レンタカーや友人同士のドライブなど、大学生・専門学生の学生生活でも高速道路を利用する機会は意外と多いもの。
実は、高速道路をお得に・スムーズに利用できるETCカードは、大学生・専門学生でも取得可能です。本記事では、ETCカードの基礎知識や発行の手順、学生がETCカードを持つための選択肢などをわかりやすく解説します。
- 大学生・専門学生がETCカードを持つメリットと作り方
- ETCカードの仕組みと審査
- ETCカードは無料のものとそうじゃないものがある
- ETCカードが作りたい大学生・専門学生におすすめのクレジットカード一覧
- 18歳以上の高校生がETCカードを作りたい場合の選択肢
概要
大学生・専門学生でもETCカードを作るメリット
「車は所有していないけど、友人や家族とドライブに行く」「帰省や旅行でレンタカーを使う機会がある」といった学生さんも多いでしょう。高速道路を使うなら、ETCカードがあると次のようなメリットがあります。
- ETC専用レーンをスムーズに通過できる
- 高速料金の割引制度(ETC割引)を受けられる
- レンタカー会社のETCカード貸出料が節約できる場合がある
今後、首都高速などではETCレーンの利用がほぼ必須になっていく見通し(2025年に約9割がETCレーン化予定)とも言われているため、大学生・専門学生のうちからETCカードを用意しておいて損はありません。
補足
レンタカー会社によってはETCカード貸出料金が1日数百円〜1,000円程度かかることも。積み重なると意外と高額になるので、自分名義のETCカードを持っておくと安心です。
また、現在はETCカードをドライブスルーの会計に使う動きなどもあり、学生さんでもご自身専用のETCカードを1枚は持っておいたほうが良いと思います。18歳の高校生の方はちょっと違ってくるので、当ページの最後をご参照ください。
ETCカードの基礎知識
ETCカードの仕組み
ETCカードは、高速料金を後払いする仕組みになっており、基本的にクレジットカードに紐づきます。
- ETCカード単体を発行してもらうのではなく、クレジットカードの追加カード(ETCカード)という形で発行される。
- 利用料金は、クレジットカードの利用明細と一緒に後日請求される。
補足:ETC車載器も必要
もちろん、ご自身の車、ご家族の車の場合、別途ETC車載器が設置してあることは必須です。
学生向けのETCカードは存在しない
クレジットカードには「学生専用」などの区分がありますが、ETCカードには学生用デザインや特別区分はありません。社会人向けと同じETCカードが発行されます。
- 紐づくクレジットカードが学生用であれば、学生優待のポイント還元などのメリットが得やすいケースもある。
- 「ETCマイレージ」などの高速道路事業者が提供するポイントサービスも、学生・社会人問わず同じ制度。
ETCカードの審査
ETCカード自体にはほぼ独自審査はなく、クレジットカードの審査に通ればETCカードもほぼ100%発行されるのが一般的です。
クレジットカードも、大学生・専門学生可のクレジットカードを選べば大きな問題なく発行できるケースがほとんどです。
大学生・専門学生のETCカードの作り方
実際の作り方は至ってシンプルで2ステップです。
- 大学生・専門学生でも申込可能なクレジットカードを選んで申し込む
- すべてのカード会社が学生向けにETCカードを発行しているわけではないので、学生OK & ETCカード対応のカードを選ぶ必要があります。
- 追加カードとしてETCカードを発行する
- クレジットカード申込時に「ETCカード希望」欄をチェックする、またはクレジットカード到着後に別途申し込む。
- 多くの場合、ETCカードはクレジットカードよりも1〜2週間遅れて到着する点に注意してください(目安であり、時期や状況により変わる可能性があります)。
ETCカードを使った分の料金は後からクレジットカードと一緒に請求されるので、必ずクレジットカードとセットで作る必要があります。
大学生・専門学生がETCカードを作るのにおすすめのクレジットカード
ここからは、大学生・専門学生でも申込可能で、なおかつETCカードを追加で申し込めるおすすめカードをいくつかピックアップします。各カードの発行条件や年会費、サービス内容は予告なく変更されることがあるため、最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
JCB CARD W【おすすめ】
カード年会費 | ETCカード年会費 | ETC利用の還元率 | ETCカード到着までの日数 |
---|---|---|---|
完全無料 | 完全無料 | 1% | 1週間ほど |
メリット
- 39歳以下限定で、ポイント還元率がJCB一般カードの2倍相当。
- JCB ORIGINAL SERIESパートナー店(スターバックス、Amazon等)を活用すればさらに高還元率。
- プロパーカードなので、カードとしての信頼性が高い。
デメリット
- 39歳以上になると新規申込不可(ただし継続はできる)。
- 申込み方法によっては、ETCカードを同時に申し込めず、別途発行になる場合あり。
こんな人におすすめ
「コーヒーチェーンやネット通販などでJCBの優待を活用したい」「シンプルに高還元率な年会費無料カードを求めている」という学生さん。
エポスカード
カード年会費 | ETCカード年会費 | ETC利用の還元率 | ETCカード到着までの日数 |
---|---|---|---|
完全無料 | 完全無料 | 0.5% | 2週間ほど |
メリット
- 年会費・ETCカードともに完全無料。
- 「マルコとマルオの7日間」でマルイ全店が10%オフになる等、学生でも嬉しいショッピング優待あり。
- カラオケ店や飲食店での優待特典が豊富。
デメリット
- ポイント還元率は標準的で、ゴールドカードの招待が来るまでは特別高還元とは言えない。
- 利用限度額がやや低めに設定されるケースも。
こんな人におすすめ
「マルイでよく買い物をする」「年会費負担なくETCカードが欲しい」「優待特典を活用したい」という学生さん。
学生時代から利用実績を積むとゴールドカードへのランクアップ招待が来ます(大学生、専門学生でも持つことができるゴールドカードです)。
学生専用ライフカード
カード年会費 | ETCカード年会費 | ETC利用の還元率 | ETCカード到着までの日数 |
---|---|---|---|
完全無料 | 完全無料 | 0.5% | 2週間ほど |
メリット
- 「海外利用時5%キャッシュバック」という強力な特典。
- 誕生月はポイント還元率が3倍(通常のライフカード特典と同様)。
デメリット
- 国内でのポイント還元率は他の高還元カードと比べると標準レベル。
- 在学中のみ発行できる(学生卒業時に通常のライフカードに移行)。
こんな人におすすめ
「海外旅行や留学を考えている」「海外通販をよく利用する」といった学生さん。国内でのメインカードとして使うより、海外専用で持っておくとお得(そのためだけに作るか?というと疑問が残るが)。
三井住友カード NL
カード年会費 | ETCカード年会費 | ETC利用の還元率 | ETCカード到着までの日数 |
---|---|---|---|
完全無料 | 初年度無料年に1回でも利用すれば次年度無料(利用がなければ550円(税込))。 | 0.5% | 2週間ほど |
メリット
- 銀行系クレジットカードの代表格で信頼性が高い。
- 学生でも作りやすく、学生向け優待(学生ポイントなど)も用意されている。
- Visaのタッチ決済やセキュリティ面にも配慮された「ナンバーレス」デザイン。
デメリット
- 年に1回も利用しないと、ETCカードの年会費が550円(税込)かかる。
- ポイント還元率は標準レベル(キャンペーン・特約店での優遇を活用するとお得になる)。
こんな人におすすめ
「コンビニやファミレスでお得な還元が欲しい」という学生さん。年1回以上使えば実質無料でETCカードも維持できます。
ETCカードは大学生・専門学生のうちから持たなくて良いという意見への反論
クレジットカードも学生のうちから持つ必要はないという時代遅れな意見を持っている方は未だにいます。そしてそんな方に「クレジットカードがないとETCカードが作れない」ということを伝えると、「ならETCカードなんて学生には必要ない」といった返事が返ってくることも多いそうです・・・。しかしながら、以下の点を考えると、学生のうちからETCカードを準備しておく価値は高いといえます。
- 通行料金の割引が大きい
- 高速道路の時間帯割引(深夜割引、休日割引など)を活用すると、移動コストを大きく抑えられる場合があります。
- 持つなというのは「学生のうちは高い通行料を支払って旅をしろ」と言っているのと同じこと。
- ETCレーンの利用が必須化しつつある
- 首都高速などでは、今後ETCレーン化がより進む見込み。ETCカードがないと通行が不便この上ない。
- クレジットカード以外ではほぼ作れない
- デビットカードやプリペイドカードでETCを利用する方法はほぼ皆無。
- 高速道路を快適かつお得に使うためには、クレジットカード+ETCカードが事実上必須。
18歳以上の高校生がETCカードを作りたい場合(オリコカードなど一部の選択肢 or ETCパーソナルカード)
高校生はクレジットカードを作れないので基本的にETCカードは作れません。例外として、オリコカードは2022年4月から高校生不可の条件を撤廃したので18歳以上であればクレジットカード+ETCカードを作ることが可能になりました。
また、北國デビットという北國銀行が発行しているデビットカードは18歳の高校生でもETCカードが発行できます(デビットカードがETCに対応しているのは激レア)。
ETCパーソナルカードという選択肢
現状だと18歳の高校生がETCカードと同様の機能のカードを発行しようと思った場合、選択肢がかなり少ないので、ETCパーソナルカードを発行するのが王道になります。
ETCパーソナルカードとは、デポジットという形で料金を預けておき、そのデポジットした金額の8割までETCが利用可能になるカードです。例えば2万円をデポジットしていた場合、16,000円分までETCが利用可能です。
利用料金は登録した口座から引き落とされます。16歳以上から作成できます。デポジットは解約時に全額返金されますが、その期間中はお金は拘束されますし、何より仕組みが非常にややこしい・・・。
高校を卒業したらクレジットカードを作って、ETCカードを発行することをおすすめします。
まとめ
学生でも、免許を取得して高速道路を使う可能性があるならETCカードを1枚は持っておきたいところです。特に以下のポイントを押さえておけば、在学中でもお得に便利に活用できます。
- クレジットカード&ETCカードはセット
- まず学生OKのクレジットカードを発行し、後からETCカードを申し込む。
- おすすめカードを比較検討
- 年会費無料、学生優待、ポイント還元率などを踏まえて自分に合った1枚を選ぶ。
- 高校生は原則難しいが例外もある
- 18歳以上ならオリコカードを検討、もしくはETCパーソナルカードなどを利用。
- 必ず最新情報を確認
- カードの年会費、審査基準、キャンペーンは変更される可能性があるため、公式サイトで最新内容をチェック。
- カードの年会費、審査基準、キャンペーンは変更される可能性があるため、公式サイトで最新内容をチェック。
ぜひ自分に合った方法でETCカードを手に入れ、快適なドライブを楽しんでください!