
ドコモSMTBネット銀行とマネックス証券は2026年8月28日、両口座を連携して、株式や投資信託の購入時に不足する資金を銀行口座から自動で入金する「自動入金(スイープ)」サービスを開始しました。
あわせて、ドコモSMTBネット銀行の口座開設時にマネックス証券の証券総合取引口座も同時に申し込めるようになりました。
ドコモSMTBネット銀行とマネックス証券の両方を利用する人は、株や投資信託を購入する前に銀行から証券口座へ入金する手間を省けます。
ドコモSMTBネット銀行とマネックス証券が自動入金に対応
自動入金(スイープ)は、マネックス証券で対象商品を注文する際、証券口座の買付余力が不足している場合に、ドコモSMTBネット銀行の代表口座から必要な資金を自動入金するサービスです。
サービスの概要は以下の通りです。
| サービス開始日 | 2026年8月28日 |
|---|---|
| 利用手数料 | 無料 |
| 資金の移動方向 | ドコモSMTBネット銀行からマネックス証券への入金 |
| 入金されるタイミング | 対象商品の注文時など、買付余力が不足したとき |
| 利用限度額 | なし |
| 利用回数制限 | なし |
| 申込方法 | ドコモSMTBネット銀行またはマネックス証券のWEBサイト |
利用時間は原則として24時間365日ですが、両社のシステムメンテナンス時間は利用できません。
既に両口座を持っている人は連携設定が必要です。一方、ドコモSMTBネット銀行とマネックス証券の口座を同時に申し込んだ場合は、自動入金があらかじめ設定されるため、追加手続きは必要ありません。
具体的に何が便利になる?
これまではドコモSMTBネット銀行に預金があっても、マネックス証券の買付余力には反映されませんでした。
例えば、マネックス証券の買付余力が5万円、ドコモSMTBネット銀行の代表口座残高が50万円の状態で、30万円分の国内株式を購入するとします。
従来は、注文前に銀行または証券の入金画面を開き、25万円を証券口座へ移してから改めて株式を注文する必要がありました。
自動入金を設定しておけば、マネックス証券で30万円分の注文を出すだけで、不足する25万円がドコモSMTBネット銀行から自動入金されます。
自動入金の利用イメージ
- 購入金額:30万円
- マネックス証券の買付余力:5万円
- 不足額:25万円
- ドコモSMTBネット銀行から25万円を自動入金
銀行へログインして振込や即時入金を操作し、再び証券口座へ戻る必要がありません。相場を見ながら株式や投資信託を購入する人ほど、操作回数を大きく減らせます。
誰がどう便利になるのか
特にメリットが大きいのは、以下のような人です。
| 対象になる人 | 具体的に便利になること |
|---|---|
| ドコモSMTBネット銀行とマネックス証券の両方を使っている人 | 株や投資信託を買うたびに、銀行から証券口座へ手動入金する必要がなくなる |
| 投資資金を銀行口座に置いておきたい人 | 購入前からまとまった資金を証券口座へ移しておかなくても、必要なときだけ自動入金できる |
| 国内株式を機動的に売買する人 | 買いたい銘柄を見つけたとき、入金操作を挟まずそのまま注文できる |
| 投資信託を現金で積み立てている人 | 積立注文の作成時に買付余力が不足していれば、銀行口座から自動入金される |
| これから銀行口座と証券口座を作る人 | ドコモSMTBネット銀行の申込時にマネックス証券も同時申込でき、自動入金も最初から設定される |
| dカード・d払いをよく使う人 | dアカウント連携や自動入金設定などの条件を満たすことで、対象スマホ決済のdポイント還元率アップを狙える |
反対に、マネックス証券を利用していない人や、投資資金を常に証券口座へ入れている人にとっては、今回の連携による直接的なメリットは大きくありません。
自動入金の対象商品
自動入金は国内株式だけでなく、投資信託のスポット購入や積立などにも対応します。
| 商品 | 対象になる注文 |
|---|---|
| 国内株式 | 買い注文、訂正注文 ワン株を含む |
| 信用取引 | 新規注文、訂正注文 |
| 投資信託 | スポット買付、積立注文 |
| 外貨建てMMF | 円貨決済によるスポット買付、積立注文 |
国内株式や投資信託のスポット購入では、注文に対して不足する金額だけが自動入金されます。
ただし、投資信託の積立注文では扱いが異なります。注文作成時に買付余力が不足している場合、不足額だけではなく、その積立注文に必要な受渡代金の全額が銀行口座から入金されます。
対象外になる取引
以下の取引などは自動入金の対象外です。
- 国内株式の条件付き注文、リバース注文
- IPO、PO、立会外分売
- 日本株積立(ワン株積立)
- 公社債投資信託、外国籍投資信託
- 信用取引の追証や不足金の解消
信用取引の新規注文時に保証金が不足する場合は自動入金の対象ですが、取引後に発生した追証や不足金は自動で支払われません。別途、自分で入金する必要があります。
対象になるドコモSMTBネット銀行の支店
自動入金とマネックス証券の同時口座開設は、ドコモSMTBネット銀行のすべての支店が対象ではありません。
対象支店は以下の通りです。
| フルーツの名前が付いた支店 | イチゴ支店、ブドウ支店、ミカン支店、レモン支店、リンゴ支店、バナナ支店、メロン支店、キウイ支店 |
|---|---|
| スイーツの名前が付いた支店 | ドーナツ支店、クッキー支店、マカロン支店、パフェ支店、チョコレート支店、アイスクリーム支店、ドラヤキ支店、ティラミス支店、クレープ支店、ショートケーキ支店 |
| 海の生き物の名前が付いた支店 | イルカ支店、クジラ支店、アシカ支店、マンボウ支店 |
JAL NEOBANKやV NEOBANKなど、BaaS提携サービスの専用支店は対象に含まれていません。
また、未成年口座、法人口座、SBI新生銀行やイオン銀行など、ドコモSMTBネット銀行以外の銀行を経由して開設したマネックス証券の金融商品仲介口座も対象外です。
自動入金の設定でdポイント還元率もアップ
今回の自動入金は、利便性だけでなく、dカードとd払いのポイント特典にも関係します。
マネックス証券口座とdアカウントを連携し、対象支店のドコモSMTBネット銀行口座で自動入金を設定すると、対象となるdカードのスマホタッチ決済や、支払い方法をdカードに設定したd払いの還元率が0.1%上乗せされます。
さらに、自動入金の設定に加えて、dカード積立とd払い残高積立の合計約定金額が月3万円以上なら、上乗せ率は合計1.5%になります。
- dアカウント連携+自動入金設定:0.1%上乗せ
- 上記に加えて対象の積立を月3万円以上:合計1.5%上乗せ
- マネックス証券特典の上限:月500ポイント
ドコモSMTBネット銀行をdカードの引落口座に設定する特典などと組み合わせると、dカード・d払いの対象スマホ決済は初年度最大4.5%還元になります。
ただし、最大4.5%はdカード PLATINUMを含む所定の条件をすべて満たした場合の還元率です。すべての利用者が4.5%還元になるわけではありません。
利用前に知っておきたい注意点
便利なサービスですが、銀行と証券の残高が完全に一体化するわけではありません。
- 対象になるのはドコモSMTBネット銀行の代表口座残高のみ
- 目的別口座にある資金は自動入金に使えない
- マネックス証券から銀行への自動出金には非対応
- 信用取引の追証・不足金は自動入金されない
- 利用には自動入金の設定とパスキーによる本人確認が必要
目的別口座に投資資金を分けている場合は、事前に代表口座へ振り替えておく必要があります。
また、サービス開始時点ではWEBブラウザから利用・設定できます。マネックス証券アプリでの連携機能は、2026年8月28日の翌週以降、順次提供される予定です。
ドコモの銀行とマネックス証券の経済圏が本格始動
ドコモSMTBネット銀行は、旧住信SBIネット銀行が2026年8月3日に商号変更した銀行です。住信SBIネット銀行時代はSBI証券との「SBIハイブリッド預金」が代表的な銀行・証券連携サービスでした。
今回、ドコモグループ唯一の証券会社であるマネックス証券とも自動入金でつながったことで、ドコモSMTBネット銀行はSBI証券に加えて、マネックス証券との連携も強化したことになります。
正直なところ、銀行残高を証券取引に使えるスイープサービス自体は、他の銀行・証券グループでも既に提供されており、全く新しい仕組みではありません。また、証券口座から銀行への自動出金に対応していないため、完全な双方向連携でもありません。
それでも、ドコモSMTBネット銀行とマネックス証券を併用する人にとって、注文前の入金操作が不要になる効果は大きいです。
特に、投資資金を銀行口座に置いたまま必要なときだけ株や投資信託を購入したい人、これから両口座をまとめて開設したい人、dカード・d払いの還元率アップを狙う人には、具体的なメリットがある連携サービスです。

