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VISA、MasterCard、JCB、American Expressの違い

VISA、MasterCard、JCB、American Express、Diners、UnionPay、DISCOVER

各国際ブランドのシェア

まずはVISA、MasterCard、JCB、American Express、Dinersなどのそれぞれの国際ブランドが付いたクレジットカード&デビットカードのシェアは世界的に見るとそれぞれどのくらいなのかを知っておきましょう。

ニルソンレポート2015

金融情報などを世界的に集めて発表しているニルソンレポートというレポートがあり(英語ですが登録すれば最新のものは誰にでもダウンロード出来ます)、そちらを参考にデータをまとめています。

各国際ブランドの総購入取引件数のシェア

ニルソンレポートによると2016年度の各国際ブランドの総購入取引件数のシェアは以下の通り。ようするに、どの国際ブランドがどのくらいの回数使われたか、どのくらい財布から出されたか、のシェアです。

国際ブランド 総購入取引件数のシェア
VISA 54.06%(2015年55.52%)
MasterCard 26.17%(2015年26.27%)
JCB 1.15%(2015年1.23%)
AMEX 2.81%(2015年3.21%)
UNION Pay(銀聯) 14.91%(2015年12.79%)
Diners/Discover 0.91%(2015年0.98%)

国際ブランドのシェア(2016年度)

この総購入取引件数の結果はクレジットカードだけではなく、デビットカードに付いている国際ブランドも合算したものです。

取引件数ランキング(クレジットカード、デビットカード別)

2016年度における各国際ブランドの取引件数のランキング(クレジットカード、デビットカード別)は以下の通り。2015年→2016年には各ブランドもクレジットカード&デビットカード市場の伸びに合わせて取引件数を伸ばしていますが、取引件数のランキングに変動はありませんでした。

  1. VISAデビットカード
  2. VISAクレジットカード
  3. MasterCardデビットカード
  4. MasterCardクレジットカード
  5. 銀聯クレジットカード
  6. 銀聯デビットカード
  7. AMEXクレジットカード
  8. JCBクレジットカード
  9. Diners/Discoverクレジットカード

VISAだけで半分以上のシェアを占めています。VISAはクレジットカードよりもデビットカードのほうが1.8倍近く使われているのが特徴。VISAブランドのデビットカードは34.82%、クレジットカードは19.23%(計54.06%)です。

1位2位独占なので、2016年分のニルソンレポートには、Visa cards generated 54.06% of purchase transactions worldwide.(世界中で何かを買うときに半分以上がVISAを出しているぜ!)と大文字で書かれています。ちなみに2015年にも同様の文面が記載されていました(順位変動なし)。

次いでMasterCardと銀聯ですが、こちらはクレジットカードとデビットカードの利用比率は均衡している形。MasterCardブランドのデビットカードは13.30%、クレジットカードは12.87%(計26.17%)、銀聯ブランドのデビットカードは7.32%、クレジットカードは7.59%(計14.91%)です。

取引額ランキング(クレジットカード、デビットカード別)

取引額で比較した際のランキング(クレジットカード、デビットカード別)は以下の通り。

  1. 銀聯デビットカード
  2. VISAクレジットカード
  3. VISAデビットカード
  4. 銀聯クレジットカード
  5. MasterCardクレジットカード
  6. MasterCardデビットカード
  7. AMEXクレジットカード
  8. JCBクレジットカード
  9. Diners/Discoverクレジットカード

「取引額の1位もVISAじゃないの!?」と思われる方も多いでしょうが、銀聯のデビットカードの決済額はほかと比べても圧倒的です(背景には銀聯デビットカードは不動産取引など超高額な取引にも使われるという事情があり)。

それぞれの国際ブランドの簡単な紹介は以下参照。

VISA(世界最大の決済ネットワークを担う国際ブランド)

VISAのロゴ

  • ブランド会員数・・・約30億人(2016年3月末時点)
  • 加盟店舗数・・・信頼できるソースが見つかりませんでした。

VISAは誰でも聞いたことがあると思います。名前はValue International Service Associationの略称。直訳すると国際的に価値あるサービス提携(?)、そのままVISAのことですね。

誕生は1958年、アメリカのカリフォルニアでバンク・オブ・アメリカが設立したBANK AMERICARDが始まりです。

購入取引件数のシェアは半分を超えており、世界最大の決済ネットワークとなっています。よく「海外に行く人はVISAがオススメ」と言われるのはこれが理由です。

ロゴは2014年に変更されました。

VISAのロゴの変更

シンプルになって、「別に黄色とかで変な特色出さなくても凄いからね!」と言っている気がします。

>>VISAについての詳細はこちら

MasterCard(業界2位の最新テクノロジーを担う国際ブランド)

MasterCardのロゴ

  • ブランド会員数・・・約21億人(公式サイトの概要より)
  • 加盟店舗数・・・数千万の加盟店(公式サイトの概要より)

VISAに次いで高いシェアを誇るMasterCard(マスターカード)。日本だとJCBと同等くらいと見られていることも多いのですが、世界的なシェアは26.17%(クレジットカード&デビットカードの合計)と20倍以上で全く違います。シェアを伸ばし続けていることも特徴。

1966年にチェース・マンハッタン銀行を中心として設立されたInterbank Card Associationが始まり。VISAの元祖となるBANK AMERICARDの8年後に作られたということになります。日本のオフィスは1990年に作られたようです。

日本だとまだあまり馴染みがないですが、Maestroというデビットカードのブランドは世界的にも有名です。また、MasterPassというプラスチックカードからスマホ決済までを統合したサービスにも力を入れている模様。また指紋認証で決済が出来るカードも開発&発表しました。

指紋認証機能付きMasterCard

MasterCardもVISAを追従するようにロゴを変更することを2016年に発表しました(こちらも加盟店のステッカーの変更は遅れると思います)。

MasterCardのロゴの変更

赤と黄色が入れ子になっているような構造から調和しているようなシンプルなデザインに変更されています。シンプルブームですね。

>>MasterCard(マスターカード)についての詳細はこちら

JCB(唯一の国産ブランド)

JCBのロゴ

  • ブランド会員数・・・約9145万会員(国内70,991千会員、海外20,465千会員、2015年9月末時点。公式サイトの会社概要より)
  • 加盟店舗数・・・約2966万件(国内9,594千件、海外20,064千件、2015年9月末時点。公式サイトの会社概要より)

日本人大好きJCB。アメリカ以外で国産のクレジットカードブランドを作ったのは、日本のJCBと中国のUNION Pay(銀聯)だけ。

始まりは1961年、今の三菱東京UFJ銀行である三和銀行と今の三菱UFJニコスである日本信販によって作られた株式会社日本クレジットビューロー(Japan Credit Bureau、JCBはこの略)です。直訳すると日本クレジット案内所ですかね。

国内でのブランド会員数(発行枚数)は約7,099万人、海外では約2,046万人(2015年9月末)、にも関わらず世界的な取引件数のシェアは1%なので、世界ではまだマイナーで日本でのシェアの多いことがわかります。国内での利用シェアはVISA、MasterCardに匹敵します。

現在のところは、日本、ハワイ、台湾、シンガポールなどでは多くの場所で使えるクレジットカードブランドだと言えるでしょう。

2007年に変更されたので古いロゴに馴染みがある人はもう少ないでしょうが、ロゴの変遷は以下のような感じ。

JCBのロゴの変更

>>JCBについての詳細はこちら

American Express(AMEXの相性で世界で愛される国際ブランド)

American Expressのロゴ

  • ブランド会員数・・・1億1780万人(2016年8月にAmerican ExpressUSの公式HPより)
  • 加盟店舗数・・・信頼できるソースが見つかりませんでした。

American Expressの歴史は古く、始まりは運送業として、そして1882年に世界で初めて郵便為替を始めました。ここからトラベラーズチェックの開発(アメリカン・エキスプレスのトラベラーズチェックの日本での販売では2014年に終了しましたが海外では使えます)、旅行業務、金融業のほうにシフトして現在のAmerican Expressがあります。

そんな歴史があってか、American Expressブランドが付与されているカードは(年会費が高くても)各種旅行サービスが充実しているものが多いです。

JCBグループ(AMEX)表記のレシート

日本だとJCBと加盟店業務で提携しているので使える店舗もどんどん増えています。↑はとある飲食店でAmerican Expressカードを使った際のレシート。JCBグループ(AMEX)の表記が確認できるかと思います。

日本においてAmerican Expressカードはプロパーカードを中心として、ダイナースほどとんがっているイメージはないにせよ、ステータス性の高いクレジットカードブランドの象徴になっています(デートでモテるクレジットカードについて調べた記事も参照してみてください)。

>>American Expressについての詳細はこちら

Diners Club(ステータスの高い会員&加盟店を誇る国際ブランド)

Dinersのロゴ

  • ブランド会員数・・・日本では50万人とされている(シティグループが三井住友トラストグループに売却したときの各種メディアより)。世界では不明。
  • 加盟店舗数・・・信頼できるソースが見つかりませんでした。

DinersClubのDiners(ダイナース)は食事をする人という意味が由来のアメリカのニューヨーク発のクレジットカード。ニューヨークのレストランで実業家のマクラナマと弁護士のシュナイダーが財布を忘れたことがきっかけで現金払いの不便さを実感、2人でお金を出し合い、カードを持っていればツケ払いが出来るようにしたのがきっかけとのこと。

現在でも高いステータスカードについている国際ブランドの象徴ですが、それは以前からで、年齢が高く(33歳以上)持ち家があって管理職、医師、弁護士などじゃないと持てないという資格制限があったため、高い社会属性を持つ人を対象としてClub(クラブ)というコンセプトが付与された形

日本では1960年に設立されて、日本で初めてのプラスチック製クレジットカードであるとされている(諸説あるが、Dinersの公式HPではそう書かれている)。シティグループ傘下を経て現在の運営はディスカバーカードインターナショナル。日本では三井住友トラストクラブ株式会社が業務を請け負っている。

加盟店のグレードも高く、発行枚数と保有者のステータスの高さから独自路線を走るクレジットカードの国際ブランドというイメージが強い。

>>DinersClubについての詳細はこちら

UNION Pay(銀聯、中国発の国際ブランドで驚くべき会員数を誇る)

UnionPay(銀聯のロゴ)

  • ブランド会員数・・・50億枚以上。
  • 加盟店舗数・・・信頼できるソースが見つかりませんでした。

UnionPayこと中国銀聯は、2002年に設立された中国が国レベルで推し進めている連合組織。中国市場でのシェアは9割を超えるという国際ブランドです。中国の地方都市では銀聯しか使えないということもあります。

2016年度の取引では購入取引のパーセンテージはどのブランドよりも伸び率が大きいのはこの銀聯でした。

また、現金の引き出し、キャッシングを除く、サービスの購入金額では2016年、銀聯のデビットカードがVISAのクレジットカード、VISAのデビットカードを抜いて1位です。

【参考】THE NILSON REPORT:UnionPay debit cards generated the most purchase volume, followed by Visa credit cards, Visa debit card…

ただし銀聯ブランドの場合、中国では不動産の購入などに使われるといった特殊な事情もあるので一概に比較計測出来ない点には注意が必要です。

日本では三井住友カードと三菱東京UFJニコスが銀聯の国際ブランドが付与されたカードの発行を行っています。

>>銀聯についての詳細はこちら

Discover(JCBとの提携で日本でも目にする機会が増えた国際ブランド)

DISCOVERのロゴ

  • ブランド会員数・・・5,000万人以上(JCBの加盟店ネットワーク相互開放の発表時の資料より)
  • 加盟店舗数・・・400万店以上(JCBの加盟店ネットワーク相互開放の発表時の資料より)

日本では馴染みのない国際ブランド、DISCOVERは比較的新しい国際ブランド。1985年に百貨店を運営するシアーズによって作られた後、モルガン・スタンレーの手に渡った(現在は独立企業として活動)。2008年にはシティグループからDinersを買収している。

日本では2006年にJCBと提携をしているため、使える店舗が拡大しました(上記画像の店舗に貼られているステッカーにもディスカバーのロゴが確認できるかと思います)。ただし現在のところ、日本では国際ブランドがDISCOVERのクレジットカードを発行しているところはないので、国内在住の日本人がDISCOVERブランドのクレジットカードを作ることはできません。

国際ブランドは何を選べば良いの?

国際ブランドはそれぞれの良いところを1枚のカードに集約できたら良いのですが、クレジットカード1枚に付いている国際ブランドは基本的に1つだけです。なので、私たちはクレジットカードやデビットカードを作るときにポイント還元率や各種機能だけではなく、国際ブランドも慎重に吟味する必要があります。ポイント還元率だけを追いかけて国際ブランドのことを何も考えないのは、使えなければポイントも何もないわけですから無意味です。

日本ではクレジットカードが使えるお店なら、American ExpressとDinersはお店によっては若干使えないところもある、銀聯、Discoverは注意が必要といったくらいで、VISA、MasterCard、JCBであれば殆ど使えるのですが、海外でクレジットカードやデビットカードを使う機会がある方は、この記事をよく読んで、世界的なシェアを把握してから作ることをオススメします。

海外利用の方にもっともオススメの国際ブランドの選び方は、1枚だけではなく、VISAとMasterCardの国際ブランドのカード、最低2枚は作ること。(それぞれ別のカード会社(イシュアー)が発行しているものだと、よりリスクが下がって良いでしょう)。

VISAとMasterCard

クレジットカードの取引に使われている総取引件数のシェアを見るとわかる通り、VISAとMasterCardの2つを合わせると取引件数は81.79%を占めていて世界では圧倒的に使われている=使えない店舗が少なくなる組み合わせだと言えます。

この基本的な組み合わせを土台として、勝手がつかめてきたら応用を効かせていくのもオススメ。

例えば日本人観光客がよく行くハワイなどで使うのであれば、JCBカードを持っていれば日本人向けに海外旅行をサポートしてくれるJCB PLAZAというサービスがありますし、中国で使うのであれば(特に中国の地方都市に行くのであれば)銀聯が当然便利、ネットは苦手なのでコンシェルジュサービスの充実が欲しいなら電話サポートが充実しているDiners、といった具合に特徴や違いを把握してピックアップをしていきましょう。

それぞれの国際ブランドの違い、特徴を掴んで、うまくクレジットカード、デビットカードと付き合っていってください。

この記事を書くにあたってニルソンレポートは大変参考になりました。素晴らしいレポートに感謝します。

【基礎知識】クレジットカードの国際ブランドは利用者視点でどんな役に立つの?

国際ブランドが何なのかわからない方もいらっしゃるかもしれないので最後に基礎知識を追記します。

国際ブランドはクレジットカード利用者から見た場合、お持ちのクレジットカードがお店で使えるかどうかの判断材料になります。

例えば、以下の写真は某店の入り口に貼ってあったステッカーを撮影したものです(このような支払いに使える決済手段のマークは専門用語でアクセプタンスマークと呼ばれます)。

某店に貼ってあったどの国際ブランドのクレジットカードが使えるかのステッカー
赤線に囲まれた部分に注目してください。使える国際ブランドが羅列してあり、全ての国際ブランドが使えることがわかります(ちなみに、隣のDISCOVER、銀聯もクレジットカードの国際ブランドなのですが、日本で発行しているクレジットカードには殆ど付いていないのでココでは赤線で囲っていません)。

↑のお店では主要な国際ブランドは全て使えますが、お店側のカード会社や国際ブランドに直接支払う手数料の都合などの理由でVISAとMasterCardしか使えなかったり、American Expressのクレジットカードしか使えないコストコのようなお店もあるので事前にチェックが必要です。