
家族カードを利用する人にむけて、基礎知識から発行方法、さらに審査基準から選び方のコツまで紹介していきます。
※年会費・付帯サービス・発行条件は改定されることがあります。申し込み前に必ず各カード会社の公式情報をご確認ください。
概要
そもそも家族カード(ファミリーカード)とは?
家族カードはその名の通り、自分の家族に発行することができるクレジットカードです。ファミリーカードとも呼ばれます。
家族カードなら、本人に収入がなくてクレジットカードが作りにくい専業主婦の方や、学生のお子様にもクレジットカードを保有させることができます。
家族カードは「追加発行」
家族カードは仕組み的には、本カード(本会員カード)に対して追加でクレジットカードを発行するのと同じです。仮に三井住友カードを保有している場合、原則として同じブランド・デザインの三井住友カードを家族会員向けに追加することになります。
機能は一部制限されることもありますが、基本的な決済機能は同様に使え、保険やサービスも本会員と同等に扱われることが多いです。ただし、カードによっては家族会員が対象外の特典もあるため、細かい条件は事前に確認しておきましょう。
また、家族カードは発行上限はカードによって異なりますが、基本的に複数枚発行できます。
ただし、家族カードを1枚発行したからといって、そのカードを家族の誰もが使用できるわけではありません。家族カードも個人の名義を指定する必要があります。
息子向けの家族カードを発行したら、そのカードは息子しか使えません。「磯野家」の家族カードを発行したからといって、マスオさんもサザエさんも波平さんも使えるわけではなく、あくまでそれぞれの名義の家族カードを発行する必要があります。
家族カードの年会費の仕組み
家族カードの年会費は本カードとは異なります。
年会費が有料のクレジットカードは、本カードより安い年会費で家族カードを発行できることが多いです。例えばダイナースクラブカードは本会員の年会費が24,200円(税込)で、家族カードは年会費5,500円(税込)です(※2025年12月時点)。
逆に年会費が無料のクレジットカードでも、家族カードが必ず無料とは限りません(本カードと同じく無料のものも多いです)。
クレジットカードを作る際には、事前に家族カードの年会費もチェックしておきましょう。
家族カードを発行できる人は限定されている
ちなみに家族カードにおいてよくありがちな勘違いが「家族なら誰でも発行できる」ということ。
残念ながら、家族であれば誰でも発行できるわけではありません。多くのカード会社では、家族カードの対象は「生計を共にする配偶者(内縁・別姓・同性パートナーを含む場合あり)」「ご両親」「18歳以上の子供(高校生を除く等)」といった形で、範囲が明確に決まっています。
また、18歳未満は原則として家族カードを発行できないケースが多いです。ただし、カード会社によっては留学など特別な事情がある場合に個別相談できることもあるため、どうしても必要な場合はカード会社へ確認しましょう。
家族カードの申し込み資格のところにはよく「生計を共にする」という条件が記載されていますが、これは一緒に生活しているだけではなく、仕送りを送っているお子様なども含まれるケースがあります(カード会社の定義によります)。
家族カードによって発行対象が変わると知っておけば、無駄なミスを引き起こす事もありませんので事前の確認は徹底しておきましょう。
ちなみにですが、楽天カードやアメリカン・エキスプレスは、条件を満たせば同性パートナーの方も「配偶者」として家族カードを申し込めることがあります。
家族カードの利用分の支払い方法
家族カードの利用分は、原則として本カードで設定されている口座と同じ口座から引き落とされます(ごく一部の例外を除く)。
なので、使った分の明細は全て本カードの保有者(親や夫など)に筒抜けです。
引き落とし口座や明細の扱いを分けたい場合は、別途自分名義でクレジットカードを作るか、後述する「明細・口座を分けられるタイプ」の有無を確認しましょう(ただし取り扱い状況はカード会社により異なります)。
家族カードの発行方法
家族カードを発行するなら、まずはクレジットカード会社の定義する対象者を確認してください(両親と配偶者と子供以外のケースは特に要確認です)。
基本的に家族カードの申請方法は、本カードを作成した後に追加で申請するか、本カード作成時に同時に申請します。
審査基準は本カードよりも緩い
気になるのは、やはり審査基準です。家族カードもクレジットカードなので、申し込み時に何らかの確認は行われます。
ただし家族カードは本カードの「追加発行」という性質上、審査は本会員(本カード保有者)の信用をベースに判断されるのが一般的です。
本会員の信用が確認できれば、収入がない専業主婦など普通ならクレジットカードを作りにくい方でも発行できる可能性があります。ただし、年齢制限(高校生以下不可など)がある点には注意してください。
本カードの審査に一度通っていて、追加で家族カードを発行しようとしている方は、一般的には過度に心配しなくても大丈夫です。「信頼できる人の親族」であり、引き落とし口座も本会員の口座にまとまるため、家族カードは比較的発行されやすい傾向があります。
審査に落ちるケースとは
本カードの審査に通っている方であれば落ちる事は多くありませんが、まれに発行できない場合もあります。
1つは本会員の信用状況が悪化したと判断されたときです。本カードの審査に通過した後に、支払滞納などがあると発行を断られることがあります。
2つ目の理由は家族カードの名義人となる家族が、同じカード会社で過去にトラブルがあったときです。
家族がカード会社で支払の滞納や強制解約などを起こした事がある場合は、審査に落ちる可能性があります。
3つ目として、意外と多いのが申込条件(年齢・続柄・生計条件・発行枚数上限など)を満たしていないケースです。申し込み前に条件を必ず確認しましょう。
家族カードの選び方
あなたはご家族の家族カードを発行する本会員ですか?それとも家族カードを発行してもらう立場ですか?
家族カードを発行する本会員の方であれば、ご家族がどんな機能を求めているのか(例えば留学に行かれるお子様のためとか)、下記のポイントを中心にご家族と話をして、「現在既に保有しているクレジットカードで家族カードを作るのか」それとも「新しくクレジットカードを作ってそのカードで家族カードを作るのか」を選びましょう。
家族カードを発行してもらう立場の奥様や学生さんであれば、例えば「旅行保険がほしいからこのクレジットカードを作って家族カードを発行して!」とお願いしてみることが大切になってきます。
- 発行する立場(本会員)・・・現在使っているクレカで家族カードを発行するか、家族カードのために新しくクレカを作る。
- 発行してもらう立場(家族会員)・・・欲しいサービスのクレカを本会員(世帯主など)に作ってもらう。
いずれにせよ、きちんとポイントを把握することが大切。以下家族カードを選ぶ際に重要となるポイントやコツを紹介していきますので参考にしてみてください。
家族でポイントを貯めるか否か
家族カードは、家族そろってポイントを貯めることが可能です。せっかくならコンビニエンスストア、スーパーマーケットで支払いに使用した場合にも、親となるクレジットカードのようにポイントがたまる家族カードの方がいいでしょう。
貯まったポイントは本会員のポイントとして集約されるのが一般的です。家族みんなでポイントを集めたら効率が良いですよ。
代表的なカードはJALカードやANAカードなどのマイルを貯めるカードでしょう。この2枚はポイント交換の最低ラインが定まっているため、最小限のポイントを貯めなければ交換できません。家族で協力すれば、効率よくマイルが貯まり、年に1度は家族旅行をお得にできるかもしれません。家族みんなで貯めたマイルで旅行というのも素敵です。

他にもdカードゴールドのようなゴールドカードになることでポイントが貯まりやすくなるタイプのカードは、家族カードでもポイントが貯まりやすいので、ポイントメインで考えているならおすすめできます(メインカードは年会費11,000円(税込)、家族カードは1枚目無料・2枚目以降1,100円(税込))。
いくらポイントが貯まりやすいとはいえ、1人で利用する分には年会費をペイするのはまあまあ大変ですが、家族カードとの合算なら年会費をペイしやすくなります。
家族にも旅行サービス(旅行保険や空港ラウンジ)が必要か
クレジットカードに付帯している旅行保険は、一般的にゴールドカード以上でないと付帯額としては心もとないことが多く、空港ラウンジが使えるようなクレジットカードもゴールドカード以上が中心です。
そのようなクレジットカードは主婦や学生では作ることが出来ないこともあります。特に、学生が作ることが出来る学生専用カードは便利ですが、信用の面から旅行サービスは弱く、旅行保険はほぼ付かないですし、空港ラウンジは使えないケースが多いです(学生のクレジットカードの作り方や詳細はこちら)。
なので、例えばお子様が現在学生で、海外旅行や留学に行く際には、まずは海外旅行サービスが充実したクレジットカードを作って、その家族カードを発行して持たせてあげるのがおすすめになります。

JAL アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードなどは海外空港ラウンジサービス「プライオリティ・パス」を家族会員も申し込めるため、海外に行くご家族に持たせると心強い味方になってくれるでしょう(本会員は年会費34,100円(税込)、家族カードは年会費17,050円(税込))。
他にも三井住友カード ゴールド(NL)は信頼性が高い銀行系のクレジットカードで、不正利用への備えや海外利用のサポートも充実していて、家族カードは年会費無料で発行可能です(本会員は年会費5,500円(税込)で、年間100万円の利用で翌年以降の年会費が永年無料になる特典があります)。
家族カード込みのコスパで考える
通常なら年会費が高すぎて作らないというクレジットカードでも、家族カード込みだと途端にコストパフォーマンスが良くなることがあります。

JCBの最上級カードであるJCB THE CLASSは年会費55,000円(税込)の完全招待制カードですが、家族カード(家族会員)は8名まで発行でき、年会費は無料です。
家族会員はプライオリティ・パスを申し込めないなど一部制限はありますが、付帯保険や多くのサービスは家族会員も対象になるため、発行人数が多いほどお得感が増します。
その他にも、家族カードが「1枚目無料」「複数枚無料」「本会員より安い年会費」といった形で、家族カード込みで見るとコスパが良くなるカードは少なくありません。年会費や無料になる枚数、家族会員が対象外の特典がないかまで含めて比較してみましょう。
家族に利用明細を知られたくない場合
上で「家族カードの引き落とし口座は本会員の口座にまとめられる」と記述しましたが、例外的に「家族会員の口座から引き落としできる」仕組みを用意していたカードもあります。

例えば三井住友カード(ゴールド/プラチナ)には、家族カードで「パーソナルアカウントタイプ」というタイプを選択でき、家族会員ごとに明細・引き落とし口座を分けられる仕組みがありました(PA-TYPEというマークが付きます)。
ただし、このパーソナルアカウントタイプの家族カードは新規申し込みが終了しているため、これから新規で選べない可能性があります(最新の取り扱いは三井住友カードの案内を確認してください)。
もしあなたが家族カードを発行してもらう立場(本会員の家族)で、プライバシーを守りたいのであれば、基本的には自分名義のクレジットカードを作るのが確実です。難しい場合は、デビットカードやプリペイドカードなど「明細を共有しない決済手段」も含めて検討しましょう。
家族カードの注意点
便利でお得な家族カードですが、注意点もあります。
まず当たり前ですが、本会員のクレジットカードが解約されたら家族カードも全て使えなくなるということ。
それと、家族会員の利用実績は本会員の信用情報として扱われるのが一般的で、家族会員本人の信用情報(いわゆるクレヒス)としては積み上がりにくい点です。
なので、家族カードを使い続けた場合、その後でいきなり審査基準が高いクレジットカードを申し込もうとしても、家族会員本人のクレヒスが十分に育っておらず、審査に不利になる(審査に使える材料が少ない)可能性があります。
子供に家族カードを持たせるのは安心で良いかもしれませんが、将来のことを考えるのであれば、学生カードなどを作らせてクレヒスを育てさせることも重要だといえるでしょう。
まとめ
家族カードは誰でも発行するものではないのと、あまり家族カードを使っていると言いたがる人がいないためか、あまり目立たない存在ですが、実際はうまく使う人とそうでない人とではコストパフォーマンスに大きな差が出てきます。
これからクレジットカードを作る際には、家族カード込みで費用対効果を考えてみてください。
