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ANAアメックスが2026年9月に年会費・サービス内容とデザインをリニューアル

ANAアメックスのリニューアル

アメリカン・エキスプレスは、ANAアメックスの提携カードを2026年9月2日にリニューアルします。

対象となるのは、ANAアメリカン・エキスプレス・カード、ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード、ANAアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードの3券種です。

ゴールドとプレミアムには「利用ボーナスマイル」「POWER LOUNGE PREMIUM」「ダイニングキャッシュバック」の3特典が追加される一方、年会費も引き上げられます。プレミアムでは海外旅行傷害保険の自動付帯も終了します。

先に率直な結論を述べると、ゴールドは新特典を使いこなせる人にとっては条件付きの改善ですが、プレミアムは多くの既存会員にとって改悪寄りの内容です。年間利用額がボーナス条件に届かず、羽田空港の対象ラウンジやポケットコンシェルジュも使わない人にとっては、単純な値上げになります。

ANAアメックスのリニューアル概要

カード改定前の年会費改定後の年会費増加額
ANAアメックス7,700円7,700円変更なし
ANAアメックス・ゴールド34,100円42,900円+8,800円
約25.8%増
ANAアメックス・プレミアム165,000円187,000円+22,000円
約13.3%増

ANAアメックス・ゴールドの家族カードは、1枚17,050円から21,450円へ4,400円値上げされます。ANAアメックス・プレミアムの家族カードは、引き続き4枚まで無料です。

ANAアメックス・スーパーフライヤーズ・ゴールド・カードと、スーパーフライヤーズ・プレミアム・カードも今回の改定対象に含まれます。

一般カードのANAアメックスは年会費・家族カード年会費・特典ともに変更されず、カードデザインだけが新しくなります。

ゴールドとプレミアムに3つの新特典

新特典ゴールドプレミアム
利用ボーナスマイル年間400万円以上の利用で15,000マイル年間600万円以上の利用で30,000マイル
POWER LOUNGE PREMIUM回数制限なし
同伴者1名まで無料
回数制限なし
同伴者1名まで無料
ダイニングキャッシュバック20%還元
年間最大20,000円
20%還元
年間最大40,000円

年間利用額に応じてボーナスマイルを進呈

2027年1月から、従来の「ANA SKY コイン獲得プログラム」に代わり「利用ボーナスマイル」が始まります。

カード従来のANA SKY コイン獲得プログラム新しい利用ボーナスマイル
ゴールド年間300万円以上の利用で10,000コイン年間400万円以上の利用で15,000マイル
プレミアム年間500万円以上の利用で30,000コイン年間600万円以上の利用で30,000マイル

集計期間は毎年1月1日から12月31日までで、条件を達成すると翌年3月末までにマイルが進呈されます。年会費、遅延損害金、分割払いやリボ払いの手数料など、一部の利用は集計対象外です。

マイルは特典航空券に使えば1マイルあたり1円を超える価値を得やすいため、受け取る特典そのものはANA SKY コインより魅力的です。ただし、ゴールドもプレミアムも達成に必要な年間利用額が100万円引き上げられています。

毎月の平均利用額に直すと、ゴールドは約33万3,000円、プレミアムは50万円です。ボーナスのために無理に支払いを集約する金額ではなく、もともと年間400万円・600万円以上を自然に使う人向けの特典と考えるべきでしょう。

2026年中は移行特別期間

2026年9月2日以降に新規入会した場合、2026年12月31日までの移行特別期間は、ゴールドが100万円以上の利用で5,000マイル、プレミアムが150万円以上の利用で10,000マイルを受け取れます。

2026年9月1日までにカードを保有または申し込んだ会員には、2026年末まで従来のANA SKY コイン獲得プログラムが適用されます。

羽田空港のPOWER LOUNGE PREMIUMが無料

ゴールドとプレミアムの会員は、羽田空港第2ターミナル国際線エリアにある「POWER LOUNGE PREMIUM」を、2026年9月2日から回数制限なく利用できます。

通常料金は1人4,400円で、基本カード会員・家族カード会員ともに同伴者1名まで無料です。料理ブッフェ、フリードリンク、シャワールームなどが用意されています。

ただし、対象は羽田空港第2ターミナルの国際線ラウンジ1カ所であり、ANAラウンジではありません。利用時は対象カードの現物と、本人名義の当日の搭乗券または航空券が必要です。アメックスのアプリやデジタルウォレットのカード画面だけでは入室できません。

ポケットコンシェルジュで20%キャッシュバック

対象となる国内約1,000店舗を「ポケットコンシェルジュ」で予約・決済すると、利用額の20%がキャッシュバックされます。

年間上限はゴールドが20,000円、プレミアムが40,000円です。ゴールドは年間100,000円、プレミアムは年間200,000円を対象店で利用すると、年間上限まで受け取れます。

上限は1月~6月と7月~12月に分かれており、ゴールドは各期間最大10,000円、プレミアムは各期間最大20,000円です。利用にはAmex Offersでの事前登録が必要で、登録できるのは基本カード会員に限られます。

プレミアムは海外旅行保険の自動付帯が終了

ANAアメックス・プレミアムでは、2026年11月1日から海外旅行傷害保険の適用条件が自動付帯から利用付帯へ変更されます。

改定後は、旅行代金をANAアメックス・プレミアムで決済しなければ保険が適用されません。補償内容自体は変わらないと案内されていますが、カードを持っているだけで補償された従来と比べると、これは明確な改悪です。

年会費を22,000円引き上げながら、プレミアムカードの重要な安心特典を利用付帯へ変更する点は、かなり厳しく評価せざるを得ません。

カードデザインもリニューアル、以前のごちゃごちゃした印象からスマートな印象へ

新しいカードはANAの尾翼をモチーフにしたデザインとなり、カード番号、有効期限、セキュリティコード、ANAマイレージクラブお客様番号などの情報は裏面に集約されます。

2026年9月2日以降の新規申込分から新デザインになります。既存会員は、有効期限が2026年10月の更新カードから順次切り替わります。

有効期限前に新デザインへ変更することもできますが、再発行扱いとなりカード番号が変わります。公共料金やサブスクリプションなどに登録している場合は変更手続きが必要になるため、デザインだけを目的に急いで再発行する必要はないでしょう。

新特典と年会費の適用時期

項目2026年9月1日までの既存・申込会員2026年9月2日以降の新規会員
新しい年会費2026年11月以降の年会費請求分から順次
請求月によっては2027年から
入会時から新年会費
利用ボーナスマイル2027年1月1日から2026年9月2日から移行特別期間を適用
POWER LOUNGE PREMIUM2026年9月2日から2026年9月2日から
ダイニングキャッシュバック2026年10月29日から2026年9月2日から

2026年9月1日までにゴールドまたはプレミアムへ申し込んだ場合、初年度は旧年会費が適用され、2年目以降は新年会費となります。

既存会員の新年会費への切り替え時期は、これまでの年会費請求月によって異なります。継続するか判断する場合は、アメックスの利用明細で自身の年会費請求月を確認しておきましょう。

改善か改悪か、忖度なしで評価

カード評価理由
ANAアメックスほぼ変更なし年会費・特典は据え置き。新しい券面デザインだけが変更点。
ANAアメックス・ゴールド条件付きで改善8,800円の値上げは大きいが、ラウンジまたはダイニング特典を使えば回収しやすい。年間400万円未満の利用者には改悪。
ANAアメックス・プレミアム改悪寄り22,000円の値上げ、ボーナス条件の引き上げ、海外旅行保険の自動付帯終了が重い。年間600万円以上使い、新特典も活用する人に限って改善。

ゴールドは比較的値上げ分を回収しやすい

ゴールドの値上げ額は8,800円です。POWER LOUNGE PREMIUMを本人と同伴者の2人で1回利用すれば、通常料金ベースでは合計8,800円となり、値上げ分と同額です。

ダイニングキャッシュバックでも、対象店で年間44,000円利用すれば20%還元で8,800円となります。羽田空港第2ターミナルから国際線に乗る人や、ポケットコンシェルジュを使う人なら、年会費の増加分は比較的回収しやすいでしょう。

一方、年間利用額が400万円に届かず、対象ラウンジもレストランも利用しない人には、新特典の価値がほとんどありません。その場合は、年会費が約26%上がるだけなので明確な改悪です。

プレミアムは利用者をかなり選ぶ

プレミアムは22,000円の値上げです。ダイニングキャッシュバックだけで増加分を回収するには、対象店で年間110,000円の決済が必要です。

年間600万円を使う人は30,000マイルを受け取れますが、従来も年間500万円の利用で30,000円相当のANA SKY コインを受け取れました。30,000マイルを1マイルあたり約1.74円以上の価値で使えれば、特典の差額だけで22,000円の値上げ分を吸収できます。ただし、達成条件も年間100万円上がっている点を忘れてはいけません。

特典航空券を柔軟に予約でき、1マイルを2円以上の価値で使える人には利用ボーナスマイルの変更が有利です。一方、特典航空券の空席を探すのが難しい人や、マイルを失効させる可能性がある人にとっては、使い道が分かりやすいANA SKY コインのほうが実用的でした。

さらに海外旅行保険の自動付帯がなくなるため、従来の安心感も低下します。プレミアムは「年会費を上げて特典を増やした」というより、年間600万円以上使うヘビーユーザーへ対象を絞り込んだカードになったと見るのが正確です。

リニューアル後も保有に向いている人

  • ゴールドで年間400万円、プレミアムで年間600万円以上を無理なく決済できる
  • ANAマイルを特典航空券で高い価値に交換できる
  • 羽田空港第2ターミナルから国際線を利用する機会が多い
  • ポケットコンシェルジュの対象レストランを定期的に利用する
  • プレミアムの無料家族カードを複数枚活用している

見直しを検討したほうがよい人

  • 年間利用額がボーナスマイルの条件に届かない
  • 羽田空港第2ターミナルの国際線をほとんど利用しない
  • ポケットコンシェルジュを利用しない
  • マイルよりANA SKY コインのほうが使いやすい
  • プレミアムの海外旅行保険を自動付帯で利用していた

特にスーパーフライヤーズカード会員は、カードの解約がSFC資格に関係するため、単純に年会費だけを見て解約するのではなく、他ブランドのANAスーパーフライヤーズカードへの切り替えも含めて比較する必要があります。

まとめ

今回のANAアメックスのリニューアルは、デザインは◎。サービス的にはすべての会員にとっての全面的な改善ではありません。

ゴールドは、年8,800円の値上げに対してラウンジとダイニング特典の価値が比較的大きく、使える人なら改善と評価できます。ただし、年間400万円を使わず、新特典も利用しない人には改悪です。

プレミアムは年22,000円の値上げ、ボーナス条件の年間600万円への引き上げ、海外旅行保険の自動付帯終了が重なります。年間利用額が高く、マイルを高い価値で使い、追加特典も活用できる一部の利用者を除けば、改悪寄りと判断します。

一般カードは年会費・特典とも据え置きで、カードデザインだけの変更です。今回の改定で最も影響が小さく、従来どおり使い続けられます。

現金いらず.com 運営チーム
著者:現金いらず制作チーム
2014年から9年以上の間、日々キャッシュレスの情報を集め、店舗やサービスで試しては情報を共有し続けている現金いらず(旧 現金いらず.com)運営チームです。Xアカウント:@nogenkin(フォロワー2.5万人)、動画で理解したい方はYouTubeでも日々情報を共有しています。