
| 会員数 | 約1億4,650万枚以上Cards-in-force(流通枚数)。2024年12月末時点。※「人数」ではなく「発行され有効なカード枚数」です。 |
|---|---|
| 国際ブランド内でのシェア | 約1.6%世界のカードブランドの取引件数シェア(2022年、取引件数ベース)。※集計方法により数値は変動します。 |
| 誕生 | 1850年運送・宅配(エクスプレス)事業として誕生。その後、為替(マネーオーダー)やトラベラーズ・チェック等の金融サービスを展開→カード事業へ。 |
| 非接触技術 | アメリカン・エキスプレスのタッチ決済(American Express Contactless)旧称:ExpressPay(エクスプレス・ペイ)。 |
| クレジットカードのラインナップ | グリーンカード / ゴールド・プリファード・カード / プラチナ・カード / センチュリオン・カードAMEX本家(プロパーカード)の代表的なラインナップ。センチュリオンは完全招待制。 |
| 公式サイト | https://www.americanexpress.com/japan/ |
概要
- 1 American Express(アメリカン・エキスプレス)ってどんなブランド?
- 2 American Expressは「国際ブランド」でもあり「発行会社」でもある
- 3 American Expressブランドのクレジットカード(プロパーカード)
- 4 American Expressブランドのクレジットカード(提携カード&ライセンス契約)
- 5 アメリカン・エキスプレス・カード(プロパーカード)のポイントプログラム「メンバーシップ・リワード」
- 6 アメリカン・エキスプレスのサービス
- 7 American ExpressとJCBの提携により国内での利便性は問題なし
- 8 American Expressのステータス性
- 9 American Expressの審査基準
- 10 American Expressの非接触技術(コンタクトレス決済)「アメリカン・エキスプレスのタッチ決済(American Express Contactless)」
- 11 余談
American Express(アメリカン・エキスプレス)ってどんなブランド?
American Express(通称AMEX)は、始まりは荷馬車の時代から続く運送・宅配(エクスプレス)事業で、その後、為替(マネーオーダー)やトラベラーズ・チェックなどの金融サービスを展開してきた会社です。
そして1958年にカード事業へ参入し、「アメリカン・エキスプレス・カード」を発行しました。これは、のちのVisaへとつながるBankAmericard(バンク・オブ・アメリカ)も同じく1958年に始まったことで知られており、クレジットカード史の大きな節目の年です。
このような誕生の経緯があってか、AMEXのブランドを冠したクレジットカードとしては、旅行者に嬉しいサービスが多く、世界各地で比較的均一なサービス展開をしているのはアメリカン・エキスプレスの大きな特徴の1つです。
日本ではアメリカン・エキスプレスの国際ブランドを冠したクレジットカード(特にAMEXが自ら発行しているプロパーカード)は、長年ステータスが高いクレジットカードの象徴としてよく知られています。一方、海外(特に米国)では年会費無料の「ブルー系」カードなど、より幅広いラインナップが展開されているのも特徴です。
The American Expressという象徴的なデザインは「センチュリオン(Centurion)」と呼ばれる百人隊長(古代ローマ軍の指揮官)をモチーフにしたものです。
「アメックス」と略されることが多いです。
American Expressは「国際ブランド」でもあり「発行会社」でもある
VISAやMastercardは「決済ネットワーク(国際ブランド)」としての役割が中心で、カードそのものは各カード会社が発行します。一方でAmerican Expressは、自社でカードを発行しつつ、ネットワークも持つという点が大きな違いです。
- プロパーカード(自社発行)は、特典やサポートが「AMEX基準」で統一されやすい。
- 提携カードは、提携先の強み(マイル・ポイント・流通系優待など)を取り込みやすい。
- サービス・補償・優待はカードごとに差があるため、「AMEXブランドだから全部同じ」ではない点に注意。
「ステータス」「旅行特典」「サポート」重視ならプロパー、「年会費を抑えてAMEXを持ちたい」なら提携カード、という選び方がわかりやすいです。
American Expressブランドのクレジットカード(プロパーカード)
アメリカン・エキスプレスは、VISAやMastercardと違って、自らクレジットカードを発行しています(プロパーカード)。
特に、どことも提携せずに自ら発行しているアメリカン・エキスプレス・カード(グリーン、ゴールド、プラチナ)は世界的に有名なデザインです。
| カードの種類 | 年会費(税込) | 特徴 |
|---|---|---|
| アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード | 13,200円月額制で月額1,100円 | 月額制カード。初めてのAMEXプロパーとして選ばれやすい。 |
| アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード | 39,600円 | メタルカード。対象加盟店でのボーナスポイントや、継続特典(フリー・ステイ・ギフト等)が特徴。 |
| アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード | 165,000円 | コンシェルジュ、ホテル・空港周りの優待など、トラベル寄りの特典が厚い。現在は自ら申し込むことも可能。 |
| アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード | 非公開 | インビテーション(招待)を受けないと持てないブラックカード。年会費や入会金などの条件は公式に広くは公開されていません。 |
| アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード | 11,000円新規入会受付は終了(既存会員向けサービスは継続)。 | 特定の1社提携に寄らず、複数の航空会社マイル等へ交換できる“旅行寄り”のカード。 |
| アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・プレミア・カード | 38,500円新規入会受付は終了(既存会員向けサービスは継続)。 | スカイ・トラベラー・カードの上位版。旅行寄りの設計で、より厚い特典が特徴。 |
以上がアメリカン・エキスプレスのプロパーカード(AMEX自社発行カード)の代表例です。なお、スカイ・トラベラー(プレミア含む)は新規入会受付が終了しているため、現在は新規で申し込むことができません(既存会員向けのサービスは継続)。
AMEXのセンチュリオンカードを目指していきたいとお考えの方は、まずはアメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードを申し込み、利用実績を積み重ねるのが王道ルートと言われています。センチュリオンは完全招待制で、招待基準は公表されていません。
プロパーカードにもビジネスカードが用意されており、個人事業主の方でも申し込み可能なカードがあるため、事業用決済の選択肢としても人気があります。
American Expressブランドのクレジットカード(提携カード&ライセンス契約)

提携カードには以下のようなものがあります。
| 提携会社 | 具体的なクレジットカード |
|---|---|
| 全日空 |
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| 日本航空 |
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| デルタ航空 |
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| 株式会社ペルソナ |
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| マリオットグループ | |
| クレディセゾン |
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| 高島屋 |
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| セブンCSカードサービス |
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| 静銀セゾンカード |
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| 出光クレジット |
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| 三菱UFJニコス |
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| エムアイカード |
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| 楽天カード |
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セゾンはAMEXと提携をしているので、セゾン系列のクレジットカードにはAMEXの国際ブランドが付いていることが多いです。特にセゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カードは年会費1,100円(税込)(初年度無料、年1回以上の利用で翌年度も無料)で持てる代表的な提携カードとして有名です。
無料のものは少ないですが、提携カードの年会費はプロパーカードよりも安いものが多いです。その分、サービスがプロパーカードより簡素化される、もしくは提携先の強み(マイル・ポイント等)に特化する、といった形になります。
アメリカン・エキスプレス・カード(プロパーカード)のポイントプログラム「メンバーシップ・リワード」
アメリカン・エキスプレスのプロパーカードであるグリーンカードやゴールド・プリファード・カードではAMEX独自のポイントプログラム、メンバーシップ・リワードが適用されています。

基本のポイントレートは100円で1ポイント。(一部、ポイント加算対象外・加算率が異なる加盟店や決済があります。)
貯めたポイントは、各種ギフト券・マイル・提携ポイントへの交換や、カード利用代金への充当(ポイントフリーダム)などに利用できます。交換先によって必要ポイント数や価値(1ポイントの価値)は変わるため、実際の交換レートは都度公式で確認しましょう。
これらの景品に交換した際の“見え方の還元率”は交換先次第です。アメリカン・エキスプレス・カード(プロパーカード)の魅力はポイント還元率だけでなく、トラベルサービスや優待などの体験価値が大きいのも特徴だと言えるでしょう。
メンバーシップ・リワードのポイント有効期限
メンバーシップ・リワードはポイント有効期限が初期状態では3年間です。
しかしながら、一度でもポイントを利用(交換)すると、その後のポイント有効期限が無期限になります。
また、メンバーシップ・リワード・プラスに登録して無期限にする方法もあります。
なお、カードの種類によっては(例:ゴールド・プリファード等)元からポイント有効期限がない設計になっているものもあります。
メンバーシップ・リワード・プラスって何?
メンバーシップ・リワードにはメンバーシップ・リワード・プラスという上位版のサービスがあります。
年会費は別途3,300円(税込)がかかりますが、ポイントの有効期限を無期限にしたり、対象の交換先で交換レートが優遇されるなど、使い方次第で価値が上がる仕組みです。
ざっくりといえば、「ポイントの価値を上げたい」「マイル移行などを本格的にやりたい」人向けの追加オプション、という理解でOKです。
ボーナスポイント・パートナーズ
アメリカン・エキスプレスブランドのクレジットカードで決済をすると、通常100円で1ポイントなのが、2~10倍までポイントが貯まる提携店が用意されています。
都道府県別、カテゴリー別、ポイントレート別で検索をすることが可能です。
アメリカン・エキスプレスのサービス
アメリカン・エキスプレスブランドが提供しているサービスを見ていきましょう。基本的にはプロパーカード保有者向けですが、多くのサービスは提携カードでも一部利用できます(カードにより適用条件が異なります)。
アメリカン・エキスプレス・コネクト
アメリカン・エキスプレスの優待の総合案内のようなサービス。

さまざまな優待情報を確認できます。優待の有効期限と利用条件も記載されているので、しっかりと確認をしましょう。
オリジナルイベント
AMEX会員限定のオリジナルイベントも用意されています。
プロゴルファーとのラウンドイベントや寺社の特別拝観、花火大会の特別席での観覧など、会員限定の企画が開催されることがあります(開催内容は時期により変わります)。
旅行向け予約サービス
ホテルや航空券、レンタカーなどを会員向けサービス上で予約できる「アメリカン・エキスプレス・トラベル」などが用意されています。
ポイント加算や優待の有無はサービス・予約条件で異なるため、条件を確認して活用しましょう。
ゴルフデスク
国内外のゴルフ場予約をサポートしてもらえるサービスが用意されています(対象カード・利用条件あり)。
手荷物宅配や無料送迎など(プロパーカード)
アメリカン・エキスプレス・カード(プロパーカード)なら、グリーン、ゴールド、プラチナなどランクによってサービスは異なりますが、スーツケースなど手荷物の空港までの宅配サービス(条件あり)や、空港ラウンジ、海外旅行先でのサポート、レンタル携帯の優待といった各種サービスが受けられます。
American ExpressとJCBの提携により国内での利便性は問題なし
American Expressは日本国内ではJCBと提携しています。これにより、日本国内の利用可能店舗のカバーを広げています。
提携をしているとはいえ、JCBが使えるお店で「必ず」American Expressのブランドが付与されたクレジットカードが使えるというわけではありません。実際にAMEXを使えるようにするかどうかは加盟店側の契約(導入状況)に左右されます。ただ、日本の決済事情を見ると「JCBが使えるならAMEXも使える」ケースが多いのは事実です。
American Expressのステータス性
American Expressの国際ブランドが付いているだけで「ステータスが高そう」という印象があるのは、国内では特に強いと思います。当サイトが取ったアンケートでもデートでモテるクレジットカードの圧倒的1位に輝いたのはAmerican Expressカード(プロパーカード)でした(詳細はこちらの記事をどうぞ)。
そのステータス性の背景としてよく語られるのが、アメリカン・エキスプレスの一部カードには一律の利用限度額(固定の利用枠)が設定されていないタイプがあるという点です(実際には利用状況や審査状況などに応じて利用可能額は変動します)。この特徴から「戦車も買えるカード」などの神話が生まれがちですが、あくまで“有名な言い回し”として楽しむのが良いでしょう。
そして、プロパーカードの最上位に完全招待制のセンチュリオンカードが控えていることも、American Express全体の印象を押し上げていると言えるでしょう。
American Expressの審査基準
American Expressはプロパーカードを中心に審査も行っています。提携カードは提携会社(セゾンカードなど)が審査を行うため、審査基準・必要書類・見られるポイントは発行会社ごとに変わります。
また、カードの年会費や付帯特典が上がるほど、一般的には属性(収入・勤務形態など)や信用情報、利用実績がより重視されやすい傾向があります。
American Expressの非接触技術(コンタクトレス決済)「アメリカン・エキスプレスのタッチ決済(American Express Contactless)」
American Expressは非接触決済の決済方法としてアメリカン・エキスプレスのタッチ決済(American Express Contactless)を提供しています。以前はExpressPayという名称でした。

日本でいうところのJCBのQUICPayやdocomoのiDと似た「タッチして支払う」決済で、カードやスマホをかざすだけで決済可能です(FeliCaではなくNFC/EMVコンタクトレス)。
例えば、マクドナルドやローソンなどで「クレジットで」または「タッチ決済で」と伝えた後に、タッチ決済対応端末にカードをタッチするか、Apple Payに登録したAmerican Expressブランドのカードでタッチをすれば決済可能です(対応はカードや加盟店により異なります)。
タッチ決済に関してはこちらに詳細をまとめているので詳しく知りたい方はご参照ください。アメックスのタッチ決済に関しては↓にまとめてあります。
他の国際ブランド、VISAのVisaのタッチ決済、MastercardのMastercardコンタクトレス、JCBのJCBのタッチ決済はこちらをご参照ください。
余談
American Expressは国内外で知名度が高く、「誰が持っている」系の逸話が語られることも多いブランドです。こういった話は真偽が確認できないものも混ざりがちなので、あくまで“ネタとして”楽しむのが良いでしょう。



