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クレジットカードのコンタクトレス決済で電車やバスに乗る!~QUADRACの「Q-move」体験レポート~

クレジットカードのコンタクトレス決済で電車やバスに乗る!~QUADRACの「Q-move」体験レポート~

カード会社のキャンペーンや周知活動や大手チェーンでの相次ぐ大規模導入で利用できるシーンがますます増え、幅広いユーザーが利用するようになってきたクレジットカードのコンタクトレス決済。

従来「お買い物の支払い」にしか使われてこなかったコンタクトレス決済ですが、いよいよ日本でも「電車やバスの乗車」に利用できる環境が整備され始めました。

そこで本エントリーでは、国内で順次展開中のコンタクトレス決済による交通乗車サービス「Q-move」を実際に利用して来ましたのでご紹介します。

海外では既に主流になり始めているコンタクトレス決済の交通利用

日本ではSuicaをはじめとした交通系ICカードが交通利用の主流のためあまり馴染みがありませんが、専用の交通系カードを用いらずにクレジットカードやApplePay/Google Payなどのモバイル決済プラットフォームといった汎用型の決済手段をそのまま用いて利用する仕組みを「オープンループ」と呼ばれており、海外ではニューヨーク、ロンドン、シドニーといった主要都市で急速に利用できる環境が整備され始めています。

今回の「Q-move」は日本国内の事業者としては初めてこのオープンループの仕組みを使った交通利用を機能のひとつとしており、実運用は2020年よりスタートしました。

「Q-move」について~概要と登録方法~

QUADRACが提供するQ-moveは、コンタクトレス決済による交通利用を中心にQRコードによるフリーパスなどの企画券のチケットレス化といった様々な機能を包括して運用できるクラウド型の交通システムです。

このうち「コンタクトレス決済による交通利用」Q-moveの中心機能となっており、交通システムの部分はQUADRAC、決済の部分は三井住友カードの「Stera」と連携して実現させています。

2021年11月現在、京都丹後鉄道・京福バス・北都交通が導入済、さらに南海電鉄や横浜市交通局などが実証実験を実施しており、これらの事業者では都度精算による方式を採用しています。

なお、現時点ではVisaのタッチ決済のみの対応となっているため他ブランド(Mastercard、JCB、AMEXなど)は利用することができません。

さらにはカードだけでなく、Google Pay、Apple Pay、GARMIN Pay、Fitbit Payに登録できるVisaカードをお持ちであればスマートフォンやウェアラブルデバイスでも利用可能なので有効期限更新前などの理由からカード自体がVisaのタッチ決済に対応していなくても利用することができます。

Q-moveのユーザーサイト

乗車・降車は何もしなくてもそのままタッチするだけで利用することができますが、Q-moveのユーザーサイトに登録することにより乗車履歴を確認可能。乗車履歴は降車後すぐに反映されるのでわかりやすく、交通費精算などでの利用にもリアルタイムで把握することが出来ます。

登録は簡単でID・パスワードの設定と利用するカードの番号・有効期限を登録するだけなのでとてもシンプル、最大で10枚までカード番号を登録することができます。

サービス開始当初は対応していなかったものの、現在ではGoogle Pay、Apple Pay、GARMIN Pay、Fitbit Payで利用した場合も利用履歴に反映されるようになっています。

各決済スキームの登録元カード番号をそのままQ-moveに登録するだけで自動的に連携されるため手間もなく簡単、カードで利用した場合と同様に降車した段階で即利用履歴に反映されます。

実際に利用してみた~南海電鉄に乗る!~

実際の使い心地は一体どうなのか、今回は実証実験期間中の2021年4月と10月にそれぞれ来訪して使ってみました。

実証実験の舞台は関西、関西エリアは、三井住友カードのお膝元でもあることから早くからコンタクトレス決済が出来る環境が整備され、2021年のこの時に来訪した際は地元のスーパーや大規模商業施設など街のあちこちで利用できるまでに広がっていました。 そんな関西エリアの大手私鉄のひとつ、南海電鉄は大阪難波から関西空港・和歌山・高野山を結ぶ大規模な路線網を有しており、空港アクセスだけでなく沿線の歴史的観光地を多数抱えていることから平時では国内外の観光客の利用が多数ある鉄道会社です。

南海電鉄では空港線・高野線の特急停車駅をはじめとした主要な駅で実証実験として導入、グループ会社の泉北高速鉄道、南海りんかんバス、南海フェリーにまで対象を広げ、2022年12月11日まで実施(当初は2021年12月12日までの予定でしたが延長されました)。

そんな関西エリアの大手私鉄のひとつ、南海電鉄は大阪難波から関西空港・和歌山・高野山を結ぶ大規模な路線網を有しており、空港アクセスだけでなく沿線の歴史的観光地を多数抱えていることから平時では国内外の観光客の利用が多数ある鉄道会社です。

南海電鉄では2021年4月3日より空港線・高野線の16駅で実証実験として導入され、2022年12月11日まで利用可能、10月からは追加でグループ会社の南海りんかんバスにまで対象を広げ、高野山エリアのバス路線も利用可能エリアとなり鉄道の終了日と同日の2022年12月11日まで実施(当初は2021年12月12日までの予定でしたが延長されました)。

南海鉄道のQ-moveの中吊り広告

導入対象の駅や電車の中吊り広告にはこのような掲示が各所に貼られており、実証実験と言えども力の入り様を見せつけられた感がありますね。

それもそのはず、今回の実証実験では南海電鉄が抱える「外国人対応の問題」や「2025年大阪万博」を見据えたこの先の鉄道サービスの在り方の解決策のひとつとして取り組んでいるのです。

乗降や乗り換え利用の多いなんばや新今宮、関西空港といった主要駅をはじめ三国ヶ丘、金剛、極楽橋・高野山方面といった歴史的観光スポットの駅も対象となっているため、混み合う時間帯の改札の処理スピードや通信環境の悪い駅での利用といった様々な角度からの検証を行っています。

コンタクトレス決済で入場できる改札

利用できる改札機は2種類用意されており、対象駅の改札の足元には利用可能のサインが貼られているレーンを利用します。

専用改札タイプは改札機奥にあるリーダーへ、既設改札の後付けタイプはユニット側面のリーダーへカードをタッチするだけで通過出来るので使い方はほとんど変わりません。

ただしタッチする際は読取にどうしても時間がかかることから、確実に「1秒タッチ」が必要な点は要注意。慣れない内は必ず立ち止まってから改札にしっかりとタッチが必要です。

コンタクトレス決済で改札通過

専用改札タイプでの通過時ですが、このようにカードでもスマホでもバッチリ通過出来、駅構内に大音量で「ポ!」と読み取り音が鳴るので利用の際は若干目立ちます。

Google Payの場合は画面の点灯時に読み取り可能、Apple Payでは読み取り時に必ずFace ID/Touch IDが必要で「エクスプレスカード」の設定をしていても必ず認証をする必要があります。

一連の改札の通過速度は確かに交通系ICカードと比較すると遅いことは明白ですが、それでも気にならない範囲なのでスムーズに利用することができました。

難点を挙げるとすれば後付けタイプの改札を通る際にカード読み取り音が小さいこと、特になんばや新今宮といった利用客が多い駅では周りの音にかき消されて聞きづらく目視での読取確認が必ず必要です。

割引施策自動適用

南海電鉄とグループ各社では実証実験拡大と同時に相互間利用における各種割引施策をQ-moveで適用させる実験も行っており、あらかじめ企画券の購入をすることなく対象区間を利用するだけで自動的に割引運賃で請求されます。

試しに泉北高速鉄道との相互間で利用してみましたが、このように南海線との間で通し利用するだけで100円割引される乗継割引も自動的に適用され利用明細にも降車した段階で表示されます。

お得な割引が手間なく利用することができました。

南海電鉄では特急も利用可能

南海電鉄では対象駅相互間の乗降であれば、ラピート・サザン・こうや・りんかんといった特急列車もそのまま利用することが出来ます。

乗車前にあらかじめ会員登録不要で利用可能な「南海・特急チケットレスサービス」で乗車列車の特急券を購入すると駅での発券はなく、もちろん特急券購入に使用したカードがVisaのタッチ決済対応カードであればそのまま改札を通れる上に同じカードで乗車券も特急券もまとめて決済できるため面倒もありません。

※南海電鉄以外の使い方※

Q-moveバス用リーダー

既に導入している京都丹後鉄道や北都交通など、バス・鉄道のワンマン運転車両で利用する場合は↑のようなカードリーダーが取り付けられているため距離制運賃(後払い)の事業者では乗車時と降車時にそれぞれタッチ、均一制運賃(先払い)の事業者では乗車時にタッチして利用します。

運用方法も事業者ごとにばらつきが激しい部分があり、北都交通のように乗車時と降車時共にひとつのカードリーダーで運用しているところもあるため特にバス事業者では事前に乗車方法を確認しておくと良いでしょう。

「Q-move」の利用上の注意

ここでは実際に利用してみて気づいた利用上の注意点をご紹介します。全ての導入事業者に共通しての事項なので気を付けましょう。

決済処理は乗車日の翌朝6時に一括処理

利用金額の決済は利用した直後ではなく、当日の利用分は合算した金額を翌日の朝6時に決済されます。

なお、当日の最初の乗車の際にカードの有効性チェックとして0円の決済が発生するのでセキュリティ設定などをかけている場合はあらかじめ解除をしておきましょう。

Q-moveはデビットカードやプリペイドカードも利用できますが、同様に合算金額の翌日決済となることから残高不足にならないよう少々多めの残高にした上で利用してください。(目安としては利用金額合計の1.5倍~2倍の金額の残高があると安心)

同日中の利用はカードとスマホを併用しない(Google Pay・Apple Pay他)

利用するカードがGoogle Pay・Apple Pay・GARMIN Pay・Fitbit Payとカードそのものの両方に対応している場合、行きはカードでタッチ、帰りはスマホでタッチ・・・というような同日中にカードとスマホ・ウェアラブルを併用した利用をすることは絶対に行わないでください。

これはGoogle Pay・Apple Pay・GARMIN Pay・Fitbit Payで利用した場合、実際のカード番号とは異なる専用のカード番号を使って決済を行う「トークン制」を採用しているため同じカードを使用しているのに「カード」と「スマホ・ウェアラブル」で利用した分は別々に請求処理が発生します。

二重決済と間違えてしまうことになったり、請求金額によってはカード会社のセキュリティシステムが不正利用と判断されて決済拒否となり改札にタッチできなくなる・・・というエラーも発生してしまい窓口処理が大変面倒となったケースも体験しました。

同日中に複数回利用する場合は必ずカードとスマホのどちらかで利用しましょう。

窓口処理時に自動的に請求が発生することもあり

エラーによる窓口での処理の際には数回決済とキャンセルが繰り返し発生する場合があります。

これはQ-moveのシステム上による問題で、手動で請求取り消し処理をかけることによりエラーとなった乗車をキャンセルして正常な状態に戻す・・・というような手法が取られています。

窓口処理時にエラーとなった段階での最終的な利用金額もここで決済を行ったりするため、カードの利用明細を見てもあわてないようにしましょう。

交通利用も世界標準への第一歩

交通利用における運賃支払いにおいては圧倒的に利用されている交通系ICカード、改札の処理速度や普及の度合いから見ても大変優れているところが多数あることは否めません。

しかしながらこのようなコンタクトレス決済による交通利用のシステムを導入することにより単なる利便性の向上、事業者のサービスレベルの向上に大きく貢献することとなります。

まだまだ日本では導入されたばかりで粗削りな部分はたくさんありますが、皆さんも導入着業者を利用する際はぜひ「世界標準の交通乗車利用」を一度は体験してみましょう。

ライター:ちはやるん
デビット・プリペイドを中心に愛用する長崎県民。 とくにNFCPayは大好物で福岡・大阪・東京に行った時は使って帰らないと気がすまないくらい。Twitter ID: chihayaobachan