クレジット、電子マネー、コード決済と多種多様な決済サービスの登場で自分の使いやすい手段を選べるようになったキャッシュレス決済。2つ・3つ・・・と複数の決済サービスを使っている方が大半を占めていることでしょう。
複数の決済サービスを使い分けることは決して悪いことではないですが、そうなると分かりにくくなるのがお金の流れです。そんなときに頼もしい味方になってくれるのが「家計簿アプリ」。この記事ではその活用方法をご紹介します。
概要
家計簿アプリにまとめる利点
家計簿アプリには基本的にメリットしかありません。
クレカ、電子マネー、ポイント、コード決済 etc…幅広いサービスの明細を集約できる
家計簿アプリでは、地方を含めた金融機関の口座やクレジットカードだけでなく、電子マネーやポイント、コード決済まで幅広く連携できます。
特に個別アプリが用意されていないプリペイドカードは家計簿アプリ上で残高や明細の確認を簡単に行うと利便性が向上します。
連携したサービスの明細を自動取得できる
連携したサービスは家計簿アプリ上で明細を自動取得/手動取得することにより取り込むことが出来ます。
ここが家計簿アプリの大きなポイントのひとつで、連動している複数の決済サービスを横断的に管理することが出来るようになります。
例えばクレジットカードやコード決済を銀行の口座振替にしている場合、家計簿アプリ上で自動判別して振替金額が自動的に利用した分へ振り分けされるため、「どこ」から「どこ」へのお金の流れが一目で分かるようになります。
利用明細から支出ジャンルを自動振り分けできる
明細に店舗名が記載されるクレジットカード、デビットカード、プリペイドカードやコード決済は、店舗名から自動的に判断して支出ジャンルを振り分けてくれます。
例えばコンビニやスーパーで使うと「食料品」として、衣料品店で使うと「衣服」として、飲食店で使うと「外食」「カフェ」・・・という感じで自動的に仕分けされるため、普段のようにただ支払いしているだけで気付けば事細かな家計簿が出来てしまうのです。
家計簿アプリのおすすめはこの2つ!日本で多数使われている2大家計簿アプリ
実際に使うにあたってどの家計簿アプリを使うべき・・・?
ここでは日本で多数の方が使っている2大家計簿アプリをご紹介します。自身が使っているお金の環境によっては相性が良いもの・悪いものがあるのでまずは対応するサービスをそれぞれ確認しておきましょう。
Money Forward ME
家計簿アプリとしてはトップシェアを誇り、家計簿だけにとどまらず確定申告などの事業用機能も備えた「お金の管理」が総合的に行える家計簿アプリです。
連携出来る金融機関やカードは幅広く、クレジットカードやデビットカードはJCBとの親和性が非常に高くなっています。
プリペイドカードとの連携も豊富で、dカードプリペイドやANA JCBプリペイドカードなどのアプリが用意されていないカードも対応。
支出ジャンルの仕分けも色分けがされているアイコンや円グラフで一目でパッとわかる見やすいレイアウトとなっており、多機能なのに使いやすい操作性で迷うことはほとんどありません。
Moneytree
家計簿アプリのシェア2番手に位置し、こちらも利用者が大変多い家計簿アプリです。
連携出来る決済サービスも豊富にありますが、特に三井住友銀行・三井住友カードといったSMBCグループや三菱UFJ銀行・三菱UFJニコスといったMUFGグループと非常に親和性が高く、銀行口座・クレジット・デビット・プリペイドの4種ほぼ全て対応しているためメインに使用している方には一括管理がしやすいためオススメです。
中でもカード番号が4906で始まる地方銀行発行のDCカード(デビット)はMoneytreeしか対応していないため、必然的に家計簿アプリはこれになることでしょう。
基本の表記としては項目ごとに残高が合算されているため、複数の決済サービスを使っていても一目で状況がわかります。
レイアウトも残高・ポイント・支出と3つのページに色分けされた状態で分かれているため、フリックして切り替える直感的な操作で簡単に確認することが出来ます。
家計簿アプリの基本操作・活用方法
実際の使い勝手・操作方法や家計簿アプリと連携して使う上での「キャッシュレス決済の使い方」など、家計簿アプリの基本や活用術をご紹介します。
家計簿アプリの基本操作
MoneyForward・Moneytreeの双方共に、口座や決済サービスと連携する場合は各サービスのIDやパスワードを使ってログイン・連携を行います。
連携が完了すると一覧に残高と各決済サービスの月ごとの累計金額が表示されるので、あっという間に「何にいくら使ったのか」一目瞭然となります。
Money Forwardの場合:口座タブ→新規追加ボタン→口座・決済サービス選択→各サービスのIDとパスワードを入力→連携完了
Moneytreeの場合:口座残高の各ジャンルを選択→追加する→口座・決済サービス選択→各サービスのIDとパスワードを入力→連携完了
無料登録の状態では自動更新や一括更新が出来ないため、アプリ起動後に手動で更新をかける必要があります。(Moneytreeのみ起動時更新が無料版でも可能)
数が多くなると更新操作も面倒なことになるため、最初は無料版で使いつつも連携する決済サービスが4つ以上になる場合は各家計簿アプリの月額サービスを契約することによって自動一括更新が出来るようになり便利です。
※連携上の注意※
- Money ForwardでJCBデビット(MyJCBを利用するもの)を登録する場合、「電子マネー・プリペイド」から選択する必要があります。
- 連携先サービスによってはIDとパスワードの入力後、二段階認証を求められる場合があります。
【ポイント】コード決済は現金でチャージしない
家計簿アプリと連携させる上で使い方が変わってくるのがコード決済です。
そのほとんどを占める決済方法が「残高チャージ方式」ですが、現金でチャージして使うことは正確なお金の流れが把握できなくなることにつながるので極力避けましょう。
チャージして使う場合は銀行口座から、もしくはクレジットカードやデビットカードと紐付けて使うとオススメです。
特にPayPayは家計簿アプリに対応していないものの、クレジットカード紐付けで使うことによりカードの明細で加盟店名が記載されるため家計簿への記録が出来るようになります。(PayPayカードがしばらく家計簿アプリに連携出来ないのはお得な面が薄れてしまいますが・・・)
【ポイント】クレジットカードは明細表記がしっかりしているものを使おう
家計簿アプリの一番の要とも言える「支出ジャンルの自動振り分け」。
自動振り分けをする一番相性の良い決済手段がクレジット・デビット・プリペイドカードですが、実はこれも使うカードによっては家計簿の使い方に大きく左右されることになります。
家計簿アプリではカード利用明細に記載される加盟店名を元に支出ジャンルの自動判別が行われますが、この加盟店名表記がカード会社や決済手段によって表記方法が漢字・カナ・半角カナとバラバラなのです。
特にカナ表記で明細が上がってくるものについては正常に振り分けできないことも多く、その都度手動で支出ジャンルを振り分ける手間もかかってしまいかねません。
クレジット・デビット・プリペイドカードを家計簿アプリへ連携する場合、この加盟店表記が漢字でしっかりと表記されるカードを使えば手間も大幅軽減されるので選ぶ際の参考にしてください。
詳しくはこちらの記事でも解説しています。
※正常に支出ジャンルの振り分けが出来ない場合※
漢字表記であってもまれに自動振り分けが正常に行われない場合があります。
この場合は手動で修正することも可能で、各家計簿アプリの該当明細を選択して変更するだけなのでとても簡単。
同じ明細が上がってきた場合、次回以降は変更した支出ジャンルで自動振り分けがされるため手間もかかりません。
「支出管理」だけでもOK!積極的にお金の流れを明確にしてみよう
キャッシュレス生活を送る上で大切な「お金の流れ」の把握。
家計簿アプリを使うことにより手間なく・簡単に・一目で全体像が見えてくるようになります。
収入と支出を総合的に管理するだけでなく、ざっくりと「支出の流れを把握したい」場合でも十分効果を発揮できるためまずは普段よく使う決済サービスを連携させて使い、使い方に慣れてきたら予算の設定などを活用して本格的に管理してみましょう。
まだ使っていない方は新生活など、環境の変わるタイミングで家計簿アプリを始めてみるといいかもしれません。