あらかじめチャージをすることにより誰でもクレジットカードの加盟店で利用できる国際ブランド付きのプリペイドカード。
キャッシュレス生活を「幅広く」「お手軽に」利用できる決済手段として普及・さらには定着するようにもなってきました。
一方でここ近年、新しいプリペイドカードが次々とサービスを立ち上げていることからカードの乱発状態となっており、「使ってみたいけどどれを選べばいいか迷ってしまう・・・」と思っている方も居られるかもしれません。
そこで(自称)デビプリマスターの筆者が「バランス」「還元」「利便性」「セキュリティ」「お手軽」の5つのタイプ別におすすめのプリペイドカードをご紹介します。
最適な1枚、はたまた他のカードと組み合わせて便利に使える1枚を使ってみましょう。
概要
決済・還元のバランス型
還元率・利便性・セキュリティ面など様々な部分がバランス良く揃っているもの。
dカードプリペイド
申込条件 | 12歳以上かつdアカウント保有ユーザー |
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発行手数料 | 無料 |
利用時特典 | dポイント0.5% |
最大チャージ金額 | 30万円 |
最大決済金額 | 30万円 |
不正利用補償 | あり |
モバイル決済 | Apple PayiD・Mastercardコンタクトレス |
電子マネー | iD |
NFC | なしApple Payで対応 |
公式サイト | https://d-card.jp/prepaid/ |
国内で発行しているプリペイドの中でも利便性・還元率・セキュリティ面がバランスよく揃っているもののひとつがこのdカードプリペイドです。
汎用性の高いdポイントが貯まることから貯まったdポイントの使い道も幅広く、ドコモ契約者であればプリペイドの残高へ交換することも可能です。
利便性においてもカードそのものにiDを搭載しているためお支払いもお手軽に使え、さらにはApple PayではiDに加えてMastercardコンタクトレスも利用できるようになるので利用シーンがさらに広がります。
また、d払いの決済用カードとしても利用できるのでドコモ契約者以外の方でもお得にdポイントを貯めたり使ったりすることも可能、プリペイドなのにこれ1枚でカード決済・電子マネー・コンタクトレス決済・QRコード決済の4つの手段すべてに対応するものは後述のau PAY以外にはなかなかありません。
一方で専用アプリがないことからMoney Forwardなどの家計簿アプリ以外で残高確認する方法が少々不便なこと、磁気式のカードであるため店舗利用時に本人確認は原則サインであること、一部のお店で利用する際に面倒なケースが発生する点が挙げられますがそれら欠点を差し引いてもメリットのほうが上回るのでそこまで気になることはありません。
ANA JCBプリペイド
申込条件 | 15歳以上(中学生除く) |
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発行手数料 | 無料キャンペーン扱い |
利用時特典 | ANAマイルまたは残高キャッシュバック0.5% |
最大チャージ金額 | 30万円 |
最大決済金額 | 30万円 |
不正利用補償 | あり |
モバイル決済 | Google PayQUICPay+ |
電子マネー | なしGoogle Payで対応 |
NFC | なし |
公式サイト | https://www.jcb.co.jp/prepaid/ana_prepaid.html |
国内発行のプリペイドカードにおいては、こちらも利便性・還元率・セキュリティ面がバランス良く揃っているカードのひとつです。
カード利用時の特典は2種類から選ぶことが可能で月間累計額で計算するものの、マイルコースなら1,000円ごとに5マイル付与、キャッシュバックコースなら200円ごとに1円付与されるので無駄がありません。
また、Google Payにも対応しているためAndroidスマートフォンを使えばQUICPay+も利用可能なので利便性も高く便利に利用できます。
dカードプリペイド同様にこちらも不正利用補償やネットショッピングの本人確認サービスがありセキュリティ面もしっかりしているものの、磁気式のカードであるため店舗利用時はサインが必要なこと、専用アプリが無いためMoney Forward以外の残高確認方法が面倒な点など気になるところもありますが汎用性が高いことには変わりありません。
機能性強化型
還元率をはじめ1枚で送金や支出管理など様々な機能を備えているもの。
Revolut
申込条件 | 20歳以上 |
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発行手数料 | 基本無料 |
利用時特典 | (メタルのみ)キャッシュバック1% |
最大チャージ金額 | 上限なし |
最大決済金額 | 上限なし |
不正利用補償 | あり |
モバイル決済 | Google PayVisaのタッチ決済 |
電子マネー | なし |
NFC | ありVisaのタッチ決済 |
公式サイト | https://revolut.com/ja-JP/ |
決済・送金・両替・お金の管理がまるごとひとつで完結するイギリスのフィンテック企業「Revolut Technologies」が提供する多通貨カードのRevolut。
2022年1月から日本でも始まった月額1,980円のメタルアカウントに加入すると、常時1%のキャッシュバックを受けることができます。(上限5,000円まで)
還元額の上限はあるものの、プリペイド系としてはKyashと並ぶ高還元率となりお得さを重視する方にもオススメできるカードとなりました。
アプリの操作性に若干のクセはあるものの、1枚で円から20以上の外貨まで幅広く使える多通貨決済やVisaのタッチ決済に対応できるGoogle Pay、自動的に支出振り分けが可能な家計簿機能など利便性からお金の管理に至るまで多彩な機能を誇ります。
この分野で以前からKyashをおすすめしていた筆者ですが、還元率+αの要素を求める方であればRevolutがひとつの答えとなるでしょう。
Kyash Card
申込条件 | Kyashアカウント保有ユーザー |
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発行手数料 | 900円 |
利用時特典 | Kyashポイント1% |
最大チャージ金額 | 上限なし |
最大決済金額 | 30万円 |
不正利用補償 | あり△カードの紛失、盗難による不正利用は補償の対象外 |
モバイル決済 | Apple Pay / Google PayQUICPay+ |
電子マネー | なしモバイル決済で対応 |
NFC | ありVisaのタッチ決済 |
公式サイト | https://kyash.co/ |
送金にも対応しているウォレットサービス「Kyash」の最上位カードです。
セブン銀行ATMや口座振替などで現金チャージした残高でお支払いをすると一部を除きどこで利用しても1%のポイントが貯まり、貯まったポイントは残高へそのままチャージして充当できるところはお得感が目に見えてわかり難しく考えずに使うことができます。
カード自体にはVisaのタッチ決済も搭載しており、さらにApple Pay/Google Pay両対応でQUICPay+としても利用可能。
現在ではネットショッピングの本人認証サービスにも対応しているため、実店舗でもオンラインでも幅広く使えるようになりました。
利便性強化型
難しい設定が不要で最初から複数の決済手段に幅広く対応しているもの。
au PAYプリペイドカード
申込条件 | 12歳以上かつKDDIサービス・じぶん銀行契約ユーザー |
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発行手数料 | 無料 |
利用時特典 | Pontaポイント0.5% |
最大チャージ金額 | 100万円 |
最大決済金額 | 100万円 |
不正利用補償 | あり |
モバイル決済 | Apple PayQUICPay+・Mastercardコンタクトレス |
電子マネー | なしApple Payで対応 |
NFC | なしApple Payで対応 |
公式サイト | https://www.au.com/payment/prepaid/ |
プリペイドカードの代名詞とも言える存在で保有している方も非常に多いau PAYプリペイドカード。
簡単な設定をすることでチャージした残高をカード・QUICPay+・Mastercardコンタクトレス・コード決済と最大4通りの方法で利用可能となっており、au PAYのコード決済の加盟店も幅広く利用できるようになってきたこともあり利用シーンを選ばず利用することができます。
また、auじぶん銀行の口座をお持ちであればauユーザーでなくてもカードの発行が出来るようになり便利な環境をお手軽に揃えることが出来るようになりました。
2020年5月からはPontaポイントの付与へ変更となり貯めやすく使いやすく、不正利用補償も標準仕様となっています。
2023年1月に遅れて本人認証サービス(3Dセキュア2.0)に対応しました。
セキュリティ型
不正利用補償やカードのセキュリティ機能が豊富に揃っており安全に使えるもの。
Visaプリペ/かぞくのおさいふ
申込条件 | 6歳以上 |
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発行手数料 | 無料 |
利用時特典 | 残高キャッシュバック0.25% |
最大チャージ金額 | 30万円 |
最大決済金額 | 30万円 |
不正利用補償 | あり |
モバイル決済 | Apple PayiD・Visaのタッチ決済 Google PayiD |
電子マネー | なしモバイル決済で対応 |
NFC | ありVisaのタッチ決済 |
公式サイト | https://www.smbc-card.com/prepaid/visaprepaid/index.jsp |
プリペイドカードが多数乱立している中で安全性が最も高いカードなのがVisaプリぺ/かぞくのおさいふです。
三井住友カードではすっかりおなじみとなった券面にカード番号を入れないデザインをはじめ、プリペイドでありながらICカード取引やネットショッピングの本人認証サービスも標準で対応。
不正利用補償もしっかりと用意されており、セキュリティ面が気になる方にとっても安心してカードを利用可能。
カードとApple PayではVisaのタッチ決済、Apple PayとGoogle Payでは加えてiDも搭載しているのでシーンを選ばずスピーディに決済できる汎用性も同時に兼ね備えています。
従来は不便だった残高管理も専用アプリが登場し簡単に確認できるようになりました。
かぞくのおさいふ(公式サイト)なら利便性や安心の機能はそのままに、子供や家族の家計管理にも便利な機能が多数揃っているので「キャッシュレス入門」としてもピッタリです。利用レポートはこちらにまとめてあります。
お手軽型
簡単な申込と設定だけですぐに使い始められるバーチャルカード型のもの。
ANA Payタッチ払い
申込条件 | ANAマイレージクラブ会員 |
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発行手数料 | 無料 |
利用時特典 | ANAマイル 0.5% |
最大チャージ金額 | 30万円 要本人確認 |
最大決済金額 | 30万円 |
不正利用補償 | なし トラブル時は要問合せ |
モバイル決済 | Apple Pay/Google Pay iD・Visaのタッチ決済 |
電子マネー | なし Apple Pay/Google Payで対応 |
NFC | なし Apple Pay/Google Payで対応 |
公式サイト | https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/ana-pay/ |
ANAが従来提供していたコード決済サービスに代わりスタートしたVisaのバーチャルプリペイドです。
ANAマイレージクラブ会員であれば誰でもANAマイレージクラブアプリから初期設定と本人確認さえ行えばすぐに始められ、Apple PayやGoogle Payに登録することによりVisaのタッチ決済やiDとして実店舗で利用することが出来ます。
チャージ方法も豊富でAMEX以外のクレジットカードやデビットカードからチャージの他、セブン銀行ATMで現金チャージすることも可能なのでチャージ環境に困ることもありません。
ANA Payタッチ払いの大きなメリットとして「貯めたマイルを1マイル単位で使える」点があり、1マイル1円でプリペイド残高にチャージして使えるので「特典航空券に替えたけど端数が余った」「飛行機に乗る機会があんまり無い」といったケースにも対応できるようになりました。
さらにクレジットカードや現金でチャージした残高でお支払いすれば200円ごとに1マイル貯まるので「お手軽に使えてお得に貯まる」無駄がところがないプリペイドカードです。
多種多様なブランドプリペイドカードは目的を持って選んでみよう
汎用性の高さがひとつのウリとなっているプリペイドカード、多種多様な種類のカードが増えてきた現状では余計「どれも一緒じゃないの?」「他に選べるものがあるの?」と思われがち。
上記でご紹介したものは、どれも明確なおすすめポイントが揃ったものばかりです。
どんな部分を重視して使いたいか明確にさせてからカードを選ばないと知らない間に不便を感じて利用率の低下、さらには損をすることにもなりかねません。
これから作る人も、すでに使っている人も含めてプリペイドカードはよく考えてから申し込みましょう。
デビットカードのおすすめは↓
クレジットカードのおすすめは↓