カード会社は基本的に「大学生や専門学校生なら利用可能な限度額は最大でこれくらい」という学生用の利用限度額を設けています。当然その学生用の限度額は、社会人と比べて低く設定されています。
しかしながら、最近、現在大学生の弟が「光熱費もコンビニも全部カード払いだから学生カード1枚じゃ足りん」と叫んでいるのを聞いたり、Xでフォローさせて頂いている学生の方が「限度額が低すぎてiPhoneが一括で買えない」とツイートしているのを見かけたりしていて、カード払いが当然の現代は学生も限度額を重視すべきだよなと思い、各カード会社に学生枠を詳細に聞いてみることにしました。
なお、このページはカードの限度額の上限に関する調査結果をまとめています。学生時のカード発行枚数の上限に関しては「学生はクレジットカードを何枚持てるのか」の記事を、そもそも学生時代にクレジットカードが作れるのかわからないなどの疑問はこちらの「学生のクレジットカードの作り方ガイド」の記事をそれぞれご参照ください。
あくまで電話して調査した結果なので、オペレーターの方の知識などで実態と異なる箇所があるかもしれませんが、その場合はXなどで教えて頂けますと幸いです。
概要
学生のクレジットカードの利用限度額を各社に電話調査
質問項目は以下の通り。
- 学生がクレジットカードを申込んだ場合、利用限度額は最大でいくらですか?
- 学生でも一時的に利用限度額を引き上げることは出来ますか?その場合の上限はいくらですか?
以下の利用限度額はあくまで<最大>の場合であることをご留意ください。初めてクレカを作る学生の方は基本10万円かと思います(特に銀行系、三井住友カードやJCBカードなどは最初はほぼほぼ10万円)。↓表のカッコ内のカードは「例えば・・・」と具体的なカード名で尋ねた学生でも作れるカードです。
調査結果
三井住友カード(三井住友カード NL) |
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JCBカード(JCB CARD W) |
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アメリカン・エキスプレス・カード |
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セゾンカード(セゾンパールアメリカンエキスプレスカード) |
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JALカード(JALカード Navi) |
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楽天カード(楽天カード(一般)) |
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エポスカード(エポスカード) |
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ビューカード(ビューカード スタンダード) |
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ライフカード(学生専用ライフカード) |
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ということで、学生カードの場合、上記カード会社に尋ねたら最大限度額は30万円ということでした。
一時増枠の場合は、楽天カードの最大50万円が最高値でした。個人的に、ビューカードが他のカードより微妙に学生枠が厳し目なのが印象的でした。
実際のところ・・・
上記の調査結果はあくまで最大なので、限度額が10万円のカード×2枚くらいが学生の現実的なライン(最大利用限度額が20万円)・・・と思ったのですが、Xで頂いた反応を見ていると、銀行系以外の商業系クレジットカードだと、最初から上記表の限度額マックスを付帯されている方も大勢いる模様。特に2枚目以降だとクレヒスの恩恵で限度額上限まで使える方が多いようです。
銀行系クレカでも大学1年のときに作り、使い続けて、大学3年か4年のときには1枚で利用限度額を最大30万円に上げるのは、上記で最大30万円のカード会社のカードを作れば難しくはないようです。ここまで限度額が上がればiPhoneを一括で購入することも可能になります。
また、例外として楽天ゴールドカードでは40万円が付帯されているという学生さんもいらっしゃいましたが、楽天カードに再度電話問い合わせしてみたところ、楽天ゴールドカードは安定した収入がある方用で、審査に通ったとしても限度額は一般カードと同じ30万円が基本、という返答でした(建前上そう答えるしかない感もありましたが)。とはいえ、クレヒスを育てている方なら上限を突破すること出来るかも。
他にも上限突破の例として、エポスカードを育てて、インビテーション(招待状)を受け取り、エポスゴールドカードになった学生さんが枠が50万だったという情報も頂きました(ありがとうございます)。
なぜ、学生時代には30万円が上限なのか
↑の調査結果をみるとおわかりになる通り、一部を除いて、カード会社は各社示し合わせたように上限を30万円としています。これには法律的な理由があります。
改正割賦販売法という法律ではクレジットカードの利用限度額は30万円以下なら簡単な審査で発行可能、それ以上なら定められた計算式で年間に支払うことができるであろう金額(支払可能見込額)を算出して、それ以下の限度額にしないとダメと決められているからです。
支払可能見込額の計算式は以下の通り。
支払可能見込額=(年収-年間請求予定額-法律で定められた生活維持費)×0.9
- 年間請求予定額・・・年間のカードやローン払い金額の合計を信用情報機関から取得して算出。
- 生活維持費・・・例えば1人暮らしで賃貸暮らしなら116万円などと定められている。
例えば年収が300万円、他にカードを持っておらず、ローンもない方、そして賃貸マンションに一人暮らしをしている方は、(350万−116万)×0.9=210万6000円がクレジットカードで付与される限度額の上限だということになります。
学業が本業で年収の計算が曖昧(もしくは0)な学生は、↑の支払見込可能額が計算できないので、法律で簡易的な審査で発行できる上限の30万円までのカードしか発行できないということです。
(なので、楽天ゴールドカードで40万円の枠、エポスゴールドカードで50万の枠が与えられている学生さんは正直謎です。もしかしたら学生枠ではなく、いつの間にかフリーター枠になっているのかもしれません。)
【基礎知識】クレジットカードの利用限度額は「毎月使える金額」ではありません
学生の方だと利用限度額についてまだ詳しくないかもしれないので解説をしておきます。
まず、クレジットカードの利用限度額(利用可能額)というのは<毎月使える金額>ではありません。あなたのクレジットカードの利用限度額は、カード利用額を支払うと(引き落とされると)、その分だけ回復します。
例えば、利用限度額が10万円のカードの場合を考えてみましょう。
毎月15日締め、翌月10日に引き落としのカードの場合、9月16日から10月15日まで利用した分が、11月10日に引き落とされます。9月16日から10月15日までの間に10万円のPCを購入した場合、10月16日−11月10日の間は限度額一杯まで利用してしまっているので、カードが利用出来ません。11月10日に利用額が引き落とされて回復をすると、また使えるようになります。
つまり、限度額が10万円のカードの場合、ひと月に10万円を使い切ってしまうと、翌月にカードが使えなくなるので、限度額10万円=大体2ヶ月で10万円(ひと月に使える金額は5万円)と考えておいたほうが安定して利用できます。
もし足りないようだったら、もう一枚別のカード会社のカードを作れば、枠は利用枠は別に用意されるので検討してみましょう。ただし余程使い慣れている方でない限り、作り過ぎても良いことはないので、あくまで自身の月々の利用額に合わせて作ることをおすすめします。
毎月きちんと支払ってクレヒスを育てることが重要です。
余談
覚悟はしていましたが、カード会社に電話をしまくると待ち時間などで相当くたびれる&ストレスがたまると判明しました。
代行しますので、何か追加で調査したほうが良い(してほしい)カードなどありましたら教えてください。