
東京地下鉄、三井住友カード、ジェーシービー(JCB)は、東京メトロ全線を対象に「東京メトロ 夏のクレカ乗車 還元キャンペーン」を実施する。期間は2026年7月16日から7月31日まで。タッチ決済対応カードや、同カードを設定したスマートフォンなどで改札を通過する後払い乗車サービス「クレカ乗車」の利用促進を図る。
キャンペーンはVisaとJCBで還元方法や条件が異なる。Visaは事前登録を条件に、東京メトロ線内のクレカ乗車決済額の30%を後日キャッシュバックする。一方、JCBはキャンペーン自体の事前登録は不要で、通常の20倍のJ-POINTを付与する。JCBオリジナルシリーズのカード利用者で、J-POINTパートナーの「クレカ乗車」を登録している場合は、さらに20倍分のポイントが上乗せされる。
J-POINTは通常、200円につき1ポイントが付与され、1ポイントは最大1円分として使える。このため、JCBの通常キャンペーン分である20倍は、200円につき20ポイント、還元率換算で最大10%相当となる。J-POINTパートナー登録による追加20倍分を含めると、200円につき40ポイント、最大20%相当となる計算だ。ただし、J-POINTの実質価値はポイントの使い道によって変わる。
VisaとJCBの条件比較
| 項目 | Visa | JCB | JCB+J-POINTパートナー登録 |
|---|---|---|---|
| 還元内容 | 決済額の30%を後日キャッシュバック | 通常の20倍のJ-POINTを付与 | JCBキャンペーン20倍に、さらに20倍分を上乗せ |
| 還元率換算 | 30% | 最大10%相当 | 最大20%相当 |
| 200円利用時の目安 | 60円キャッシュバック | 20ポイント | 40ポイント |
| 1,000円利用時の目安 | 300円キャッシュバック | 100ポイント | 200ポイント |
| 2,000円利用時の目安 | 600円キャッシュバック | 200ポイント | 400ポイント |
| 上限 | 期間中最大600円 | ポイント付与上限なし | キャンペーン分は上限なし。上乗せ分はJ-POINTパートナーの条件に基づく |
| 事前登録 | 必要。Visa割への登録が条件 | キャンペーン参加登録は不要 | J-POINTパートナーの「クレカ乗車」への登録が必要 |
| 対象カード | 日本国内で発行されたタッチ決済対応のVisaカードなど | 日本国内で発行されたタッチ決済対応のJCBカードのうち、J-POINT対象カード | JCBオリジナルシリーズ対象カード |
Visaは30%還元、ただし上限は600円
Visaでは、Visa割に事前登録したうえで東京メトロ線内のクレカ乗車を利用した人を対象に、期間中のクレカ乗車決済額の30%を後日キャッシュバックする。キャッシュバック上限は期間中600円。30%還元のため、対象利用額が2,000円に達すると上限600円に到達する。
たとえば期間中の対象利用額が1,000円ならキャッシュバックは300円、2,000円なら上限の600円となる。2,000円を超えて利用してもキャッシュバック額は600円で変わらない。少額利用では還元率30%の高さが目立つ一方、利用額が増えると上限の影響を受ける。
JCBは基本20倍で最大10%相当、登録者は最大20%相当
JCBでは、東京メトロ線内でクレカ乗車を利用した人を対象に、期間中の決済額に対して通常の20倍のJ-POINTを付与する。通常は200円につき1ポイントのところ、期間中は200円につき20ポイントとなる。1ポイントを最大1円分として使う場合、還元率は最大10%相当となる。ポイント付与の上限はない。
さらに、JCBオリジナルシリーズのカードを利用し、J-POINTパートナーの「クレカ乗車」を登録している場合は、20倍分のポイントが追加で付与される。この場合、キャンペーン分の20倍と追加分の20倍を合わせ、200円につき40ポイント、最大20%相当となる。
つまり、JCBの上乗せ条件は「10倍を加算」ではなく、「20倍分を加算」と見るのが正確だ。ただし、還元率で表すと20倍分は最大10%相当にあたるため、「J-POINTパートナー登録者はさらに10%相当が上乗せされる」と説明できる。
利用額別の還元目安
| 期間中の対象利用額 | Visa | JCB | JCB+J-POINTパートナー登録 |
|---|---|---|---|
| 200円 | 60円 | 20ポイント(最大20円相当) | 40ポイント(最大40円相当) |
| 1,000円 | 300円 | 100ポイント(最大100円相当) | 200ポイント(最大200円相当) |
| 2,000円 | 600円 | 200ポイント(最大200円相当) | 400ポイント(最大400円相当) |
| 3,000円 | 600円 | 300ポイント(最大300円相当) | 600ポイント(最大600円相当) |
| 6,000円 | 600円 | 600ポイント(最大600円相当) | 1,200ポイント(最大1,200円相当) |
Visaは2,000円までの利用で30%還元を受けられるため、少額利用では強い。一方、JCBはポイント付与上限がないため、利用額が大きいほど有利になりやすい。JCB通常キャンペーンの場合は、最大価値換算で利用額6,000円を超えるとVisaの上限600円を上回る。J-POINTパートナー登録者の場合は、最大20%相当となるため、利用額3,000円を超えるとVisaの上限600円を上回る計算だ。
対象は東京メトロ線内のクレカ乗車
キャンペーン対象となるのは、東京メトロ線内で対象カードのタッチ決済による後払い乗車サービス「クレカ乗車」を利用した場合に限られる。対象カードは、日本国内で発行されたタッチ決済対応のVisaまたはJCBカード(クレジット、デビット、プリペイド)や、同カードを設定したスマートフォンなど。一部対象外のカードもある。
直通運転などで東京メトロ線と他社線を乗り継ぐ場合は、原則として東京メトロ線の乗車分のみがキャンペーン対象となる。ただし、クレカ乗車の利用可能エリア外へ乗り越した場合は、東京メトロ線の乗車区間も対象外となる。
クレカ乗車は、定期乗車券など他の乗車券との併用はできない。また、中野駅から乗車する場合はクレカ乗車を利用できない。他駅からクレカ乗車で乗車し、中野駅で降車する場合は、改札窓口でクレジットカードなどへの処理が行われる。
夏休み期間のキャッシュレス利用を後押し
東京メトロのクレカ乗車は、2026年3月25日に開始されたサービス。券売機できっぷを購入せず、タッチ決済対応カードやスマートフォンなどでそのまま改札を利用できる。
東京では夏休み期間に国内外からの旅行需要が高まる。東京メトロなどは、クレカ乗車の利用により、移動時の負担軽減や券売機周辺の混雑緩和につなげたい考えだ。

