
イオンは2026年4月6日、グループの公式アプリ「iAEON」のトップ画面を大幅リニューアルした。同日には「イオンウォレット」も「AEON Payアプリ」へ名称変更。2026年1月に累計2,000万ダウンロードを突破したiAEONを店頭導線の中心に据えつつ、決済・請求確認などの金融管理はAEON Payアプリ側で担うという形に整理したいという形だろうが、両者の役割は重複しており分かりづらい。
iAEONは「会員コード中心」の設計へ
今回のiAEON刷新で最も大きいのは、会員コードがホーム画面の初期表示になったことだ。トップ画面からそのまま会員コードを見せられるようになり、ポイント利用やAEON Pay支払いの設定にもすぐアクセスできる。あわせてAEON Payボタンは操作しやすいフッター中央に移され、「イオンのサービス」タブも新設された。
この変更で、iAEONは会計時の導線を一段と短くした。会員コードは1回のスキャンでAEON Pay支払いに使えるほか、クーポン利用時も会員コードを提示する仕組みで、電子レシートも会員コードのスキャンを起点に発行される。クーポンを選択し、AEON Pay支払いを有効にし、電子レシート利用登録を済ませていれば、買い物時の主要な処理を会員コード中心でまとめやすくなった格好だ。
「イオンウォレット」は「AEON Payアプリ」に
同じ4月6日には、イオンウォレットも「AEON Payアプリ」へリニューアルした。ログインIDの名称も「イオンスクエアメンバーID」から「AEON Pay ID」へ変更されたが、既存のIDとパスワードはそのまま利用できる。4月6日午前8時以降のアップデートで新アプリへ移行でき、旧イオンウォレットは5月12日まで一部機能制限付きで利用可能、5月13日以降は利用できなくなる。
2アプリの役割はどう分かれたのか
iAEONは、「決済」「ポイント」「店舗情報」をひとつにまとめたイオングループのトータルアプリという位置付けだ。会員コード、クーポン、AEON Pay、電子レシート、お気に入り店舗や各種サービス導線など、来店から会計までをなるべく1つの流れにまとめる役割が強い。
AEON Payアプリは、その名の通りAEON Pay決済を軸にしながら、請求額の確認など、金融・残高管理側の機能をまとめた色合いが濃い。今回の刷新後は店頭でまず開くアプリとしてiAEONの存在感が強まり、AEON Payアプリは支払いの後ろ側を管理するアプリとして整理されつつある。
AEON Payは両者とも使えるので、ユーザー目線では「AEON Payアプリでしかできないことは、カードの請求額確認などだけではないか」と映る場面も増えそうだ。SNSで繰り広げられる意見を見ても、今回の同日刷新は、iAEONはますます買い物の前線に、AEON Payアプリはリニューアル後もあくまでカード周りの管理アプリとして受け止められている傾向が強い。
ちなみに、iAEONの運営主体がイオンスマートテクノロジー、AEON Pay側の決済・金融基盤がイオンフィナンシャルサービスと、役割だけでなく運営体制の面でも棲み分けがあり、AEON Payという名前のアプリがありながらiAEONがAEON Payとして使われるという違和感は当面続くと思われる。


