
三井住友カードと三井住友銀行は、SBI証券の「三井住友カード つみたて投資」で、Olive契約口座の円普通預金残高に応じてポイント付与率を最大0.5%上乗せする新プラン、クレカ積立ポイント付与率UPプランを始める。開始は2026年4月10日積立設定締切分(5月買付分)から。しかも対象はOliveフレキシブルペイに限らず、Olive契約者であれば既存の三井住友カードで積立中でも上乗せの対象になる。
一見すると「Oliveユーザー向けのクレカ積立強化」だが、中身をよく見ると少し独特だ。上乗せ条件は投資額ではなく、あくまでOliveの円普通預金残高。投資を後押しする施策でありながら、同時に現金を厚めに置いている人ほど有利になる設計になっている。
何が変わるのか
新しい上乗せプランでは、毎月8日時点でSMBC IDとVpass IDを連携し、Olive契約口座の円普通預金残高が100万円以上あると、同月10日積立設定締切分のクレカ積立に対してポイント付与率がアップする。上乗せ幅は100万円以上で+0.10%、200万円以上で+0.20%、300万円以上で+0.30%、400万円以上で+0.40%、500万円以上で+0.50%だ。

しかも、ここで大きいのは積立カードそのものはOliveフレキシブルペイでなくてもいいこと。すでに三井住友カード(NL)やゴールド、プラチナプリファードなどで積立をしている人でも、Oliveを契約して普通預金残高の条件を満たせば新しい上乗せを受けられる。
| Olive契約口座の円普通預金残高 | 上乗せ率 | 月10万円積立時の追加ポイント | 年間の追加上限 |
|---|---|---|---|
| 100万円以上200万円未満 | +0.10% | 100ポイント | 1,200ポイント |
| 200万円以上300万円未満 | +0.20% | 200ポイント | 2,400ポイント |
| 300万円以上400万円未満 | +0.30% | 300ポイント | 3,600ポイント |
| 400万円以上500万円未満 | +0.40% | 400ポイント | 4,800ポイント |
| 500万円以上 | +0.50% | 500ポイント | 6,000ポイント |
月10万円の積立を満額続けても、Olive残高による上乗せ分だけで増えるのは最大でも年6,000ポイント。数字としてはわかりやすい一方、最大条件が「普通預金500万円」というのは、かなりハードルが高い。
総合還元率はどこまで上がるのか
今回の最大+0.5%は、もともとのクレカ積立ポイントに上乗せされる。通常付与率の上限と合わせると、理論上の最大還元率は次の通りになる。
| カード区分 | 最大※還元率 | Olive上乗せの最大 | 合計の理論上限 | 年間最大ポイント (月10万円積立時) |
|---|---|---|---|---|
| 三井住友カード Visa Infinite | 4.0% | +0.5% | 4.5% | 54,000ポイント |
| プラチナプリファード系 | 3.0% | +0.5% | 3.5% | 42,000ポイント |
| プラチナ系 | 2.0% | +0.5% | 2.5% | 30,000ポイント |
| ゴールド系 | 1.0% | +0.5% | 1.5% | 18,000ポイント |
| 上記以外のVポイントが貯まるカード | 0.5% | +0.5% | 1.0% | 12,000ポイント |
※この「最大」はそのまま誰でも受け取れるわけではない。ここで記載している最大還元率には別途、年間カード利用額の条件がある。たとえば一般系は年間10万円以上、ゴールド系は年間100万円以上、プラチナは年間300万円以上、プラチナプリファードは年間500万円以上、Visa Infiniteは年間700万円以上の利用が必要だ。しかも、クレカ積立の利用分そのものは年間カード利用額の集計対象外。積立だけで条件を達成できる仕組みではないことには注意して頂きたい。
おトクではあるが、「投資させたいのか、現金を置いてほしいのか」は少し見えにくい
今回の設計が少し不思議に映るのはここだ。クレカ積立の上乗せ策なのに、最大条件は投資額の増加ではなく普通預金500万円。しかも積立上限は毎月10万円なので、投資の入り口を広げるというより、「投資はしてほしいが、同時に大きめの現金もOliveに置いておいてほしい」というメッセージに見える。
もちろん、現金クッションを厚めに持ちながら積立投資をしたい人には噛み合う。だが、すでに投資を進めていて現金比率をあまり高く置きたくない人からすると、投資を促したいのか、むしろ預金を厚く保ってほしいのか、ややわかりにくい設計とも言えそうだ。少なくとも積立でカツカツの方が無理をして参加をするものではないだろう。
冬の定期預金キャンペーンの次の置き場としてはわかりやすい
とはいえ、使い方がまったく見えないわけではない。2025年12月1日に始まったOliveの3カ月もの定期預金キャンペーンは、すでに満期を迎え始める時期に入っている。

つまり、満期資金をそのままOliveの円普通預金に戻しておけば、この新上乗せ、クレカ積立ポイント付与率UPプランの残高条件を満たしやすい。昨冬の定期の次に何をするか迷っていた人にとっては、自然につながる受け皿ではある。
結論
今回の新プランは、Oliveにまとまった普通預金を置ける人、そして月10万円のクレカ積立をきっちり使う人ほど恩恵を受けやすい。いま使っている三井住友カードをそのまま活かせる点も実用的だ。
一方で、上乗せ条件が投資額ではなく普通預金残高に連動するため、制度全体の印象はやや独特だ。クレカ積立を強化するニュースでありながら、実際に強く求められているのは「Oliveに現金を置いてくれること」。ユーザー目線で見ると、たしかにおトクだが、「預金体力がある人向け」の施策と受け止めるのが自然だろう。

