
JR東日本は11月5日、モバイルSuicaで定期券と普通列車用のSuicaグリーン券を購入できる範囲を、2027年3月に広げる予定だと発表しました。これまで磁気定期券が必要だったIC非対応駅を含む区間でも、条件を満たせばスマホで定期券を買えるようになります。JR東日本とJR東海をまたぐ定期券やグリーン券も、モバイルSuicaで買える範囲が広がります。
IC非対応駅では画面を見せる「みせるモバイル定期券」
発着駅の片方または両方がIC非対応の区間に、新しく「みせるモバイル定期券」が登場します。アプリからクレジットカードやteppayで購入でき、定期券を買うために窓口や券売機のある駅まで出向く手間が省けます。IC非対応駅や列車内では係員に定期券画面を見せ、IC対応駅では自動改札機にタッチして使います。
| 経路 | 発売範囲 | 対象区間の例 |
|---|---|---|
| JR東日本線内で完結 | 営業キロ60km以内 | 長岡〜寺泊、青森〜蟹田、南大町〜北大町 |
| JR東日本線からJR東海線にまたがる | 営業キロ100km以内 | 上諏訪〜飯田 |
対象は通勤定期券と、中学・高校・大学・専門学校などの通学定期券です。購入時に乗車駅としてJR東日本の駅を指定し、経路に同社線を含めます。臨時駅など一部の駅や、小児用、連絡会社線との連絡定期券、グリーン定期券、新幹線定期券のFREX・FREXパルは対象外です。
区間外の鉄道利用には別のICカードやきっぷを
「みせるモバイル定期券」の有効期間中は、同じSuicaのチャージ残高で定期区間外の鉄道に乗れません。新幹線eチケット、タッチでGo!新幹線、タッチでエキナカなども利用できないため、利用する際は別のICカードやきっぷを用意します。バスや買い物には、通常どおりSuicaを使えます。
Suica・TOICAエリアをまたぐIC定期券もスマホで
小田原〜沼津など、これまでカード型Suicaで購入できた一部のエリアまたぎ定期券を、通常のモバイルSuica定期券として購入できるようになります。発着駅と経由する途中駅がすべてIC対応で、購入時にJR東日本の駅を乗車駅として指定し、同社線を含む経路が対象です。
| 定期券の種類 | 距離の上限 | 購入時の条件 |
|---|---|---|
| 通勤・通学定期券 | 営業キロ100km | 通学は中学・高校・大学・専門学校などが対象 |
| グリーン定期券・FREX・FREXパル | 運賃計算キロ300km | 事前に専用フォームで申請 |
連絡会社線との連絡定期券や小児用定期券は対象外です。一部の2区間定期券や、グリーン車を利用する区間に熱海〜沼津を含むグリーン定期券など、購入できない区間もあります。
普通列車のグリーン券は函南・三島・沼津発着に対応
普通列車用のSuicaグリーン券では、モバイルSuicaで選べる乗降駅にJR東海の函南・三島・沼津が加わります。たとえば横浜から沼津までのグリーン券をアプリで購入でき、沼津から横浜へ向かう逆方向も対象になります。
| 利用する方向 | モバイルSuica(拡大後) | カード型の交通系IC |
|---|---|---|
| JR東日本管内 → 函南・三島・沼津 | 購入可 | 購入可 |
| 函南・三島・沼津 → JR東日本管内 | 購入可 | 購入不可 |
函南・三島・沼津と伊東線方面を結ぶ区間では購入できません。今回の拡大区間では、JRE POINTから交換するSuicaグリーン券や、JRE BANK特典などで受け取ったSuicaグリーン券は使えません。熱海〜沼津間の駅同士だけで利用する場合は、駅で紙のグリーン券を購入します。
「みせるモバイル定期券」の構想はJRグループが2026年4月に公表していました。今回、JR東日本が2027年3月という開始時期の目安と、モバイルSuicaで購入できる区間や使い方を示しました。

