
ドコモSMTBネット銀行(旧・住信SBIネット銀行)は2026年11月2日、ヤマダネオバンク支店や京王NEOBANK支店など9支店で、ATM手数料と他行宛振込手数料の無料回数を減らすと発表しました。2027年2月1日から、それぞれ月2回になります。
これまで月5回だった7支店は60%減、月3回だった2支店は約33%減です。さらに、同日発表の別の改定では、MATSUI Bankのマツイ支店も一部ランクで無料回数が減ります。
ATMで現金をこまめに出し入れする人や、複数の銀行へ資金を振り分ける人には、明確な改悪です。一方、第一生命NEOBANKやJAL NEOBANKなど、今回の対象に含まれず、現在は各月5回無料の支店もあります。
ヤマダ・京王など9支店は、ATMも他行宛振込も月2回へ
対象支店と無料回数の変更は、以下のとおりです。
| 対象支店 | 2027年1月まで | 2027年2月から | 削減率 |
|---|---|---|---|
| ヤマダネオバンク支店 ライブドア支店 京王NEOBANK支店 おうちバンク支店 ノムコム支店 FANY支店 リノシー支店 | ATM:月5回 他行宛振込:月5回 | ATM:月2回 他行宛振込:月2回 | 各60%減 |
| ファイターズ支店 ツツジ支店(アルバルク東京NEOBANK) | ATM:月3回 他行宛振込:月3回 | ATM:月2回 他行宛振込:月2回 | 各約33%減 |
ATMと他行宛振込は、それぞれ別の無料枠です。両方合わせて月2回ではありません。ただし、ATMの無料回数は入金と出金の合計です。例えば、現金の引き出しを2回行った後に入金を1回すると、ATM利用は合計3回となり、無料枠を超えます。
改定は2027年2月1日からなので、2026年11月の発表直後に無料回数が減るわけではありません。
無料枠を超えると、振込は1件77円・アプリATMは1回110円
例えば、これまで月5回無料だった支店で、無料枠の対象となる他行宛振込を毎月5回行う場合、改定後は3回分が有料になります。現行の超過手数料は1件77円(税込)なので、月231円、同じ使い方を12カ月続けると年間2,772円の負担増です。
家賃の振込に加え、生活費・貯蓄・証券投資用など複数の口座へ毎月送金している人は、月2回では収まりにくくなります。
ATMも、アプリでATMを使う場合は無料枠を超えると現行1回110円(税込)です。毎月5回利用する人なら、改定後に超える3回分で月330円。キャッシュカードの場合は利用するATMによって手数料が異なり、セブン銀行・ローソン銀行・イーネット・イオン銀行は現行1回165円、ゆうちょ銀行は330円です。
なお、ドコモSMTBネット銀行の口座間の振込と、三井住友信託銀行宛の振込は、回数にかかわらず無料です。これらまで月2回に制限されるわけではありません。
「アプリでATM」でも無料回数を消費する
ここは混同しやすい点です。通常のスマートプログラム対象支店では、セブン銀行・ローソン銀行の「アプリでATM」が何度でも無料になります。しかし、今回のNEOBANK提携支店は別の手数料体系です。
提携支店では、カードを使わずにスマートフォンで入出金しても、ATMの無料回数を消費します。アプリとカードの利用は合算されるため、「カードで2回、アプリでもう2回」という使い分けでは無料枠を増やせません。
今回の対象9支店では、アプリに切り替えるだけで無料回数削減を回避することはできません。
マツイ支店も改悪。ただし、プラチナは月5回を維持
MATSUI Bankのマツイ支店も、2027年2月1日から「ランク別金利プログラム」に応じた無料回数へ変わる予定です。すべての利用者が月2回になるわけではありません。
| ランク | 改定前 | 改定後 | 削減率 |
|---|---|---|---|
| プラチナ | ATM・他行宛振込が各月5回 | 各月5回 | 変更なし |
| ゴールド | ATM・他行宛振込が各月5回 | 各月4回 | 各20%減 |
| レギュラー | ATM・他行宛振込が各月5回 | 各月2回 | 各60%減 |
通常の残高基準は、松井証券の対象証券残高が1,000万円以上ならプラチナ、100万円以上1,000万円未満ならゴールド、100万円未満ならレギュラーです。銀行口座の預金残高だけで判定する仕組みではありません。月末最終営業日の判定結果が翌々月に適用されます。証券残高による適用には、所定の情報提供規程への同意も必要です。
このほか、新規口座開設時のプラチナ適用や、給与受取によるゴールド適用などの条件もあります。マツイ支店の利用者は、自分に適用されるランクと無料回数をあわせて確認しておきたいところです。
第一生命・カテエネ・JALは今回の削減対象外
NEOBANKはすべての支店が同じ条件ではありません。比較しやすい主な支店を整理すると、以下のようになります。
| サービス・支店 | 現在のATM無料回数 | 現在の他行宛振込無料回数 | 公表されている改定 |
|---|---|---|---|
| 第一生命NEOBANK 第一生命支店 | 入出金合計月5回 | 月5回 | 今回の削減対象外 |
| カテエネBANK 中電カテエネ支店 | 入出金合計月5回 | 月5回 | 今回の削減対象外 |
| JAL NEOBANK JAL支店 | 入出金合計月5回 | 月5回 | 今回の削減対象外 |
| V NEOBANK Vポイント支店 | 入出金合計月5回 | 月5回 | 2027年4月1日から各月2回へ削減が決定済み |
※2026年11月2日時点の公表内容です。「今回の対象外」は、将来も条件が変わらないという意味ではありません。上記の提携支店も、通常口座の「アプリでATMは何度でも無料」の対象ではありません。
月3〜5回のATM利用や他行宛振込を行う人にとって、第一生命・カテエネ・JALの月5回無料は、今回対象となる支店との差が大きくなります。ただし、口座を比較する際は、振込やATMの回数に加え、預金金利、ポイント・マイル特典、アプリの使い勝手も確認したいところです。
V NEOBANKは「まだ対象外」でも、4月から削減が決定済み
V NEOBANKは、2027年3月29日に後継サービス「NEOBANK CASH」へ移行し、支店名もイチョウ支店へ変わります。無料回数が減るのは、その3日後の4月1日です。
したがって、今回の9支店の一覧にVポイント支店が載っていないからといって、月5回無料を維持する口座として選ぶのは早計です。サービス名の変更日と、手数料の改定日も異なります。
無料枠を使っていた人ほど影響が大きい改定
NEOBANK提携支店の魅力の一つは、通常のスマートプログラムのランク条件とは別に、一定回数のATM・他行宛振込を無料で使えることでした。今回の改定は、その無料枠そのものを小さくするものです。
月2回以内の利用なら直接の手数料負担は変わりません。一方、これまで月5回の無料枠を使っていた人は、振込回数を減らす、送金をまとめる、別口座と役割を分けるなど、使い方の見直しが必要になります。
今回の無料回数の変更に限って見れば、利用者にとって改善となる要素はありません。「同じ銀行だから手数料条件も同じ」と考えず、自分の支店名と改定日を確認しておきたい変更です。


