会員数 | 約1億1,400万以上カード発行枚数、2018年12月時点/AMEX会社概要資料より |
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国際ブランド内でのシェア | 約3%以下 |
誕生 | 1850年運送業として誕生。その後、トラベラーズチェックの発行→クレジットカード事業への参入。 |
非接触技術 | アメリカン・エキスプレスのタッチ決済(American Express Contactless) |
クレジットカードのラインナップ | グリーンカード / ゴールドカード / プラチナカード /センチュリオンカードAMEX本家、プロパーカードのランナップ。日本でプラチナカードの商標権を持っているのはAMEX。 |
公式サイト | https://www.americanexpress.com/japan/ |
概要
- 1 American Express(アメリカン・エキスプレス)ってどんなブランド?
- 2 American Expressブランドのクレジットカード(プロパーカード)
- 3 American Expressブランドのクレジットカード(提携カード&ライセンス契約)
- 4 アメリカン・エキスプレス・カード(プロパーカード)のポイントプログラム「メンバーシップ・リワード」
- 5 アメリカン・エキスプレスのサービス
- 6 American ExpressとJCBの提携により国内での利便性は問題なし
- 7 American Expressのステータス性
- 8 American Expressの審査基準
- 9 American Expressの非接触技術(コンタクトレス決済)「アメリカン・エキスプレスのタッチ決済(American Express Contactless)」
- 10 余談
American Express(アメリカン・エキスプレス)ってどんなブランド?
American Express(通称AMEX)は始まりは荷馬車の宅配業者で、郵便為替(現金以外で金銭決済をする方法)を生み出し、その後、小切手であるトラベラーズチェックの発行をはじめました(トラベラーズチェックの発行では世界最大だった)。そして、1958年、アメリカホテル組合が作っていたクレジットカード事業を買収することでクレジットカード業界へと進出しました。これはVISAの元となるバンク・オブ・アメリカが誕生したのと同じ年です。
このような誕生の経緯があってか、AMEXのブランドを冠したクレジットカードとしては、旅行者に嬉しいサービスが多く、世界各地で均一のサービス展開をしているのはアメリカン・エキスプレスの大きな特徴の1つです。
日本ではアメリカン・エキスプレスの国際ブランドを冠したクレジットカード(特にAMEXが自ら発行しているプロパーカード)は長年ステータスが高いクレジットカードの象徴としてよく知られていますが、アメリカではプリペイドカードや無記名式のギフトカード、さらに日本で発行されているプロパーカードのグリーンカードよりもランクが下のブルーカードが年会費無料で発行されているなど、ランナップが日本よりもだいぶ豊富です。
The アメリカン・エキスプレスという柄は百人隊長(ケントゥリオ)。古代ローマ軍の指揮官です。
「アメックス」と略されることが多いです。
American Expressブランドのクレジットカード(プロパーカード)
アメリカン・エキスプレスは、VISAやマスターカードと違って、自らクレジットカードを発行しています(プロパーカード)。
特に、何処とも提携せずに自ら発行しているアメリカン・エキスプレス・カード(グリーン、ゴールド、プラチナ)は世界的に有名なデザインです。
カードの種類 | 年会費(税込) | 特徴 |
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アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード | 13,200円月額制で月額1,100円 | 月額制カード |
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード | 39,600円 | メタルカード。メンバーシップ・リワード・プラスに自動登録。フリー・ステイ・ギフト特典。 |
アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード | 165,000円 | 招待ではなく、自ら申し込むことも可能になった。日本でプラチナカードの商標を持つのはAMEX。 |
アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード | 378,000円 | インビテーションを受けないと持てないブラックカード。入会金として別途50万円が必要。 |
アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード | 11,000円 | ANAカードやJALカードのみといった具合に特定の航空会社のマイルではなく、提携している複数の航空会社のマイルに交換できるカード。 |
アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・プレミア・カード | 38,500円 | アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カードの上位版。マイルがより貯まりやすい。 |
以上がアメリカン・エキスプレスのプロパーカードと呼ばれるシリーズ。他にもAMEXが発行しているものとしてANAアメリカン・エキスプレス・カードなどがありますが、ここでは提携カードとして↓でご紹介します(スカイトラベラーズカードも百人隊長がプリントされておらず、年会費もAMEXグリーンよりも安いので、プロパーカードと言って良いかは微妙なのですが、特定の1つの会社と提携しているわけではないのでプロパーという括りに入れました)。
AMEXのセンチュリオンカードを目指していきたいとお考えの方は、まずはアメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードを申し込んでから使い続けるのが近道です。以前はプラチナも招待制だったのですが、現在は自分で申し込むことができます。ちなみにセンチュリオンカードはAMEXは公式に存在は認めていないカードになります(とはいっても隠し通すのは無理があるわけですが)。
プロパーカードにもビジネスカードも用意されており、ビジネスカードは年会費の代わりに個人事業主1年目の方でも作りやすいので大きな味方となっています。
American Expressブランドのクレジットカード(提携カード&ライセンス契約)
提携カードには以下のようなものがあります。
提携会社 | 具体的なクレジットカード |
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全日空 |
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日本航空 |
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デルタ航空 |
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株式会社ペルソナ |
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マリオットグループ | |
クレディセゾン |
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高島屋 |
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セブンCSカードサービス |
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静銀セゾンカード |
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出光クレジット |
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三菱UFJニコス |
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エムアイカード |
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楽天カード |
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セゾンはAMEXと提携をしているのでセゾン系列のクレジットカードにはAMEXの国際ブランドが付いていることが多いです。特にセゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カードはセゾンの社長がアメリカン・エキスプレス側に交渉をして、年会費1,100円(税込)(初年度無料、年1回以上の利用で翌年度も無料)で発行が実現できた代表的な提携カード。
無料のものは少ないですが、提携カードの年会費はプロパーカードよりも安いものが多いです。その分、サービスが劣る、もしくはプロパーカードとは違ったサービスが付くといった形になります。
アメリカン・エキスプレス・カード(プロパーカード)のポイントプログラム「メンバーシップ・リワード」
アメリカン・エキスプレスのプロパーカードであるグリーンカードやゴールドカードではAMEX独自のポイントプログラム、メンバーシップ・リワードが適応されています。
ポイントレートは100円で1ポイント。例えば、アマゾンギフト券などの各種ギフト券と交換すると、3,000ポイントでギフト券1,000円分。ANAマイルやSAS ユーロボーナス、アジアマイル、シンガポール航空 クリスフライヤー、タイ航空 ロイヤルオーキッドプラスなどに交換すると、2,000ポイントが1,000マイルになります。
ポイントフリーダムというポイントをカード利用料金への充当に利用することも可能(3,000ポイントで1,000円分)。その他、各種景品と交換することが出来ます。
これらの景品に交換した際のデフォルトの還元率は大体0.3%-0.5%ほど。下記、メンバーシップ・リワード・プラスに加入すれば還元率を上げることは出来ますが、アメリカン・エキスプレス・カード(プロパーカード)の主な魅力はトラベルサービスや優待のほうが大きく、ポイント還元率ではないということは事前に知っておいたほうが良いでしょう。
メンバーシップ・リワードのポイント有効期限
メンバーシップ・リワードはポイント有効期限が初期状態では3年間です。
しかしながら、一回でも景品と交換すると、その後のポイント有効期限は無期限になります。
セゾンカードの永久不滅ポイントと同じで、アメリカン・エキスプレス・カードのクレジットカードを保有している限り、ポイントに有効期限はなくなります。
メンバーシップ・リワード・プラスって何?
メンバーシップ・リワードにはメンバーシップ・リワード・プラスという上位版のサービスがあります。
年会費は別途3,300円(税込)がかかりますが、ポイントの交換レートを上げることが可能です。
通常だとANAマイルを1,000マイル交換するためには2,000ポイントが必要だったのですが、メンバーシップ・リワード・プラスに登録しておけば1,000ポイントだけで交換可能。
他にも、カードの利用代金に使うポイントフリーダムも通常は1ポイントあたりの価値は0.3円相当なのですが、メンバーシップ・リワード・プラスに登録した場合は1ポイントあたりの価値は0.5-1円相当になります。
ざっくりといえば、メンバーシップ・リワード・プラスに登録していない状態ではポイント還元率は0.3%ほどで、3,000円ほど支払ってメンバーシップ・リワード・プラスに登録すると、ポイント還元率が0.5%-1%ほどになる、ということです。
支払額が高額の方は迷わず加入して良いサービスだと言えます。
ボーナスポイント・パートナーズ
アメリカン・エキスプレスブランドのクレジットカードで決済をすると通常100円で1ポイントなのが、2-10倍までポイントが貯まる提携店が用意されています。
都道府県別、カテゴリー別、ポイントレート別で検索をすることが可能。
アメリカン・エキスプレスのサービス
アメリカン・エキスプレスブランドが提供しているサービスを見ていきましょう。基本的にはプロパーカード保有者向け。しかし多くのサービスは提携カードでも利用できます。
アメリカン・エキスプレス・コネクト
アメリカン・エキスプレスの優待の総合案内のようなサービス。
様々な優待情報を確認できます。
優待の有効期限と利用条件も記載されているのでしっかりと確認をしましょう。
オリジナルイベント
AMEX会員限定のオリジナルイベントも用意されています。
プロゴルファーとのラウンドイベントや京都・醍醐寺の桜を閉園後に見れるイベント、清水寺の夜間特別拝観、花火大会の特別席での観覧などの限定イベントが開催されています。
旅行向け予約サービス
ホテルや航空券、レンタカーなどをAMEXの会員サイト上から予約できるサービス「アメリカン・エキスプレス・トラベル」。
会員ならログインをして予約をすればメンバーシップ・リワードが2倍貯まります。
ゴルフデスク
全国1,100ヶ所以上、そして海外(ハワイやサイパン、グアム)のゴルフ場のスタート時の予約を無料で行ってもらえるサービス。
手荷物宅配や無料送迎など(プロパーカード)
アメリカン・エキスプレス・カード(プロパーカード)なら、グリーン、ゴールドといったランクによってサービスは異なりますが、スーツケースなど手荷物の空港までの無料宅配サービスや、空港送迎優待サービス、空港ラウンジ、海外旅行先での日本語サポート、レンタル携帯の優待といった各種サービスが受けられます。
American ExpressとJCBの提携により国内での利便性は問題なし
American Expressは国内だとJCBと提携しています。利用店の相互開放という提携です。日本で圧倒的なシェアを持つJCBと手を組むことで、American Expressとしては手に入れることができる手数料は減りますが、ユーザーの利便性は格段に向上する(=加入者が増える)という形です。
提携をしているとはいえ、JCBが使えるお店では「必ず」American Expressのブランドが付与されたクレジットカードが使えるというわけではありません。あくまで選択権はJCB加盟店のお店側になるのですが、日本の決済事情を見ていると多くのお店でJCBが使えたらAMEXも使えると思って良いでしょう。
American Expressのステータス性
American Expressの国際ブランドが付いているだけで「ステータスが高そう」という印象があります。当サイトが取ったアンケートでもデートでモテるクレジットカードの圧倒的1位に輝いたのはAmerican Expressカード(プロパーカード)でした(詳細はこちらの記事をどうぞ)。
そのステータス性は、アメリカン・エキスプレス・カード(プロパーカード)はクレジットカードの利用限度額が定められていない(実際は決まっているだが問い合わせしないと教えてもらえない、公表されていない)ので、「戦車も買えるカード」というような神話が多数生まれている点。
それと、プロパーカードの最上位に2大ブラックカードの1角である年会費が35万円のセンチュリオンカードが控えていることも、American Express全体の印象を上げていると言えるでしょう。
American Expressの審査基準
American Expressはプロパーカードを中心に審査も行っています。
American Expressプロパーカードはステータス性と年会費は高いのですが、審査はそこまで厳しくはないというのが実情です。
高額な年会費を担保にして、クレジットカードを発行するようなイメージ。芸能人の方がAMEXを保有している人が多いのはこの作りやすさも理由の1つだと思われます(収入が不安定なので)。
提携カードは提携会社(セゾンカードなど)が審査を行っているのでまた別の審査基準が適応されます。
American Expressの非接触技術(コンタクトレス決済)「アメリカン・エキスプレスのタッチ決済(American Express Contactless)」
American Expressは非接触決済の決済方法としてアメリカン・エキスプレスのタッチ決済(American Express Contactless)を保有しています。以前はExpress Payという名称でした。
日本でいうところのJCBのQUICPayやdocomoのiDと同じような形で、カードを近づけるだけで決済可能です。日本でも多くのお店で使えるようになっています。(FeliCaではないNFC Type A/B)。
例えば、マクドナルドやローソンでは「クレジットで」と宣言した後に、↑のマークがあるカードをタッチするか、Apple Payに登録したAmerican Expressブランドのカード(一部除く)でタッチをすれば決済可能です。
タッチ決済に関してはこちらに詳細をまとめているので詳しく知りたい方はご参照ください。アメックスのタッチ決済に関しては↓にまとめてあります。
他の国際ブランド、VISAのVisaのタッチ決済、MastercardのMastercardコンタクトレス、JCBのJCBのタッチ決済はこちらをご参照ください。
余談
American Expressのプロパーカードはビル・ゲイツやウォーレン・バフェットも保有しているクレジットカード(ウォーレン・バフェットはAmerican Expressの投資家でもあるので当然といえば当然なのですが)。
しかもこのお二方は倹約家なので、年会費がもったいないということでセンチュリオンカードではなくグリーンカードを持っているそうです(あくまで噂ですが、羊の皮をかぶった獣で限度額は半端じゃなさそうですが・・・)。