるようになり、物理カードや現金返金に依存しない利用が広がった。 2024〜2025年: 株式上場50周年を機に、体験型プログラムやパラミタミュージアム優待、イオンモバイル料金割引など特典の幅が広がった。2024年10月にはビッグ・エー、2025年1月にはネット専用スーパー「Green Beans」でも特典利用が可能になり、利用シーンは店頭からオンラインへも拡大している。 2026年: 「イオンオーナーズクラブ」がスタート。優待利用、情報発信、書類電子化、対話、総会視聴・議決権行使までをiAEON内に集約する段階に入った。あわせて、2026年2月末権利確定以降のルールでは、イオンラウンジの利用回数も株数に応じて見直されている。 現在の主な株主優待は 現在のイオン株主優待の柱は、100株以上の保有で受けられる日常の買い物還元だ。保有株数に応じて1〜7%の還元があり、対象上限は半年で100万円。加えて、毎月20日・30日の「お客さま感謝デー」では、対象店舗で5%割引と還元特典を併用できる。さらに、イオンシネマの優待料金、イオンイーハートの10%割引、メガスポーツやイオンペットなどの5%割引、パラミタミュージアムの半額優待など、グループ横断の特典も広がっている。 イオンは「お客さま株主」との関係を次の段階へ 今回の新サービスは、優待利用に加え、情報発信や各種手続きをiAEONに集約するもので、イオンが掲げる「お客さま株主」との関係を、郵送中心からデジタル中心へ切り替える節目となりそうだ。イオンは今後も、お客さま株主の拡大を通じて、お客さまの声を取り入れた経営を進めるとしている。

