サービス | BNPL(あと払い)当月利用分を翌月27日にまとめて支払う。クレジットカードなしでもあと払いが可能なサービス。 |
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利用条件 | 18歳以上(高校生を除く) |
手数料 |
その他、システム利用料として別途サイト側で手数料を取っている場合もある。 |
使えるお店 | Amazon / ビックカメラ.com / Qoo10 / 楽天ラクマ / BUYMA / SHEIN など70万サイト以上ペイディカードとして支払えばVisaブランドが使えるネットショップで利用可能。リアルカードを発行すればVisaブランドが使える実店舗でも利用可能。 |
公式サイト | https://paidy.com/ |
PaidyはAmazonでも導入されている「あと払い」サービスです。2014年10月からサービスを開始しました。
このページでは実際にPaidyを使ってみて、その手順、手数料、いつ支払うのかのタイミングなどを詳細に解説します。
概要
そもそもあと払い(BNPL)って何?
あと払いサービスは品物を先に受け取って料金を後から支払うことができるサービスです。
英語ではBuy Now, Pay Laterの頭文字でBNPLサービスと呼ばれており、様々な企業が台頭してきています(参考:コロナ渦でBuy Now, Pay Laterのサービスが多く使われたというウォール・ストリート・ジャーナルの記事)。
特にオンラインショッピングにおいて、クレジットカードをお持ちでない方、何かしらの理由でクレジットカードを使いたくない方に特に重宝される支払い手段です。
日本では他に、メルペイスマート払いもこのBNPLサービスとして挙げられます。
Paidyを使う手順
何はともあれまずはPaidyをAmazonで使ってみた際の手順を見てみましょう。
- メールアドレスと電話番号でアカウント登録&注文
- 利用額の確認
- 翌月のための支払い設定
- 実際の支払い
メールアドレスと電話番号でアカウント登録&注文
Amazonの支払い方法の選択画面から「あと払い(ペイディ)」を選択します。まだ利用したことがない方は「アカウントの追加」から氏名、メールアドレス、電話番号を記入してアカウントを登録します。
PaidyはSMS認証で認証するのでパスワードなどの登録は必要ありません。初めて使うECサイトでも、メールアドレス、電話番号、SMSに届いた4桁のコードを入力するだけで買い物できます。
いちいちカード番号を確認する必要がないので、カード番号を記憶していない方ならカード払いより全然楽です。
これだけで注文は確定です。カード番号の入力などもなくびっくりするくらいあっけなく注文が完了しました。まだ支払っていなくても、翌日には商品が届きました。
利用額の確認
Paidyのアプリ、もしくは、WEB版管理画面であるMyPaidyにログインをすると、数分後には「未確定」として利用した金額が反映されています(注:Amazonの場合。反映スピードはサイトによると思います)。
お店側で確定すると「翌月請求予定」になります。
翌月のための支払い設定
支払いはその月に使った分が翌月1日−3日に確定して「請求金額」になります。
確定前に前もって支払うこともできないので、今は「支払い方法」を設定しておきます。デフォルトだとコンビニ払い、銀行振込払いになっているので、オンラインで口座を登録して「口座振替」に変更しておきます。
これで利用した翌月27日(休みの場合は翌営業日)に登録した口座から引き落とされるのを待つだけです。
口座振替の手続きをしなかった場合、利用した翌月1日-3日にお知らせが来るのを待って、来たらその月の27日までにコンビニで支払うか銀行振込で振り込みます。
Paidyの支払い(精算)方法
Paidyで利用した分の料金の支払い(精算)方法は以下の通り。
- コンビニ払い(手数料356円)
- 銀行振込(振込手数料がかかる)
- 口座振替(手数料無料)
翌月1日-3日の間に届くメール、SMSで請求金額と支払い方法が確定するので、支払い方法は当月月末までに余裕を持って決めておきましょう。
↑のようにほぼ1日に送られてきます。
コンビニ払い
送られてくる受付番号をローソンのLoppiやファミマのマルチコピー機などに入力してレジで支払い、もしくはPaidyアプリで発行したバーコードをレジで見せて支払いを行います(バーコードはアプリ必須)。
現金払いのみです。手数料が356円(税込)かかります。
3回あと払いの場合は金額によって異なります。
- 1,000円-3,999円・・・145円(税込)
- 4,000円-6,999円・・・254円(税込)
- 7,000円以上・・・356円(税込)
銀行振込
1日−3日に送られてくるSMSの案内にある「お客様専用振込口座」から口座を確認して振り込みます。
名前と電話番号を続けて入力します。
別途手数料はかかりませんが、振り込み手数料はユーザー負担です。
口座振替
利用した月の翌月12日(休みの場合は翌営業日)に登録した銀行口座から引き落とされます。
手数料はかかりません。
よく利用される方は支払い漏れがないのと手数料無料なので口座振替がおすすめです。
注意点
口座登録の手続きに何かしらの理由で時間がかかった場合、利用した翌月には口座振替できない可能性があります。早めに口座登録はしておきましょう。
また、みずほ銀行の場合、20日までに口座振替の登録をした分は当月利用分が翌月に口座振替として引き落としされますが、21日以降に登録した分は翌々月からしか口座振替がされません(コンビニ払いか銀行振込になる)。ご注意ください。
Paidyが使える店
Paidyは、Amazon、ビックカメラ.com、Qoo10、楽天ラクマ、BUYMA、SHEIN、サウンドハウス、その他様々なサイトで利用可能です。
リアルカードを作れば、実店舗(Visa加盟店)でも利用可能です。
さらに、本人確認をしてPaidyプラスにアップグレードすることで「ペイディカード(旧どこでもPaidy)」が利用できるようになれば、オンラインのVisa加盟店であれば利用可能です(下記詳細)。
Paidyプラスにグレードアップするとできること(要本人確認)
Paidyは本人確認(運転免許証、もしくは、マイナンバーカード)をするとPaidyプラスアカウントにグレードアップします。
Paidyプラスになると以下のことができるようになります。
- Paidy3回あと払い
- 利用額の上限の確認
- ペイディカード
本人確認は日曜日でも送信後10分程度で承認されました。
ビックカメラ.comなどPaidyプラスじゃないと決済できないショップもあります。
Paidyの3回あと払い / 6・12回あと払い
Paidyには分割払いとして、3回あと払い、6・12回あと払いが用意されています。
3回あと払い
Paidy3回あと払いは、Paidyプラスにグレードアップすると利用できるスタンダードな分割払いです。
分割手数料はなんと無料です。
その名の通り、3回に分けて、初回を翌月、2回目を翌々月、翌々月の27日にそれぞれ支払います。
各サイトで支払う際に、通常のPaidy払いか3回あと払いかを選択をするか、あとから3回あと払いに変更も可能です。
基本的に3,000円以上の買い物で利用可能です。
一部のサイトでは利用できないのでご注意ください。
Visaブランドのペイディカード(下記詳細)で購入して、その後、手数料無料で3回あと払いに変更することも可能です。料金確定後に変更しましょう。
↓のように手数料はかかりません。
そこら辺のプリペイドカードよりよほど便利です。
何かしらの理由でクレジットカードを作りたくないという方、負担を減らすために分割払いを使いたい方におすすめです。
6・12回あと払い
一部のお店では、6・12回あと払いも利用できます。3回あと払いよりも使える店は限られますが、こちらも分割手数料は無料です。
使えるお店はこちらから確認できます。
以下、一例です。
ペイディカード(Visaブランドのバーチャルカード&リアルカード)
Paidyにはペイディカード(Paidyカード)というVisaブランドのカードを発行できます。
デフォルトではバーチャルカードですが申し込めばリアルカードも発行可能です。
ペイディカードを使った場合も口座振替、銀行振込(振り込み手数料はかかる)であれば手数料はかからず、あと払いをすることができます。
もはやただの便利なクレカです。
ペイディカード(バーチャルカード)
クレジットカード入力画面に↑のカード番号を入力すれば、クレジットカードのVisaが使える場所ならPaidyのあと払いが利用可能です。
Paidyアプリ内の「お買い物」から買い物をすると、例えばユニクロオンラインショップなどではクレジットカード情報入力画面に自動的に↑のカード番号が入力されます。
ペイディカード(リアルカード)
Paidyはリアルカードも発行可能です(2022年7月14日から開始した)。
Visa加盟店の実店舗でもクレジットカード扱いで利用可能です。
Visaのタッチ決済も付帯しています。
カード番号はカードに記載されていないため、セキュリティは高いです(モザイク部分は姓名)。
実店舗でも利用できて、あと払いですし、銀行口座振替も可能ですし、3回払いも可能ですし、「もうこれ完全にクレジットカードじゃん」と思うのですが、Paidyの公式サイトにもクレジットカードとは明記されていません。あくまでBNPL(後払いサービス)のリアルカードという位置付けです。
PaidyをPayPalに連携も可能
PalPalの支払い方法として設定可能で、PayPalに連携することも可能です(直接バーチャルカードを登録しても可)。
PayPalアカウント側からは追加できず、Paidyアプリから追加します。
バーチャルカード機能のペイディカードが出たので、そこまで使う場所は多くありませんが、直接カード番号を入力しても弾かれてしまう場所でもPayPal経由なら支払い可能なので、連携しておくと便利です。
例えば、Google Playへの課金、hulu、SpotifyなどもPayPal経由で支払い可能です。
Paidyのあと払いプランApple専用
PaidyはApple Store、Appleのウェブサイトで利用可能で、「あと払いプランApple専用」を提供しています。
通常とは異なる、特別な利用限度額が設定されます。
口座振替、銀行振込は分割手数料も無料です。分割払いは製品によって異なり、1、3、6、12、24回払いが可能です(iPhoneやMacは24回払いが可能)。
手順などはこちらのページもご参照ください。
実店舗のAppleストアでもQRコードを読み取ることで利用可能です。
Paidyの支払いが遅れた場合(遅延手数料)
Paidyは支払いに遅れると153円の遅延手数料が発生します。
ただこれはあくまで問い合わせの目安であって、あまりにも悪質だった場合などはこれでは済まない可能性が高いです。
期限内に精算することを徹底しましょう。
Paidyを実際に利用した感想とまとめ
筆者はクレジットカードを持っているので、わざわざPaidyを利用しようとは思えませんでした。ですが、重い腰を上げて、実際に利用してみると、登録から利用までの手軽さに驚きました。クレジットカードを利用したくないという層の方でも利用者が増えているのも納得です。
PayPalに買収され、さらに勢力を拡大していくことでしょう。
還元のないブランドプリペイドを使うくらいであればPaidyを使ったほうが利便性も高いと感じます。
AmazonやPayPalに採用されており、資金調達もすごい額を集めているので、BNPLサービスの代表的な存在として今後ますます躍進するのではないかと思われます。筆者も周りのクレジットカード未保有者、ポイント還元に興味がないという方には勧めるかもしれません(支払いは遅れるなと強調した上で)。